Blackmagic Design

Blackmagic Designの発表によると、Dear Jack FoundationがBlackmagic Pocket Cinema Camera 6KおよびATEM Mini Pro ISOを使用して、先日開催された毎年恒例のチャリティイベントの撮影とオンライン配信を行ったという。

同基金は、12年前に白血病と診断され、闘病の末、病を克服したシンガーソングライターのアンドリュー・マクマホン氏(ジャックスマネキン、サムシング・コーポレイト)により2006年に設立された。自身の白血病との闘いにおいて、同氏はこの病に対する治療、支援、研究が不足していると実感したという。この毎年恒例のイベントは、独自の音楽バラエティショーの形を取り、基金集めを行っている。

Blackmagic Design

イベントディレクターのブレンダン・ウォルター氏は、大掛かりな制作リソースを用いることなく、視聴者を引きつけるバラエティショー形式の番組を観客の前ではなく、ライブ配信で制作するというチャレンジを託された。

ウォルター氏:今年は、パンデミックの影響で実際にライブイベントを行うことはもちろんできませんでした。しかし、それを理由に基金募集を諦める訳にはいきません。

新型コロナウイルスに関する制限に従い、少人数のスタッフで作業を行う必要があったため、ライブイベントと事前収録したコンテンツの制作両方において、今までとは異なる新たな方法で、柔軟なアプローチを取る必要があった。

バラエティ番組のようにしたかったので、多くのコンテンツのほとんどをBlackmagic Pocket Cinema Camera 6Kで撮影しました。

Dear Jack Foundationへの寄付者および同基金からの支援を受けた人々の感想を映した多数のフッテージは、DaVinci Resolve Studioでコンフォームおよびカラーグレーディングされた。可搬性に優れていながらシネマライクな映像が得られる点で、同氏はBlackmagic Pocket Cinema Camera 6Kを気に入っているという。

Blackmagic Pocket Cinema Camera 6Kは非常に汎用性が高く、ライブ配信用に簡単にシネマライクな映像にでき、あらゆるワークフローに対応できると思います。ライブ配信はフラットで広がった映像になりがちですが、Blackmagic Pocket Cinema Camera 6Kでは生き生きとした映像にできます。

今回の制作において、ビデオクリップの制作は、乗り越えなければならないハードルの一つにしか過ぎなかった。ライブイベントでは、アンドリュー・マクマホン氏とそのバンド、マット・ネサンソン氏、O.A.Rが演奏を行い、マクマホン氏が司会を務めた。

Blackmagic Design

ウォルター氏はディレクターとしての経験は豊富であるが、他の多くの映像作家同様、放送機材に関してはあまり詳しくない。そういった点で、ATEM Mini Pro ISOを見つけたことは今回の制作において大きなプラスとなった。

あらゆるレベルでATEM Mini Pro ISOを上回るシステムはないと思います。特に、全てを一人でこなす必要があるパンデミック下での制作では上に出るものはないですね。極めて少人数のスタッフで、すべてのBlackmagic Pocket Cinema Camera 6Kをセットアップし、ATEM Mini Pro ISOに接続して、カメラで直接、またはソフトウェアでルックを適用できたのは、本当に素晴らしいことだと思います。

すべての作業を数人で実行できました。4台のライブカメラを簡単に切り替えることができ、ライブ配信や放送業界のベテランでなくても美しい作品を制作できました。

ライブ制作は、複数のBlackmagic Pocket Cinema Camera 6Kと1台のURSA Mini Pro 4.6K G2で撮影され、両モデル共にATEM Mini Pro ISOに接続された。また、ショット間のルックに一貫性を持たせるために、全カメラでLUTが使用された。

Blackmagic Design

スタッフを少人数に保つため、同氏は一台の移動カメラにスタッフを一名配置した以外は、他の全てのカメラは固定して無人で撮影を行った。事前収録したクリップは、ライブカメラフィードとしてHDMI入力を介してATEM Mini Pro ISOに送信された。Blackmagic Design製品を総合的に使用したワークフローにより、事前収録したフッテージとライブ配信のルックで一貫性を保つことができた。

DaVinci Resolveでは、撮影したフッテージのカラーを思い通りに調整でき、美しいルックと雰囲気を作り出すことができました。また、ライブ配信されたフッテージのルックともマッチできたので非常に助かりました。一貫性のある美しい作品を制作できました。

2020年の同基金のイベントは、同氏およびDear Jack Foundationにとって他の選択肢がなかったため、ライブ配信することになったが、それでも白血病およびガンの患者と生存者に対して35万ドルの募金を集めることに成功した。ATEM Mini Pro ISOBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K、DaVinci Resolveを使用したことで制作が円滑に行えたことを踏まえると、来年はさらに発展させた形にできるのでは、と同氏は考えているという。

新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、今回は配信での制作を余儀なくされましたが、この手法を毎年用いることができるのではないかと考えています。より多くの人々に、Dear Jack Foundationの理念を広める良い方法だと思います。