富士フイルム株式会社は、125倍ズームを実現した4K対応放送用レンズ「FUJINON UA125×8BESM」(以下:UA125×8)を2020年2月下旬に出荷開始する。

UA125×8は、125倍ズーム(焦点距離8mm-1000mm)と4K対応の光学性能を実現。迫力のある高画質映像を撮影できるため、スポーツ中継やコンサート・ライブ中継に最適だとしている。

フィールドを撮影した映像

望遠側の焦点距離1000mmを活かして、遠く離れたスポーツ選手の決定的なプレー、ライブステージ上のアーティストの表情や仕草などをとらえることができ、また広角側の焦点距離8mmにより、会場全体を大きく映した映像撮影も可能だという。

非球面レンズと蛍石レンズにより、広角側の焦点距離で生じやすい画像の歪みや周辺解像力の低下を抑制。さらに、撮影距離に応じて複数のレンズ群を制御する「フローティングフォーカス方式」を採用しており、撮影距離の違いによる性能変化を極限まで抑え、近距離から無限遠まで高い解像力を発揮するとしている。また、同社独自の多層コーティング処理「HT-EBC(High Transmittance Electron Beam Coating)」を施し、光の透過率を向上させることで、鮮やかな色再現と高いコントラストを実現したという。

高倍率ズームレンズで採用している光学式防振機構を搭載。風や足場の揺れによる映像のブレをタイムラグなく的確に補正し、安定した映像撮影を実現。

9枚絞り羽根を採用することで、円形に近い絞り形状を実現。より自然なボケ味を活かした映像表現が可能。

また、ズームやフォーカスの位置情報などのレンズデータを高分解能で出力できる16bitエンコーダーを標準装備。CG映像とライブ映像を合成するバーチャルスタジオなど、さまざまなシステムと連携可能。