株式会社朋栄は、2022年7月21〜22日の2日間、福岡国際センターにて開催される「九州放送機器展 2022」(主催・一般社団法人 日本ポストプロダクション協会)に出展する(ブースNo.D-28)。九州放送機器展は2019年以来3年ぶりのリアル開催となる。
同社ブース内は、スタジオサブ関連ソリューション、クラウド連携ソリューション、IP関連ソリューション、各種ソリューションの4エリアに分け、最新製品/ソリューションを紹介する。クラウド関連については関連会社のビジュアル・グラフィックス株式会社(ブースNo.E-35)のソリューションとも連携して紹介するとしている。主な展示製品は以下の通り。
スタジオサブ関連ソリューション
12G-SDIビデオスイッチャ-「HVS-6000」
スタジオサブ運用に向け、全入出力を12G-SDIに対応させ、全プロセスで4K処理が可能。HVS-2000のHD運用時の機能や 操作性をそのままに4K運用でき、HD/4Kで同一の入力数、M/E数、キーヤー数を使用可能。レイアウトを自由に設定可能なマルチビューワーオプションHVS-6000MVを新発売する。SMPTE ST 2110との混在運用を可能にするIP入出力オプションHVS 6000IP-8IOを将来提供する予定だという。
送出支援システム
キューシートによる素材管理により、進行順リストに従った送出/運用が可能なワンタッチコントローラーOTC-1000(協力:株式会社リバアフィールド)と、ワークフローに応じて朋栄のビデオスイッチャー、ルーティングスイッチャー、マルチビューワー、クリップサーバーなどをGUI画面上で制御可能な統合ソフトウェアGearLinkを紹介する。
12G-SDIマルチチャンネルビデオサーバー「MBP-1000VS-12G」
XAVCハードウェアコーデックを搭載し、インジェストサーバーや同時収録送出サーバーなど幅広い用途で使用できる。
12G-SDIキャラクタージェネレーター「EzV-410」
標準構成でHD 2系統、または4K 1系統のテロップ送出が可能。2系統へのHD同時送出、1系統HD送出・別系統作画プレビュー、1系統4K送出とフレキシブルに運用できる。統合ソフトウェアTelopStationを標準搭載し、VWSシステムとのデータ完全互換を実現。
クラウド関連ソリューション
クラウドコンソール「ceacaa」
テロップ制作アプリケーションや編集アプリケーションをクラウド上で動作させる「コンソール機能」を提供。高速画面転送技術により、クラウドであることを意識させない快適な制作環境を実現し、端末数・作業場所・ローカルHDD容量に縛られないフレキシブルな制作ワークフローを構築するという。暗号化、ユーザー認証、セキュアなデータ送受信によるセキュリティを提供することで、安心のクラウド制作環境を実現するという。
テロップ制作「VWSシステム」
全国の放送局のテロップ制作で活用されるVWSシステム。その制作環境を、テロップ送出機能、動画送出機能、ミキサー機能を搭載したキャラクタージェネレーター送出機VWS-1000とともに紹介する。
クラウド連携テロップ制作「TS-Cloud」
放送局内にあるVWSシステムと連携、共存させながら、局内と同じインターフェース、操作性で、クラウド上でテロップ制作が可能。場所、端末数に縛られないテロップ制作ワークフローを実現する。
MXFエンコーダー「MXR-350」(朋栄IBE)
ライブフィードを、ProRes 422、MPEG-2(XDCAM HD422)、AVC-Intra(MXF OP1a)、H.264/AVCでエンコードしてファイル化する。MXR-350からダイレクトにクラウドストレージにインジェスト可能。クラウドインジェストした素材を活用しながら、クラウド上でのテロップの制作デモが可能になる。
AI音声認識 文字起こし字幕制作アシストサービス「NeON-CA」(朋栄IBE)
AI音声認識を活用し、映像ファイルの音声から文字情報を自動生成するクラウドサービス。テキストエディタ感覚の「字幕エディタ」を搭載しており、ページ構成/文字/位置/タイミングを編集できる。字幕ページ情報をARIBファイルで出力し、字幕送出用として使用 可能。
IP関連ソリューション
朋栄が取り組む最新のIP対応製品について、実機をスタティック展示する。
IP対応マルチビューワー「MV-1640IP」
25GbE対応のIPポート4基を搭載し、最大5台のモニターに40ウィンドウの表示が可能。SMPTE ST 2110、ST 2022-6で、HD最大16ストリームまたは4K最大4ストリームのIP入力ができる。オプションでSDI 16入力を追加し、最大32入力までIP/SDI素材を混在表示する。
IP/SDIマルチチャンネルシグナルプロセッサー「FA-1616」(発売予定製品)
SMPTE ST 2022、ST 2110、12G-SDIの混在利用が可能なマルチチャンネルシグナルプロセッサー。BBまたはPTPによる同期が可能。FA-9600で培ってきたダイナミックレンジ変換、色域変換などを多チャンネルで実現する。Software Defined処理により、制作ワークフローに応じた機能カスタマイズができるという。
オールインワンプロダクションシステム「MFR-3100EX」(発売予定製品)
MFRシリーズで培った堅牢性を活かし、ルーティングスイッチャー機能に加え、Software Defined処理により1M/Eスイッチャー機能やストリーミング配信機能を追加し、オールインワンプロダクションシステムを実現したという。朋栄としては初めて米国NewTek社のNDI入出力に対応。中継車やコンテンツ配信現場に最適だとしている。
HVS-490用NDI入出力カード「HVS-NIF」(発売予定製品)
ビデオスイッチャーHVS-490に、ライブストリーミング制作で活用が進むNDI入出力を追加した。既存ワークフローを変えることなくNDIの入出力を可能にするオプションカード。
各種ソリューション
小型モバイルトランスミッター「EnGo 265」(カナダDejero社)
H.265またはH.264ビデオを生成し、複数のIPネットワークを活用して伝送する。厳しいネットワーク条件下でも、低い遅延で優れた画質を確実に配信可能だという。車載やバックパックへの装着やドローンへの搭載ができ、ニュース報道をはじめスポーツ報道、ライブイベント中継など、中継現場、移動中を問わずに活用できるという。
5G対応デバイス「K5G-C-100A」(京セラ株式会社)
公衆網/ローカル網の双方で利用できるデュアルSIMに対応しており、通信方式は5G NR(Sub6/mmW)、Local5G(Sub6/mmW)、4G LTE(マルチバンド)に対応している。各種機器は、USB Type-C、Wi-Fi、Bluetoothでネットワークに接続でき、大容量データの高速転送に最適だという。変換アダプターの利用により、有線LAN接続やRS232C接続も可能。HDMI入出力も可能で、高精細・高品質な映像伝送に対応する。
スポーツ映像演出アプリケーション「EmoQ」(SportMeme株式会社)
入力したスポーツ映像ファイルから、AIが選手やボールの動きなどを解析し、エフェクトをトラッキングさせる加工演出が可能。動画コンテンツにおけるハイライトしたい部分の視認性向上や会場内 映像の演出などに活用できる。
LTOサーバー「LTS-80」/素材ファイル管理ソフトウェア「LTS-MAM」
最大転送速度300MB/秒(2.4 Gbps)のLTO-8ドライブを搭載し、4K時代に求められる大容量のアーカイブやバックアップをサポートする。最大記憶容量12TB(非圧縮時)のLTO-8テープにデータ保存が可能。