ソニーは、映像制作用カメラ商品群Cinema Lineで最小最軽量となる、フルサイズイメージセンサー搭載レンズ交換式カメラ「FX3」を3月12日に発売する。希望小売価格は税別459,000円。
※360°「回転」「拡大」「縮小」が可能で本体細部確認できます。
35mmフルサイズ有効約1026万画素裏面照射型CMOSイメージセンサーExmor Rと、画像処理エンジンBIONZXRを搭載し、常用ISO80-102400(動画時の拡張感度はISO80-409600)の幅広い感度域でノイズの発生を抑えた描写力と、浅い被写界深度を生かした印象的なぼけ描写を実現。また、15ストップを超える豊かなダイナミックレンジをもち、野外の明るい環境から夜景までさまざまなシーンで白とびや黒つぶれの少ないなめらかな階調での映像の記録を可能としている。
Cinema Lineの上位機種であるFX9やFX6と同様に、映画制作の現場の知見をもとにした画作りであるS-Cinetoneをデフォルトのプロファイル(PP11)として設定。人肌を描写する際に使われる中間色の表現力を高めることで、よりソフトな色合いと、被写体を美しく際立たせる自然なハイライトを実現できるという。
高解像度4Kで最大120fpsのハイフレームレート動画の本体内記録に対応。最大5倍の滑らかなスローモーションなどの印象的な映像表現が可能。フルHDでは240fpsで最大10倍のスローモーション、ハイフレームレート動画撮影中にAFを効かせることも可能としている。
一眼カメラスタイルのボディ形状で、高さ約77.8mm×幅約129.7mm×奥行約84.5mm、重さ約715gとCinema Lineの中で最も小型・軽量を実現。ジンバルやドローンを使った撮影にも対応する取り回しを実現。また、カメラ本体のグリップの形状も、さまざまなポジションの手持ち撮影時でも安定してホールドできるような設計を施している。さらに、アクセサリー取付用ネジ穴(1/4-20UNC)がボディに5カ所あり、ケージがなくても直接さまざまな周辺機器を装着できるため、セッティングの時間を短縮できるほか、撮影時や携行時もカメラや周辺機器をコンパクトに扱えるという。
同梱のXLRハンドルユニットは、特殊な工具がなくても本体のマルチインターフェースシューに固定でき、被写体や撮影意図に合わせて使用が可能。このハンドルユニットには、ボディと同様にアクセサリー取付用ネジ穴(1/4-20 UNC)が3カ所設けられているほか、XLR/TRSコンボ端子を2基備えたデジタルオーディオインターフェース対応XLRアダプタとしても使えるため、別売のXLRマイクと組み合わせることで、デジタル24-bitの4ch高音質録音を実現するという。
像面位相差検出AFとコントラスト検出AFを併用したファストハイブリッドAFシステムを搭載。高密度かつ広範囲(動画撮影時、最大627点で撮像エリアの水平方向約95%/垂直方向約94%をカバー)に配置した像面位相差AFセンサーで、4K120p記録時を含む全記録モードにおいて、浅い被写界深度でも動きの速い被写体に高精度かつ滑らかにフォーカスを合わせ続けることを可能としている。
また、スクリーン上で狙った被写体をタッチしてフォーカスを自動追尾させる「タッチトラッキング」、高精度で自動的に瞳にピントを合わせ続ける「リアルタイム瞳AF」、きめ細かな設定が可能な「AFトランジション速度」や「AF乗り移り感度」の使用や、マニュアルフォーカス中のAF動作もできるため、撮影者自身が条件に合わせてフォーカス操作が可能。加えて、FX3はEマウントを採用しており、前述のAF性能を生かせる59本の豊富な純正レンズ群と組み合わせることが可能。
手ブレ補正効果を向上させる「アクティブモード」に対応した光学式5軸ボディ内手ブレ補正機能を搭載し、カメラに内蔵した高性能手ブレ補正ユニットとジャイロセンサーや最適化されたアルゴリズムにより、4Kを含むさまざまなフォーマットでの手持ちの歩き撮り撮影時などに補正効果を得られる。また、ソニーのアプリケーションソフトウェアCatalystBrowse/Prepareを活用すれば、収録ファイルにメタデータとして付加された撮影時の手ブレ情報をもとに、短時間で高精度の手ブレ補正処理をかけることができる。
レンズをホールドしたままで片手で手早く操作ができるように、グリップ側にズームレバーや使用頻度の高いボタン、ダイヤルを配置。ズームレバーでは対応する電動ズームレンズの操作ができ、レンズリング操作では難しい超低速ズームが可能となるほか、単焦点レンズ装着時でも画像劣化の少ない全画素超解像ズームが可能となるため、画角にバリエーションを加えられるという。
また、ボタンやダイヤル全15カ所に140種類の機能を割り当てられるカスタム設定も可能。撮影時には、カメラ前面と背面に配置されたタリーランプとカメラ上面のRECボタンが点灯するため、記録中かどうかを見分けることができる。
また、3.0型の高解像度液晶タッチパネルを搭載した横開きバリアングルモニターを搭載。絞り値・シャッタースピード・ISO感度のオート/マニュアルを個別でカスタマイズし、撮影者の意図に合わせて手早く切り替えができるフレキシブル露出モードがデフォルトで設定されてる。カスタムボタンの短押しでダイヤルのロック/マニュアルの切り替え、長押しでオート設定が可能で、誤操作を回避できるプロユース対応の操作系を可能にしている。