ティアック株式会社は、TASCAMブランドからデジタルミキサー「TASCAM Sonicview 24」および「TASCAM Sonicview 16」、ならびに入出力拡張用のDanteステージボックス「SB-16D」をグローバル市場での発売に先駆け、2022年秋に国内市場において先行出荷を開始する。
また、32chマルチトラックレコーディングを可能にするオプションインターフェースカード「IF-MTR32」についても順次出荷を開始する。各製品の希望小売価格は以下の通り。
- デジタルミキサー 24chマイクプリアンプ/XLR入力搭載「TASCAM Sonicview 24」:税込935,000円
- デジタルミキサー 16chマイクプリアンプ/XLR入力搭載「TASCAM Sonicview 16」:税込825,000円
- 16in/16out Danteステージボックス「SB-16D」:税込418,000円
- 32chマルチトラックレコーディングカード「IF-MTR32」:税込132,000円
TASCAM Sonicviewシリーズは、高音質・信頼性・レコーディング技術等を根幹に据えながら、ユーザビリティのノウハウを投入し、直観的な操作性、豊富な機能・拡張性等を実現しているという。ティアックは、各種音響システムの中核をなすデジタルミキサー市場への本格参入により、従来の録音再生機や各種周辺機器とともに、更に柔軟で質の高いトータルシステムソリューションを提供するとしている。
TASCAM Sonicview 24およびTASCAM Sonicview 16は、96kHz動作、マルチカラータッチスクリーン搭載の次世代のデジタルミキサー。TASCAMのノウハウと技術を用いて新規開発された高性能Class 1 HDIAマイクプリアンプ、54bit float FPGAミキシングエンジンによる超低レイテンシーの達成など、クラスを超えた音質とスペックを実現した。
「VIEWインターフェース」をコンセプトとした複数のカラータッチスクリーンによる直観的な操作性に加え、自由にアサインできる7レイヤーのカスタムフェーダーやDante I/O、USB I/O、GPIOなどの多彩なI/Oを標準装備、さらにデジタル入出力などの豊富なI/OオプションカードやDanteステージボックスなどによる拡張性と柔軟性を兼ね備えているという。
VIEW(Visual Interactive Ergonomic Workflow) インターフェース」をコンセプトとした直観的に操作可能な7インチ・カラータッチスクリーンと各画面に対応した8つのロータリーエンコーダーノブを搭載している。TASCAM Sonicview 16は2画面、TASCAM Sonicview 24」は3画面を搭載し、複数のパラメーターや設定の表示/操作が可能。音作りに集中できる優れたコントロールサーフェイスとなっている。
TASCAM Sonicviewシリーズのために新開発されたClass 1 HDIAマイクプリアンプは、試聴評価やパーツ選定を繰り返し、最大入力レベル+32dBuを実現し、クラスを超えた高音質を達成したという。
内部サンプリング周波数96kHz動作に加え、ミキシングエンジンにはFPGAを採用することで、ミキシングエンジンでの内部遅延は2xサンプル(20.8μS)を実現した。マイク入力からライン出力の経路で0.51msの超低レイテンシーを達成。音声信号を常時96kHz/54bit floatで内部処理することで32bit Integer ADCで取り込んだ音をそのままの解像度でミキシングが可能となっている。
ミキサーフェーダーで音量を絞った際の微小な音声を正確に表現するほか、エフェクトのきめ細やかな制御や残響密度の濃いリバーブを実現しているという。
TASCAM Sonicview 24は、24+1フェーダーと24chのXLRバランス入力を搭載。TASCAM Sonicview 16は、16+1フェーダーと16chのXLRバランス入力を装備し、両機種共に合計44のインプットモジュール、22のフレキシブルバスとメインL/Rバスを合わせた24のアウトプットモジュールを搭載している。
入出力には、リダンダントに対応した64イン/64アウト対応のDanteインターフェースを標準装備し、別売りのDanteステージボックス「SB-16D」やDante対応製品による入出力の拡張が可能だ。またインターフェースカードスロットを2つ搭載しており、オプションカードを装着することで、32chマルチトラック録音や、MADI、AES/EBUなどのデジタル出力に対応する。