アドビはビデオ製品アップデートとして、Premiere Proの新機能「プロダクション」の提供を開始した。複数プロジェクトの管理と相互間でのアセットの共有、あらゆるものの整理を行う新しいツールが含まれ、個人でもチームでも「プロダクション」機能の恩恵を受けることができる。
Premiere Proの新しいプロダクション機能セットは、トップクラスの映画制作者とハリウッドの編集チームからの意見をもとに、一から設計されたもの。ベースとなるテクノロジーは、「ターミネーター:ニュー・フェイト」(原題:Terminator: Dark Fate)や「ルディ・レイ・ムーア」(原題:Dolemite is My Name)をはじめとする映画制作の現場で使用された。そのフィードバックを反映したPremiere Proの特別なビルド(一般向けと異なるバージョンのソフトウェア)が現在、デビッド フィンチャー監督の新作「Mank」のような映画の編集現場で使われているという。
プロダクション機能を使えば、大規模または複雑なプロジェクトを、より小さな構成要素に分割して扱える。例えば映画の編集チームであれば、リール単位あるいはシーン単位に分割したワークフローが可能。
逆に、複数エピソードで構成された番組の1シーズン全体を1つのグループとして「プロダクション」にまとめれば、タイトルシーケンスやオーディオのような共通エレメントをエピソード間で相互にアクセスすることが容易になる。制作代理店がそれぞれの顧客ごとに「プロダクション」をセットアップして振り分けておけば、既存プロジェクトで使ったアセットの参照や取得が容易になり、効率化が図れるという。