Blackmagic Designの発表によると、Skyテレビのオリジナル番組「Brassic」シリーズ3が、DaVinci Resolve Studioでグレーディングされ、DaVinci ResolveのFusionでVFX合成が作成されたという。

シーズン3ということもあり、グレーディングの一貫性が必要不可欠であったとCore Postのマット・ブラウン氏はコメントしている。

ブラウン氏:それぞれのシーンで前シーズンからスチルを抜き出して、リファレンス用にアーカイブに保存しました。ルックは進化していますが、これらのリファレンスにより、非常に良いスタートが切れましたね。

ルックの向上に関してCore Postは、安全で家庭的な環境には温かみを、寒くて敵対的な環境には青みを加え、シリーズに適したバランスを模索する必要があったという。

シリーズ3ではストローフィルターが導入された。これは、グレーディングに青みを加えた際に肌の暖かさを保つためのものであるが、これまではポストプロダクションで処理していた。

このフィルターは非常に上手く機能しました。スキントーンのリアルな色を再現できますが、トップエンドに悪影響が出ません。グレーディングで色を調整してもスキントーンは守られています。

Calamity Filmsがプロデュースする「Brassic」シリーズ3は、これまでで最も冒険的な作品であり、8つのエピソードに400以上のVFXが使われている。グレーディングとVFXの両方の作業をDaVinci Resolveで行なったことで、コラボレーションと効率化を実践する機会が生じた。

Core Postは、ビジュアルエフェクトを担当したDigital Imaging FXと共に、最初の4K HDRグレーディングを行った。この最初の作業を共同で行なったブラウン氏とVFX監督のタンビーア・ハニフ氏は、あらゆる修正に対応するにはどの分野が最適かを決定し、グレーディングとVFXの進め方を話し合ったという。

私たちは別々に作業を行うのではなく、グレーディングとVFXの垣根を超えて作業を行いました。最初の作業が完了すると、やりとりが多くなりました。合成を変更することで再グレーディングが必要になったり、反対にグレーディングを変更すると反射に影響があるため、VFX修正が必要になったりします。

例えば、空のグレーディングにPower Windowを使用したところ、HDRでは月が白飛びしたのですが、VFXでキーを使って簡単に修正できました。

Core PostとDigital Imaging FXは、どちらもサルフォード・メディア・シティにあるので、「Brassic」を完成させるまでに、DaVinci Resolveのタイムラインを使ったバーチャルなコラボレーションや、物理的なコラボレーションの機会があった。

ハニフ氏:作業の各所で、私は肩越しにHDRグレーディングのモニターをチェックしていました。同じ画面を見てから、階下に戻って同じプロジェクトのタイムラインに変更を加えるのとは全く違いますね。

現在、「Brassic」シリーズ4の制作に入っていますが、ワークフローはますます向上しています。この成功は、DaVinci Resolveを採用したことと、一つのソリューショで共同で作業できることに起因していますね。

「Brassic」シリーズ3は、2.35.1での配信用に4Kアナモフィックで撮影された。Sky用の16:9バージョンが、マスクを使用してUHD HDRで作成され、ITV Internationalを通じて全世界に配信するために、フルフレームのSDR 16:9バージョンが作成された。