パナソニック株式会社の社内分社であるコネクティッドソリューションズ社の発表によると、同社のIT/IPプラットフォーム「KAIROS」を活用し、クラウド上での映像制作・スポーツのライブ配信実証実験を、2021年2月21日に昭和の森テニスセンター(東京都昭島市)で開催された一般社団法人プロテニスリーグ機構主催のテニス試合にて実施したという。
今回の実証実験では、複数のスマートフォンカメラおよびテザリング接続機能に対応したパナソニック製カメラレコーダーAG-CX350と遠隔地のデータセンターに設置されたIT/IPプラットフォームKAIROSを活用し、クラウド上での映像制作、臨場感のあるライブ配信に成功した。
会場内のすべてのカメラ映像をデータセンターへ一般携帯回線(LTE)を用いて伝送。それらを会場にあるノートPC内のソフトウエア「Kairos Creator」を用い、リモートスイッチングやスコア追加等の映像編集を実施し、制作された映像をそのままデータセンターにあるKAIROSから映像配信サイトへプログラム出力し、視聴者へライブ映像を届けることができた。KAIROSをクラウド上で活用することで、中継車等の高価な制作機材を持ち込まず、スマートフォン、ノートPCなどの汎用機材と組み合わせて映像制作、ライブ配信のコストの抑制を実現したという。
また、会場内の演出には、パナソニック製ワイヤレスプレゼンテーションシステム「PressIT」を活用し、配信先と会場内のスコアなどの映像演出を1つのシステムで両立することも可能にした。これらのスマートフォン、ノートPCやPressITなどのワイヤレス対応機材の活用は複雑な配線作業などを簡便化し、準備時間を大幅に短縮する。