Blackmagic Designの発表によると、KABB Fox San Antonioのチーフ気象学者であるアレックス・ガルシア氏が、毎晩放送されるニュース番組「Fox News at Nine」の気象予報コーナーのリモート放送およびライブ配信に、ATEM 4 M/E Broadcast Studio 4KライブプロダクションスイッチャーなどのBlackmagic Design製品を使用しているという。

「Fox News at Nine」の気象予報チームは、多くの報道局が放送のニューノーマルを模索する中、ワークフローの方向転換に成功した。チーフ気象学者の自宅に接続してニュース番組を毎晩オンエアできるようにしたことで、視聴者の期待に応える高品質なローカルニュースを届けている。

KABB Fox San Antonioは、テキサス州サンアントニオとその周辺地域のニュースをカバーするローカルテレビ局。ガルシア氏は毎晩、「Fox News at Nine」において3回の気象予報コーナーを受け持っており、同地域の気温、降雨量、そして花粉およびオゾンに関する予報を伝えている。KABB Fox San Antonioでの役割に加え、ガルシア氏は「Hurricane Center LIVE」のホストも務めている。「Hurricane Center LIVE」は毎週配信されるオンライン番組であり、気象学者や緊急救助チームが台風シーズンに備えるために一役買っている。この番組もまたBlackmagic Designワークフローを採用している。

ソーシャルディスタンスとニューノーマルの要求に応えるべく方向転換を計ったガルシア氏は、いち早く「Fox News at Nine」のワークフローを自宅配信へと切り替えた。ATEM 4 M/E Broadcast Studio 4K、ATEM 1 M/E Advanced PanelBlackmagic Web PresenterMicro Converter HDMI to SDIを導入したセットアップには、グリーンバックや複数のコンピューターおよびマイク、そして3台のカメラも含まれている。

ガルシア氏:私たちは、ソーシャルディスタンスを保ちつつ、視聴者にこれまでと同じ品質で気象予報を届けなければならないという前例のない状況に置かれました。しかし幸いなことに、Blackmagic Design製品を組み込んだスタジオを自宅のリビングに設定できました。

ガルシア氏は昼間のうちに、チームメンバーとリモート通信を行い、気象予報コーナーで使用されるその日の話題や気象予報図のグラフィックなどを用意する。番組の最中、ガルシア氏はプロダクションの多くの部分を自分自身で行う。放送局にいる最小人数のスタッフに向けて気象予報をリアルタイムでライブ配信し、そこから生放送されるのだ。

私は自宅から一人で配信していることもあり、ワークフローは非常に合理化されています。クロマキーには、ATEM 4 M/E Broadcast Studio 4Kを使用しています。グラフィックがエンベッドされた完全なプログラムを放送局に送信しているので、あちらで行わなければならないのは、私が送ったフィードをオンエアすることだけです。

番組の最中、私はカメラの前に立っているので、ATEM 4 M/E Broadcast Studio 4Kのところへ行ってライブ切り替えを行うことができません。そこで、ATEM 1 M/E Advanced Panelを横に置いて、スイッチングやシーンのカット、ディゾルブ、プレビューなどを行っています。またそれと同時に、番組の出力がBlackmagic Web Presenterに送信され、放送局を通じて私たちのソーシャルメディア・チャンネルに同時にライブ配信されます。

自宅のコンピューターは、番組を制作する放送局の気象コンピューターに直接接続されています。放送局のコンピューターの出力は、プライベート配信を介して送信されます。Micro Converter HDMI to SDIで変換され、キーイング用にATEM 4 M/E Broadcast Studio 4Kに送信されます。これにより、私が自宅のリビングで設定した、私自身の背景映像をモニターで確認できます。

ガルシア氏は、「Fox News at Nine」の気象予想コーナーの他に、毎週オンラインで配信される「Hurricane Center LIVE」の制作も行っている。この番組の前身であった「National Tropical Weather Conference(NTWC)」は、Storm Science Network, Inc.が運営していた5日のフォーラムであり、ガルシア氏は同社の社長兼CEOであった。

このフォーラムでは、気象予報キャスター、企業の緊急時責任者、政府の緊急自体管理者などを毎年招いて台風シーズンに備えていた。しかし今年は、ガルシア氏と彼のチームは、週ごとにオンライン配信する方向に迅速に転換する必要があった。ここでもBlackmagic Designが活躍しているという。

今年は、非常に台風が活発になることが分かっていたので、フォーラムをキャンセルしないで済む方法を見つけることが極めて重要でした。このフォーラムは、60ヶ国以上の気象予報キャスターや緊急自体管理者が、台風予報および声明に関する新製品やトレンドをアップデートする場であるからです。

過去に行われた物理的な集会においては、ATEM Television Studio HDを使ってスクリーンの切り替えを行っていましたが、今年は、Skype、Zoom、Google Meetなどでバーチャルな集会を行っているため、ATEM 4 M/E Broadcast Studio 4Kを使用しています。フォーラム参加者たちの映像は、個別の入力としてATEM 4 M/E Broadcast Studio 4Kに送信されます。私はATEM 4 M/E Broadcast Studio 4Kで作業するため、ピクチャー・イン・ピクチャーの機能を活用して、参加者をSuperSourceに組み込みます。さらに、HyperDeck Studio Miniレコーダーを再生に使用しています。

ここ数ヶ月の間に、天気関連の放送業界に大きな変化がもたらされました。私が視聴者に気象予報を伝え続けることができたのは、Blackmagic Designおかげです。将来の見通しははっきりしませんが、Blackmagic Designのセットアップを使用することで、放送が進化し続けるのはエキサイティングですね。