パナソニック コネクト、新リモートカメラ「AW-UE160W/K」開発発表。高感度 F14/2,000 lxを実現し、SMPTE ST2110対応

パナソニック コネクト株式会社(以下、コネクト)は、4Kインテグレーテッドカメラ「AW-UE160W/K」を発表した。2022年度内に発売予定。AW-UE160W/Kは、ポジションとアングルを自在に設定できるリモートカメラの柔軟性と、放送業界で使用されているスタジオカメラレベルの機能性を併せ持った、ユニークで新しい映像表現を追求できる新たなフラッグシップモデル。また同時に、AW-UE160W/K向けに、SMPTE ST2110を利用するためのアクティベーション用オプションソフトウェアキー「AW-SFU60G」も発売される。

AW-UE160W/Kは、これまでにないアングル(斜め後ろや天井等)でのスタジオの映像制作を実現でき、人が入りにくい場所からの撮影や、人の帯同なしで撮影したいといった要望(高所撮影)、撮影環境の整っていないスタジオ外においても高品質な映像を撮りたい(リモート中継)などの要望にも応えるとしている。また、1台であらゆるインターフェース(入出力端子)、プロトコルに対応しているため、1つのAW-UE160W/Kから複数外部接続機器への同時出力も可能になり、XR含む様々な放送現場のオペレーションの効率化が可能だという。

新開発のイメージセンサでスタジオカメラと同等の高感度F14/2,000lxを実現。また、最新世代のLUMIXでも採用された新開発画像処理エンジンにより画質がさらに向上し、低照度の環境でも被写体をきれいに捉える。さらに、新開発となる高速でのフォーカス合わせが可能な像面位相差オートフォーカス(PDAF)を新たに搭載し、動きの速い被写体の撮影にも対応する。

新開発のPTZ(パン・チルト・ズーム)機構に加え、光学式画揺れ補正(OIS)にロール方向の電子式画揺れ補正(EIS)を追加したハイブリッド式画揺れ補正により、レールシステムやカメラアームなどの特殊機材を用いる現場でも、映像のブレを抑えた安定した撮影を実現するという。

SMPTE ST2110に対応、出演者用のモニターやプロンプター映像として使えるリターン機能、背面タリーランプ・黄色タリーの追加など、スタジオ撮影に適した機能が強化されている。また、5GモバイルルーターのUSBテザリングにも対応し、配線が困難な場所でもワイヤレスでの映像伝送を実現。さらに、SDI/HDMIからの2倍のハイスピード出力(HD)への対応や、クロッピングズーム機能によるカメラ1台での複数映像の出力、FreeD対応によるAR/VR撮影など、新たな映像演出も実現するとしている。

※別売のSMPTE ST2110対応オプションソフトウェアキーAW-SFU60Gによるアクティベーションが必要

あらゆる撮影現場やシステムに接続できる、様々なインターフェースとプロトコル(SMPTE ST2110、Highbandwidth NDI、NDI|HX、SRT、FreeD、RTMP/RTMPSなど)に対応しており、既存の撮影システムへの導入負担を軽減できる。同時に複数の端子から出力を行っても、映像出力に制限が掛かることがないため、4Kでのサイマル運用が可能だ。

    テキスト
AW-UE160W/Kの入力部分※画像をクリックして拡大

シーンファイルやカラーマトリクスコントロールといった、既存のシステムカメラ・リモートカメラとの画合わせ・色合わせが容易になる機能や、既存のカメラを一括管理できる当社の無償ソフトウェアやリモートオペレーションパネル(ROP)も併せて活用することで、システムカメラとの混在運用がより容易になる。さらに、波形表示機能や水平レベルゲージ表示機能により、撮影の設置・調整の負担を軽減するとしている。

なお、AW-UE160W/Kは2022年11月16日(水)~18日(金)に幕張メッセで開催される「Inter BEE 2022」の同社ブース(映像制作/放送関連機材部門 ホール6)にて実機を展示予定。