ソニーマーケティング株式会社は、プロセッサーユニットを積み重ねることが可能なスタッカブル構造を採り入れた、ライブプロダクションスイッチャー「MLS-X1」を2023年春頃に発売する。参考システム価格は税込72,600,000円

※MLS-X1×2台+3M/EコントロールパネルHD構成の参考システム価格(10年間のソフトウエアアップデートライセンス含む)。金額はオプションやシステム構成によって変動

MLS-X1は、放送局やプロダクションなどに多数導入されているXVSシリーズの機能、操作性を継承しつつ、映像信号処理にハードウェア処理とGPU(Graphics Processing Unit)を追加することで、高い信頼性と安定した動作を維持しながら、優れたパフォーマンスと柔軟な機能拡張を可能にするという。

ソニーは、場所にとらわれず、高品位なライブ制作を可能にするオンプレミスクラウド・ライブプロダクション「Networked Live」を発表。同製品は今後リモート制作だけでなく、オンプレミスでもクラウド上でも、複数システム間のスイッチャーを統合して運用可能にすることを予定している。

同製品は4Uサイズのプロセッサーユニットで、システム規模に合わせて最大5台まで積み重ねることが可能。最大構成では、HD 18M/E 288入力/128出力、4K 9M/E 144入力/64出力まで拡張可能。積み重ねたユニットを一台の大きなスイッチャーとして使用するだけでなく、複数台のスイッチャーとしても使用できる。ユニットを追加することで、将来的なシステム拡張も容易になるという。

ライブ制作をサポートする様々な機能も搭載。フレームシンクロナイザーやフォーマットコンバーター、HDRコンバーターを内蔵し、最小限の外部機器でシステム構築が可能。静止画ファイルを出力するフレームメモリーに加え、動画ファイルを再生するクリッププレーヤーを搭載し、再生機を用意しなくてもプロセッサーから動画の再生ができる。マルチビューアー出力は、オーディオレベルメーターや時計の表示にも対応している。

マルチビューアーの表示例

コントロールパネルには、モジュール式のICP-X7000シリーズと、一体型のICP-X1000シリーズが使用できる。メニューはPCまたはタブレットのブラウザから操作可能。ローカル接続だけでなく、L3ネットワーク経由でのリモート接続にも対応している。ツリー構造のGUIにより、目的のアイテムにすばやくアクセスできるという。

ICP-X7000シリーズパネル
ICP-X1000シリーズパネル