キヤノンは、映像制作機器CINEMA EOS SYSTEMの新製品として、RFマウントの採用により小型・軽量設計を実現し、4K/120Pのハイフレームレート動画を記録可能なデジタルシネマカメラ「EOS C70」を2020年11月中旬に発売する。希望小売価格はオープン、市場想定価格は税別約60万円。
※360°「回転」「拡大」「縮小」が可能で本体細部確認できます。
EOS Rシリーズの小型・機動性を融合した新デザイン。ハンドヘルド撮影や特機撮影などの撮影スタイルにも対応
EOS C70は、大幅な小型設計を実現するため、CINEMA EOS SYSTEMのカメラとして初めてRFマウントを採用し、EOS Rシステムの交換レンズ「RFレンズ」を装着可能。RFレンズ装着時は、被写体までの距離をモニター上にバーと数値で表示可能。本体寸法は幅約160.0mm(幅)×130.2mm(高さ)×115.9mm(奥行き)、本体質量は約1,170gを実現。
薄型電動式NDユニットを搭載しており、従来のCINEMA EOS SYSTEMカメラと同等の5段階(拡張時)の明るさ調整が可能
約6mmの薄型設計を実現した電動式のNDユニットを新たに開発。薄型ながら従来のCINEMA EOS SYSTEMのシネマカメラと同等の5段階(拡張モード時)の明るさ調整が可能。
ボディー内電子手ブレ補正と、対応するレンズ内の光学式手ブレ補正との相乗効果でさらに優れた補正効果を発揮する「コンビネーションIS」をCINEMA EOS SYSTEMで初めて実現。
タイムコード入出力端子、オーディオ入力用の2系統のミニXLR端子など各種インターフェースを搭載。また、別売の「マウントアダプターEF-EOS R」シリーズのアダプターを介することで従来のEFレンズシリーズも装着可能。縮小光学系を採用する別売の「マウントアダプターEF-EOS R 0.71×」装着時は、フルサイズに近い画角で撮影でき、集光効果により開放F値が約1段分向上する。
新形状のコールドシューにハンドルユニットや各種アクセサリーを装着可能
1つの画素出力に対して異なるゲインで出力することで低ノイズのHDR動画を生成する、4Kスーパー35mmのCMOSセンサー「DGOセンサー」を搭載。明るい部分は飽和優先アンプの画像を使い、暗い部分はノイズの少ないノイズ優先アンプの画像を使うことで、撮影した画像をHDR合成し、低ノイズを実現。4K/60P映像撮影と、4:2:2(10ビット)の4K記録が可能。また、映像処理プラットフォーム「DIGIC DV 7」の搭載により、4K/120Pのハイフレームレート記録が可能。
2スロットのSDカードに長時間記録や同時記録が可能
SDカード用のデュアルスロットを採用。バックアップのための同時記録、プロキシの同時記録、リレー記録、4K/2Kの同時記録などの記録モードに対応。
頭部検出アルゴリズムを搭載したEOS iTR AF Xを初搭載し、顔検出AFにおいて追従の信頼性が向上
頭部を検出し追従し続ける
ディープラーニング技術を用いて開発した被写体認識アルゴリズム「EOS iTR AF X」をCINEMA EOS SYSTEMのカメラとして初めて搭載。「デュアルピクセルCMOS AF」時の顔検知AFにおいて、従来の顔検出に加え、頭部検出アルゴリズムにより安定して被写体を検出し、追尾の信頼性が向上している。
「ダイレクトタッチコントロール」機能を搭載
タッチパネル操作で素早く撮影設定を変更できる「ダイレクトタッチコントロール」機能を初搭載。これまで階層構造になっていた撮影設定を素早く変更できる。
縦撮り対応UIに表示切替が可能
スマートデバイスやデジタルサイネージなどの縦画面視聴に最適化するための縦撮り機能と装備を採用。通常の横画面撮影時と同じ感覚で撮影できるよう、縦撮り対応UIに表示切替が可能。また、本体底面の三脚穴に加え、本体グリップ部に縦撮り用三脚穴を装備している。
本体グリップ部に縦撮り用三脚穴を装備
なめらかにゲイン切り替えを行うことができる「DGOセンサー」の特性を活かし、自動で感度調整を行う「オートISO機能」をCINEMA EOS SYSTEMのカメラとして初めて搭載。明るさが大きく変わる屋内から屋外の移動などでの撮影時に、絞り値などのカメラ設定を気にせず、フレーミングに集中した撮影が可能だとしている。
圧縮形式はIntra FrameとLong GOPに対応。ビデオフォーマットはXF-AVCとMP4に対応しており、MP4使用時はH.264/H.265両方の圧縮形式を採用している。
同社独自のLogガンマCanon Log 2/Canon Log 3を搭載しており、映像制作の意図に応じて最適なLogガンマを選択可能。HDR方式はHLG(Hybrid Log-Gamma)とPQ(Perceptual Quantization)に対応。
EOS C70の特長を紹介