パナソニックグッドデザイン賞メイン写真

パナソニック コネクト株式会社(以下:コネクト)は、「2022年度グッドデザイン賞」(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)において、コネクトとして初のシステム・サービス2件と、プロダクト3件を含む合計5件を受賞した(パナソニックグループ全体ではベスト100受賞4件を含む40件)。

コネクトの受賞対象

顔認証入場・決済サービス「東京ドーム巨人戦における顔認証入場・決済サービス」

受賞カテゴリー:業務用システム・サービス(コネクトとして初) 株式会社読売新聞東京本社、株式会社東京ドーム、株式会社読売巨人軍およびコネクトの4社で応募

概要:東京ドーム巨人戦における顔認証技術を活用した入場・決済サービス。顔認証技術で入場から場内購買までシームレスなサービスを実現した。チケットやクレジットカードなどを取り出す手間が省かれ、来場者に快適さを、運営者に業務効率化を提供。スタッフとの接触機会低減による感染症対策も強化。ハンズフリーによる新しい球場体験の実現を目指す。

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■デザインのポイント

  1. 従来の入場や決済の方法を顔認証技術により完全非接触化、手ぶらで得る利便性を実現
  2. チケットレスでスムースな入場を体感いただける東京ドーム巨人戦の新たな入口として顔認証入場ゲートを新設
  3. 顔認証決済システムによるキャッシュレス化で、来場者のストレスフリーな購入と運営側への業務効率化に貢献

審査委員の評価:顔認証による非接触の入場だけでなく、場内での決済にも利用できるなど、トータルのユーザー体験がシームレスに実現されている。屋外など多様な環境での大規模イベントにおいて、混雑緩和に耐えうるスムースな動作を実現しており、丁寧な開発検証プロセスを通して、初めて利用するユーザーでも迷わずに利用できるような配慮がハードウェアのデザインだけでなくUX全体に行き届いている。

映像制作ソリューション「KAIROS(ケイロス)クラウドサービス」

受賞カテゴリー:業務用システム・サービス(コネクトとして初)

概要:インターネット配信時代に向けたクラウド型映像制作ソリューション。これまで不可欠だった高価で大規模な設備をクラウド化し、最小限の撮影機材とPCだけでスポーツや音楽イベント等で高品質な映像配信が効率的に実現できる。リモート作業、機能の更新や拡張にも対応し、誰もが「撮る・創る・映す」を実現できる社会を目指す。

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■デザインのポイント

  1. 専用機材のあるイベント配信現場以外ではできなかった映像素材のミキシングやスイッチング操作をオフィスや自宅などからリモートで実現可能
  2. イベントの規模やコンテンツに合わせた機能の選択/拡張により低コストで最新コンテンツ制作環境を提供
  3. 専門知識不要の簡単機器接続や、カスタマイズ可能なGUIで生産性向上

審査委員の評価:これまで専用機材や専門的な知識ノウハウが必要とされた映像制作や配信は、今後ますます個人が情報発信する時代においてニーズが高まる領域であり、本サービスも、クラウド化によって高品質な映像製作作業を効率化し生産性向上に寄与することが期待される。ユーザー視点にたったデザインプロセスで検証を繰り返しながら開発されている点も評価した。

3.1.9 GHz帯デジタルワイヤレスマイクシステム「WX-ST600」「WX-ST700」「WX-SZ600」

受賞カテゴリー:業務用放送・音響機器

概要:明瞭で確実な音声伝達が求められる、役員会議や学会などの大規模カンファレンスで使用されるマイクシステム。音波回折の低減と、収音性向上のため曲面基調の形状を本体に採用。非接触式の充電台により接点不良の問題を解消、縦置収納で省スペース化を実現。昨今の対面とリモートが混在する会議での適切な音声環境づくりを目指した。

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■デザインのポイント

  1. フロントマイクで均一に収音でき、リアアンテナから放射状に無線送信しやすいオーバルフォルム(WX-ST700)
  2. マイク操作時のクリックノイズを無くすことで明瞭な収音に寄与するタッチセンサー式のトークボタン
  3. 保管場所の省スペース化や接点不良を解消する、マイクの縦置き収納に対応した非接触式充電台

審査委員の評価:同製品は、コロナ禍の制約を考慮してデザインされた大人数のカンファレンス用マイクシステムであり、最大96名の受信登録と16台の同時使用を可能にしている機能面は、同時に一人しか応答できない大会議のコミュニケーションを多様化することが期待される。

360°カメラスピーカーフォンPressIT360「TY-CSP1」

受賞カテゴリー:業務用情報機器

概要:対面とリモートが混在するハイブリッド会議向けの360°カメラスピーカーフォン。4眼カメラとAI機能で、会議室の参加者を等しくクローズアップしたり、発言者を自動追尾したりすることで、会議室の状況を高い臨場感でリモート側に伝えられる。USB-Cケーブル1本の簡単接続でどこでもすぐに会議を開始できるなど、新たな会議形態に最適なオールインワン端末。

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■デザインのポイント

  1. 4眼カメラによる水平360°映像やAI機能でオフィス側のやりとりを高い臨場感でリモート側に伝達
  2. 携帯性のよいスリムな本体とUSB-Cケーブル1本の簡単接続により、オフィス内の自由な場所で気軽に会議を始められる。安定性・操作性に優れたボタン配置も工夫
  3. パソコンと被らず顔がきれいに映る本体の高さや、板書の内容を共有しやすい撮影モードにより、ストレスフリーな会議を実現。会議に応じて選べる5種類の映像モード搭載

審査委員の評価:4眼カメラを内蔵し、自動追尾機能を持つなど、ビデオ会議用カメラとしての基本的な諸性能のレベルも高く、かつ、外観デザインが無駄なくシンプルにまとめられており、多様な利用シーンにフィットする点が評価された。タワー型の垂直に伸びたデザインも、ノートPCで顔が隠れない高さを計測して設定されていることに評価が集まった。

20,000lm 3チップDLP(R) 4KプロジェクターPT-RQ25Kシリーズ「PT-RQ25KJ「PT-RZ24KJ」「PT-RQ18KJ」「PT-RZ17KJ」

受賞カテゴリー:業務用情報機器

概要:欧米を中心に増加傾向にある没入体験型ミュージアムや、ライブイベント等で使用される業務用プロジェクター。映像の滑らかさや高コントラストなどエンターテインメントの演出に最適な3チップDLP(R)方式を採用、かつ20,000lm/4K解像度で世界最小・最軽量を実現し「運搬・設置・調整」の現場ワークフローの効率化を目指した。

※4KはPT-RQ25K/RQ18Kのみ。クワッドピクセルドライブ:オン時

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■デザインのポイント

  1. 筐体に施した面取り形状や軽量設計で、ミュージアムやイベント会場での安全な運搬が可能
  2. 前機種(PT-RQ22KJ)から体積を40%カットしたコンパクトボディで、演出ごとに異なる多様な設置方法に柔軟に対応
  3. アクセスしやすい調整脚やスクリーン中央に合わせやすいレンズセンター設計で、スピーディな現場調整を実現

審査委員の評価:業務用のプロジェクターの設置負担を課題として、可能な限り体積や重量を削減、また設置後の調整などもより簡易に行えるよう配慮するなど、前モデルから更に改良が重ねられている。製品導入から使用までの工程全てに関わる人々を尊重したデザインを、妥協なく実現した点が特にすばらしい。

コネクトは、企業として掲げているパーパス「現場から 社会を動かし 未来へつなぐ」を今後も具現化し、各現場にイノベーションをもたらすことで多様な人々が幸せに暮らせる、持続可能な社会の実現を目指していくとしている。