アドビは、After Effectsの2020年10月アップデートを公開した。「ロトブラシ 2」の搭載や3Dデザインスペースでの作業、3D変形ギズモなどの改善が図られている。

ロトブラシ 2は、描画オブジェクトを背景から分離する高速で正確なロトスコーピングツール。Adobe Senseiを利用して、1フレームずつオブジェクトを選択と追跡を行い,オブジェクトが自動的に分離される。被写体の周りに大まかなストロークを描くことで、被写体が識別される。。

(01)オブジェクトをざっくりと選択

これまでマスクを設定してトラッキングする作業は、オブジェクトに対してそのつど調整をしなければいけない面倒な作業であったが、Adobe Senseiの技術を使うことで、短時間で正確な作業を可能にしている。

(02)そんなにコントラストが強いオブジェクトではないが、きちんと正確に範囲を選択してくれる

After Effectsでネイティブに3Dコンテンツをデザインして複合表示するための新規モード「3Dデザインスペースでの作業」を搭載。3Dの操作が速くなるという。

3D変形ギズモは、レイヤーの回転、拡大/縮小、配置ができる。Adobe Dimensionと同様に、3D変形ギズモを使用すると、レイヤーをどこまで再配置したか、レイヤーに適用した回転の量、レイヤーの拡大/縮小を行ったときのサイズが表示が可能になる。

また、Windows上のAMDおよびNVIDIA GPU用の新しいハードウェアデコード機能に対応。After EffectsとPremiere Proで広く使用されているH.264およびHEVC形式の再生の高速化し、タイムラインのパフォーマンス向上を実現するという。