富士フイルム株式会社は、独自の色再現技術による画質と小型軽量を実現する「Xシリーズ」の最新モデルとして、ミラーレスデジタルカメラ「FUJIFILM X-T5」(以下:X-T5)とレンズキット「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」を2022年11月25日に発売する。カラーバリエーションはシルバーとブラックを展開し、希望小売価格はいずれもオープン。
同社は2022年7月に「X-H2S」を、2022年9月に「X-H2」を発売し、Xシリーズを第5世代へと進化させた。今後、高画質・高機動性を追求し静止画撮影に最適な「X-T5」を新たにラインアップに加えることで、Xシリーズの魅力をさらに広げていくとしている。
Xシリーズ第五世代の「X-Trans CMOS 5 HR」センサー搭載
Xシリーズ第五世代の裏面照射型約4020万画素「X-Trans CMOS 5 HR」センサーを搭載。新センサーでは、画素構造の改良により多くの光を効率的に取り込むことができるため、従来モデルでは拡張感度であったISO125を常用感度として利用できる。また、露光時間の制御を高い精度で実現したことで、電子シャッターのシャッタースピードを最速1/180000秒に設定でき、幅広いシーンで大口径レンズを用いた絞り開放での撮影が行えるという。
肌のレタッチを自動で行う「スムーススキンエフェクト」やディープラーニング技術を活用して精度の高いホワイトバランスを実現する「オートホワイトバランス」を搭載し、手間なく完成度の高い画像データを作成できる。また多彩な色調を可能にする「フィルムシミュレーション」では、ノスタルジックネガなど全19種類のモードを備え、被写体やシーンにあわせて写真フィルムを選ぶ感覚で多彩な色表現を楽しめる。
イメージセンサーを超高精度にシフトさせ自動撮影を行うことで、1回のシャッターで20枚の画像を取得。さらに専用ソフトウエア「Pixel Shift Combiner」を用いて取得した画像を処理することにより、約1.6億画素の画像を生成できるため、コマーシャルフォトや文化財のデジタルアーカイブ用途に最適だという。
被写体を正確にとらえる高性能AF
最短約0.02秒の高速AFを実現。また動物・鳥・車・バイク・自転車・飛行機・電車などをAIで検出し、ピントを合わせたまま自動的に追尾する被写体検出AFにより、シャッターチャンスや構図に集中して撮影ができる。
イメージセンサーの高画素化により動物の毛や細かい葉っぱなどの高周波な被写体に対してAF-Sの合焦精度が向上し、風景やポートレート撮影などでより正確なピント合わせが可能になった。
快適な操作を実現するハードウエア
「X-Tシリーズ」の特長である「センターファインダースタイル」と3つの「ダイヤルオペレーション」を採用。また184万ドットの3方向チルト液晶モニターを搭載し、静止画撮影で多用される縦位置やウエストレベルで快適な撮影が行える。
このほか6.2K/30P 4:2:2 10bitでの映像記録に対応。ファインダー倍率0.8倍・369万ドットのEVF、SDカード対応のデュアルスロットなどを備え、幅広いニーズに応えるという。