アップルは、新しいMacのデスクトップ「Mac Studio」とディスプレイ「Studio Display」を2022年3月18日より発売する。Mac Studioの希望小売価格は税込249,800円、学生・教職員価格は税込224,800円。Studio Displayの希望小売価格は税込199,800円、学生・教職員価格は税込186,800円。
拡張性とパフォーマンスを特徴のMac Studio
Mac Studioの内部のあらゆる要素は、M1 MaxとM1 Ultraのパフォーマンスを最適化するよう設計されており、デスク上に置ける形を特徴とする。1枚のアルミニウムの押し出し加工で作られ、 19.7cm四方の設置スペース、9.5cmの高さのMac Studioは、ほとんど場所をとらず、大半のディスプレイの下に収めることが可能としている。
Mac Studioは熱設計も備え、高いパフォーマンスを実現可能としている。両側にある送風機の独自システム、精密に配置したエアフローチャネル、筐体の後部と底部に設けられた4,000個以上の穴により、空気を内部の部品へと導き、高性能チップの冷却を手助けする。Appleシリコンの効率性により、Mac Studioは最も負荷の高いワークロードにおいてさえも、静音で動作するという。
Mac Studioは、M1 MaxかM1 Ultraのいずれかを搭載し、並外れたCPUおよびGPUのパフォーマンス、他のどのMacよりも多いユニファイドメモリ、他のデスクトップが実現できない新たな機能を提供する。演算能力を必要とするユーザーに対しては、AppleシリコンのM1 Ultraを選択することにより、最大のパフォーマンスをもたらすことができるとしている。
M1 UltraはM1 Maxを土台としたもので、2つのM1 Maxチップのダイを相互接続。まったく新しいUltraFusionアーキテクチャを備え、パーソナルコンピュータ用チップでは最多となる1,140億個のトランジスタを搭載している。
強力なメディアエンジンにより、M1 Ultra搭載Mac Studioは18本の8K ProRes 422ビデオストリームを再生可能としている。また、Mac Studioはデスクトップのグラフィックメモリは、M1 Max搭載システムでは最大64GBのユニファイドメモリ、M1 Ultra搭載システムでは最大128GBのユニファイドメモリを備えている。また、Mac StudioのSSDは最大7.4GB/sのパフォーマンスと最大8TBの容量を備えており、ユーザーは大規模なプロジェクトをスピードとパフォーマンスでこなすことが可能としている。
Mac Studioの背面には、ディスプレイや高性能デバイスを接続するための4つのThunderbolt 4ポート、10Gb Ethernetポート、2つのUSB-Aポート、HDMIポート、ハイインピーダンスヘッドフォンや外部のアンプ内蔵スピーカー用のプロ向けオーディオジャックを搭載。Wi-Fi 6とBluetooth 5.0も内蔵している。
また、ユーザーはポータブルストレージなどのデバイスを頻繁に抜き差しするため、より便利に利用できるよう、Mac Studioは前面にもポートを備えている。2つのUSB-Cポートがあり、M1 Maxは10Gb/sのUSB 3、M1 Ultraは40Gb/sのThunderbolt 4をサポートしている。また、写真やビデオを簡単に読み込めるよう、前面にSDカードスロットも備えている。さらに、Mac Studioは、最大4台のPro Display XDRに加え1台の4Kテレビという幅広いディスプレイサポートを提供し、約9,000万ピクセルを実現している。
27インチ5K RetinaディスプレイStudio Display
Studio Displayは、外枠の狭い、オールスクリーンのデザインを特徴としている。すべてアルミニウムの筐体は、薄型デザインに機能を格納している。備え付けのスタンドは、最大30°までディスプレイを傾けられる。様々な作業空間のニーズに応じ、Studio Displayは傾きと高さを調整できるスタンドのオプションを提供しており、これにはディスプレイの重さを感じさせないカウンターバランスのアームが付いている。また、VESAマウントアダプタオプションも利用可能で、横向きや縦向きをサポートしているので、さらに柔軟性を高められる。
Studio Displayは、1,470万ピクセル以上の27インチ5K Retinaスクリーンを備えている。600ニトの輝度、P3の広色域、10億色以上に対応し、True Toneテクノロジーにより周囲の変化に合わせて自動的にディスプレイの色温度を調整する。反射防止コーティングにより低い反射率を実現し、快適さと読みやすさを向上させている。また、太陽光など強い光源のある作業空間向けに、Studio DisplayはNano-textureガラスのオプションを提供。Pro Display XDRで最初に導入されたNano-textureガラスは、ずば抜けた画質を提供しつつ、光を拡散してグレアをさらに最小限にしている。
Studio Displayには、高速な周辺機器、ストレージ、ネットワークを最大10Gb/sの速度でディスプレイに直接接続する3つのUSB-Cポートを搭載。Thunderboltポートは、ユーザーがStudio Displayや接続されたあらゆる周辺機器を1本のケーブルでMacに接続可能。その同じケーブルがMacのノートブックに96Wの電力を供給し、Studio Displayによって14インチMacBook Proの高速充電も可能。さらに、MacBook Proに最大3台のStudio Displayを接続可能としている。
アップルのワールドワイドマーケティング担当シニアバイスプレジデント、グレッグ・ジョズウィアック氏は次のようにコメントしている。
Mac StudioとStudio Displayというまったく新しいMacのデスクトップとディスプレイを発表することは、私たちにとってこれ以上ないほどの喜びです。Mac Studioは、M1 MaxとM1 Ultraによる信じられないようなパフォーマンス、幅広い接続性、ユーザーが必要とするすべてのものをすぐ手の届く範囲に置けるコンパクトなデザインによって、デスクトップを新時代へと導きます。また、Studio Displayは、美しい5K Retinaスクリーン、デスクトップのディスプレイにおいて史上最高の組み合わせとなるカメラとオーディオを備えた、別格の存在です。