パナソニック株式会社は、同社のマイクロフォーサーズミラーレス一眼カメラLUMIX Gシリーズ「DC-G9」「GH5S」において、AFや動画性能などの機能向上に対応したファームウェア(DC-G9 Ver2.4/DC-GH5S Ver2.0)のダウンロードサービスを発表した。2021年6月9日に提供開始予定。アップデート内容は以下の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

1.DC-G9/GH5SのAF機能強化

リアルタイム認識AF 頭部認識
  • 頭部認識に対応し、認識機能強化により追従精度が向上した「リアルタイム認識AF」
    AI分野の先進技術であるディープラーニングを応用した「リアルタイム認識AF」アルゴリズムに、人体の「頭部認識」を新たに加えることで、人物に対するAF追従性能を強化しました。動く被写体や、人物の顔が隠れてしまうようなシーンでも、頭部と人体の位置やサイズ、画角により撮影意図をカメラが自動で判別し、背景抜けを抑えながらフォーカスし続けます。人の顔と瞳を検知し、自動でピントを合わせる「顔・瞳認識AF」も「頭部認識」により、遠くの小さな顔も認識し続けることが可能になりました。強化された「人体認識」と「顔・瞳認識AF」の組み合わせで、人物へのより高精度なAF追従を実現します。
  • 「1点AF」設定時の自動認識AFに対応
    AFモードを「1点」に設定時も、自動認識(顔・瞳認識AF/人体認識AF/動物認識AF)が設定可能になるので、認識した被写体に合わせて、ピントの追従精度が向上します。
  • V-Log L撮影時のAF性能向上(DC-GH5S)

2.DC-GH5Sの動画機能強化

動画RAWデータ出力対応モード
  • ATOMOS社製 Ninja V HDR モニター/レコーダーへのHDMI経由での動画RAWデータ出力に対応
    Cinema4K(4096×2160)、アナモフィック3.7K(3680×2760)の動画RAWデータをATOMOS社製 Ninja V HDR モニター/レコーダーに、HDMI経由で出力することが可能になります。ポストプロダクション時の編集やグレーディングに有効なApple ProRes RAWをNinja V HDR モニター/レコーダーで記録できるので、プロの映像制作ワークフローへ柔軟に応えます。

※本機の動画RAWデータの記録は、以下の外部レコーダーで動作確認済みです。(2021年5月26日現在)ATOMOS社製 Ninja V HDR モニター/レコーダー(AtomOS 10.66以上)。詳細は、ATOMOSにお問い合わせください。
※対応する外部レコーダーが持つ、すべての性能を保証するものではありません。

  • V-Log/V-Gamut変換用のLUT(ルックアップテーブル)を用意
    ATOMOS社製Ninja V HDR モニター/レコーダーで記録したApple ProRes RAWデータは、対応した編集ソフトウェアを使用して、カラーグレーディングを行うことができます。さらに、V-Log/V-Gamutと同じ色合いで動画RAWデータをソフトウェアで編集できる、専用のLUT(ルックアップテーブル)を用意しました。慣れ親しんだV-Log/V-Gamutの色合いに変換してカラーグレーディングすることができるので、当社製のシネマカメラVARICAMシリーズや、フルサイズミラーレス一眼カメラLUMIX Sシリーズなどと容易に絵合わせを行うことができます。

※外部レコーダーで記録した動画RAWデータの編集には、対応したソフトウェアが必要です。編集時にV-Log/V-Gamutと色合いを合わせるには、下記サポートサイトからLUT(ルックアップテーブル)をダウンロードし、ソフトウェアに読み込んでください。
https://panasonic.jp/support/dsc/

3.動画機能の利便性向上(DC-G9/GH5S)

  • 動画記録中の赤枠表示
    撮影画面に、動画記録中であることを示す赤色の枠を表示するので、撮影現場での記録開始ミスを防ぎます。
  • フレーム表示(GH5S:ビデオガイドライン表示)
    撮影時に全10種類のアスペクトのフレームを画面表示できるので、最終の画角を確認しながらの撮影ができます。撮影環境に合わせてフレームの色やフレームマスクの透過度を変更することも可能です。 フレーム横縦比 2.39:1、2.35:1、2.00:1、1.85:1、16:9、4:3、5:4、1:1、4:5、9:16
  • 動画縦撮り判定
    縦位置で撮影した動画を自動判別し、「縦位置情報」を記録することで、パソコンやスマートデバイスで再生時に縦向きで再生できます。この「縦位置情報」は、「記録する/記録しない」をメニューで設定可能なので、俯瞰撮影など、縦横のカメラの向きを誤認識しやすいシーンなどで活用できます