ジャパンマテリアル株式会社は、同社が取り扱うMatrox社の新製品、SMPTE ST 2110信号発生・診断装置「Matrox VERO(ヴェロ)」を2021年5月25日に発売する。希望小売価格はオープン。以前、開発発表をしていたもの。
Matrox VEROは、EBU LIST、様々な調整ができる信号発生器、PCAPレコーダーや直感的で使いやすいWEBベースのGUIなど、ST 2110信号の診断・確認に必要な機能や装置をコンパクトにまとめた製品。
Matrox VEROには、調整可能なST 2110リファレンス信号の出力機能が装備されており、通常の状況での受信診断はもとより、復旧が必要な緊急事態においても役立つツールだという。パケットのタイミングは、「narrow」「narrow linear」「wide」などの設定が可能。また、ユーザー定義のRTPタイムスタンプオフセットによりネットワーク遅延の調整ができるため、遅延を想定した受信機の診断も行える。
ST 2110ネットワークを診断するには、高帯域幅イーサネットのRAWデータをPCAP形式でキャプチャする機能が必要だが、ネットワーク経由ではRAWデータのディスクへのキャプチャーは難しく、特にUHD映像ではタイミングエラーやパケットロスなど、深刻な状況に陥る可能性があるという。しかし、Matrox VEROはハードウェアベースのタイムスタンプとアクセラレーターを装備しているため、適切にST 2110診断用のPCAPファイルを取得可能。