キヤノンの発表によると、自治体向けに、歴史・文化資源を活用して地域の魅力を発信する映像空間ソリューションの提供開始を発表した。第一弾として、大阪府堺市が2021年3月13日にオープンする「百舌鳥古墳群ビジターセンター」内に体感型映像空間を構築したという。
近年、日本各地の自治体で、地域の魅力を高めるために歴史・文化資源などを有効活用したいというニーズが増加。キヤノンは、光学技術、映像技術、画像処理技術などの先端技術と、さまざまな分野のクリエイターの表現力を組み合わせることで、歴史・文化資源を活用した映像コンテンツの企画、撮影、制作から、映像コンテンツを上映する機材の導入、視聴環境の構築までを行う「映像空間ソリューション」の提供を開始する。
第一弾として、大阪府堺市が2021年3月13日にオープンする「百舌鳥古墳群ビジターセンター」内に、体感型映像空間を構築。映像空間内では、8K業務用カメラを用いた世界遺産「百舌鳥・古市古墳群」の空撮映像や、高精細に撮影した堺の歴史・文化資源の映像を空間全体で表現し、堺の1,600年間の変遷を時間旅行するかのように体感できる。
今回の映像コンテンツは、8K業務用カメラ、デジタルシネマカメラ「EOS C500 Mark II」やミラーレスカメラ「EOS R5」など、高精細な映像が撮影可能なカメラとレンズを用いて撮影。また、臨場感を出すための画像処理を加えた9K相当の映像を、ネイティブ4Kプロジェクター「4K5020Z」3台を用いて、約14.3m×約3.3mの曲面スクリーンにマルチプロジェクションするほか、床面にも映像を投写することで没入感の高い映像空間を作り出している。
今後、自治体の公共施設以外にも、駅や空港などの交通施設、商業施設、テーマパーク、企業ショールームなどの多様な施設や業種に向けた映像空間ソリューションの提供をめざすとしている。