ジャパンマテリアル株式会社は、同社が取り扱うMatrox社が新製品SMPTE ST 2110信号発生・診断装置「Matrox VERO」を開発したことを発表した。
Matrox VEROは、ST 2110信号の診断や確認に必要な機能や装置(EBU LIST、多彩な調整ができる信号発生器、PCAPレコーダー)をコンパクトにまとめた製品。放送局や、映像制作に関連するシステムインテグレーター、映像機器メーカー等、ST 2110を取り扱う企業様向けに開発されたという。
Matrox VEROには、調整可能なST 2110リファレンス信号の出力機能が装備されており、様々な状況を想定した確認が行え、通常の状況での受信診断はもとより、復旧が必要な緊急事態においても役立つツールだという。パケットのタイミングは、「narrow」「narrow linear」「wide」などの設定が可能。また、ユーザー定義のRTPタイムスタンプオフセットによりネットワーク遅延の調整ができるため、遅延を想定した受信機の診断が可能。
ST 2110ネットワークを診断するには、高帯域幅イーサネットのRAWデータをPCAP形式でキャプチャする機能が必要だが、ネットワーク経由ではRAWデータのディスクへのキャプチャは難しく、特にUHD映像ではタイミングエラーやパケットロス等、深刻な状況に陥る可能性があるという。Matrox VEROでは、ハードウェアベースのタイムスタンプとアクセラレーターを装備しているため、適切にST 2110診断用のPCAPファイルを取得できる。