Teradekとソニーは、映画および放送市場のプロダクションのcamera-to-cloudワークフローの柔軟性を高めるための統合を発表した。
この新しい統合は、2022年秋に提供される予定。
ソニーの統合プラットフォーム「Ci Media Cloud Services」(以下:Ci)は、Teradekの4K HDRエンコーディングソリューションである「Serv 4K」および「Prism Flex」とネイティブに統合される。これにより、撮影現場、スタジオ、リモートで使用されるどのカメラも、Teradekのエンコーダーから直接Ciへの映像アップロードが可能となる。
この新しい統合により、映画や放送のチームは、プロキシファイルのレビュー、編集、配信を数分で簡単に行えるという。この高速ファイル転送により、コンテンツ取得のワークフローが加速されるとともに、カット、カラーグレーディング、フレームグラビング、コメント、アノテーションのためのフレームアキュレートなファイルの配信も可能となる。コンテンツの切り抜き、再フォーマット、共有は、クラウド上で行える。
このワークフローはクラウド上にあるため、複数のシステムでコンテンツが重複することを避け、コンテンツに直接処理が及ぶようになる。また、社内外の関係者がセキュアな境界を保ちながらシームレスに連携することも可能になる。
Ciは、コンテンツ取得ポータル、リアルタイムコラボレーション、自動トランスコーディング、ラフカット編集、QC、アーカイブ機能を単一のSaaSで提供する。この新しい統合により、市場最速のオンセットコンフィギュレーションが実現。また、プロダクションがユーザー数の制限なくチームメンバーを登録でき、完全にカスタマイズ可能なターゲットフォルダ構造を作成できるため、チームに好きなように作業できる自由が与えられる。オプションで、ユーザー専用の「AWS S3」バケットにファイルを保存できるため、常にユーザー側でコンテンツを管理できる。また、新しいコンテンツがアップロードされると、自動でチームに通知される。
ソニーのクラウドアプリケーション&サービス担当バイスプレジデントであるデビッド・ローゼン氏は次のようにコメントしてる。
ローゼン氏:ソニーとTeradekは、コンテンツ制作の分野で業界標準となっています。この統合により、コンテンツ制作者は、基盤技術に完全な信頼を置きながら、自分の好きなツールで作業し、自分のビジョンに集中できるようになります。
Teradek Serv 4KとPrism Flexは、独自の8桁のコードでCiに接続され、追加のアプリを必要としない最もシンプルな構成となる。Serv 4Kは、ローカルiPadクライアントモニタリングや、カメラバックセットアップ用の「Gold/V-mount」ソリューションも提供する。Prism Flexはライブストリーミングとpoint-to-pointデコーディングを提供する。
Teradek Live Productionのプロダクトマネージャーであるデレク・ニッケル氏は次のようにコメントしている。
ニッケル氏:これからはクラウドベースのプロダクションが主流になります。私たちは、コラボレーションによるリモートプロダクションに向けて、市場を加速させるためのポジショニングをとっています。
Teradek Cineのプロダクトマネージャーであるコリン・マクドナルド氏は次のようにコメントしている。
マクドナルド氏:当社は、オンセットエンコーディングとクラウドストリーミングのリーダー的存在になっています。このようなクラウドワークフローと統合を、ソニーの確立されたユーザーベースに提供できることを嬉しく思います。
主な特徴
- シームレスな統合
- 正確なメタデータ
- リアルタイム編集
- コラボレーションワークフロー
- コネクテッドエコシステム
ソニーCiクラウド統合により、Teradek Prism FlexおよびTeradek Serv 4Kを使用する放送局や映画制作者のcamera-to-cloudワークフローを解放。
タイムコードとファイル名のサンクプロキシーまたは高品質な4K HDR OCF録画。
4K HDRファイルを自動的にアップロードし、デイリーを待たずにフレームアキュレートなプロキシを即座に編集可能。
スタジオからクラウド、またはセットからクラウドへのポストプロダクション、コラボレーション、レビュー、カタログ管理、アーカイブまで、メディアのライフサイクルを完全にカバー。
Teradekは、イメージングパイプライン全体に可視性を提供することにより、サイロ化したワークフローを統合し、クラウドへのオンランプとして地位を確立。