Blackmagic Designの発表によると、イタリアのクリエイティブエージェンシーViSo Video Solutionsが、Ultimatte 12合成プロセッサーおよびURSA Broadcastカメラを導入して、バーチャルリアリティスタジオをアップグレードしたという。同社は、全国ネットのCMやテレビ番組を作成しており、Sky Italia、Mediaset、ESL、Netco Sportsなどがクライアントとして名を連ねている。

2010年に設立された同社は、クライアントにVRサービスを提供しているだけでなく、インハウスで必要なすべてのCGおよび3Dアセットを作成し、さらにDaVinci Resolve Studioを使用した編集およびカラーグレーディングなど、あらゆるポストプロダクションサービスを提供している。

Visoのゼネラルマネージャーのルイジ・ニーノ氏は次のようにコメントしている。

拡張スタジオやバーチャルスタジオ環境は、プロダクションに非常に多くの恩恵をもたらしてくれます。私たちがインハウスでVRシステムを開発することを決めた理由は、すべての面をコントロールでき、それぞれのクライアントのニーズに応じて素材、アニメーション、エフェクトをカスタマイズできるからです。

スタジオのVRセットは130平方メートルの広さで、三脚にマウントした3台のURSA Broadcast、6メートルのトラック上のドリーにマウントした4.5メートルのジブが使用されている。また、ライブスイッチングには、ATEM 4 M/E Broadcast Studio 4KATEM 1 M/E Advanced Panelが使用されている。

このように、複数台のカメラを異なるアングルで設置している場合、多少のスピルを見逃してしまうことがありますが、各カメラネットワークに専用のUltimatteを取り付けて適切な照明を使用することで、最高品質のキーイングを実現できます。これまではUltimatteを使用していたのですが、今回Ultimatte 12へのアップグレードを決めたのは、グリーンのスピルの扱いが大幅に改善されたためです。また、非常に正確なガベージマットをすばやく作成できることも大きかったですね。

セット内でCGオブジェクトを動かす際は、独自に開発したインハウスのソフトウェアでシーン内のすべての3D/CGエレメントをコントロールして編集できます。これらはリアルタイムで視覚化できます。そして変更する必要があれば、モデルを読み込んでそれらをプリビズしたり、動かしたり、サイズを変更したりと、思い通りの処理が可能です。

シーンのルックが決定したら、シーンを「冷凍」すれば、Ultimatteを使用していつでも収録できる。

私が気に入っているのは、「House of Esports 」と呼ばれるショーです。これはESL Italyが2週間に一度、DMAXHDで放送している番組です。この番組は、その回で取り上げているゲームの中に司会者とゲストを放り込みます。彼らはセットの中を歩き回るのですが、信じられない見栄えです。彼らが入り込むシーンには、ゲームの登場人物やエフェクト、アニメーションなどが溢れており、バックグラウンドとフォアグラウンドのエレメントにより、非常にリアルなバーチャルセットになっています。

Ultimatteのクロマキーはもともと優れていましたが、Blackmagic DesignがUltimatteを買収してからというもの、さらに改善されていくことに驚かされっぱなしです。他のBlackmagicハードウェアと組み合わせることで、驚くような価格で、完全な撮影およびコントロールシステムを実現でき、品質目標もクリアすることができました。