Appleは、M2とM2 Proを搭載した新しいMac miniの予約受付を開始した。米国を含む27の国と地域のApple StoreオンラインおよびApple Storeアプリで受け付ける。日本国内では2023年2月3日より販売する。希望小売価格は以下の通り。
- M2搭載Mac mini:税込84,800円から(学生・教職員価格税込70,800円から)
- M2 Pro搭載Mac mini:税込184,800円から(学生・教職員価格税込170,800円から)
M2チップによってMac miniはこれまで以上にパワフルかつ高性能になり、84,800円からという新しい価格で買いやすくなった。新しいM2 ProチップはMac mini初のプロレベルのパフォーマンスをもたらし、コンパクトなデザインながら高性能なワークフローが可能になる。
M2とM2 Pro搭載のMac miniは、より高速なパフォーマンス、さらに大容量のユニファイドメモリ、先進的な接続性を実現し、M2モデルは最大2台のディスプレイ、M2 Proモデルは最大3台のディスプレイに対応する。Studio DisplayやMagicアクセサリ、そしてパワフルで使いやすいmacOS Venturaと組み合わせることにより、ユーザーの生産性と創造性を次のレベルへと引き上げる圧倒的なデスクトップ体験を可能にするとしている。
Appleのワールドワイドマーケティング担当シニアバイスプレジデント、グレッグ・ジョズウィアック氏は、次のようにコメントしている。
ジョズウィアック氏:コンパクトなデザインに驚くべき性能と豊富な接続性を備えたMac miniは、非常に多くの場所で、非常に様々な方法で使われています。M2とM2 Proによって、Mac miniがさらに前進することをとても嬉しく思います。
より高いパフォーマンスとよりお求めやすい価格を実現するM2搭載のMac miniには、圧倒的な価値があります。また、パワフルなプロ向けのパフォーマンスを必要とするユーザーにとって、M2 Pro搭載のMac miniはこのクラスのほかのどのデスクトップとも異なります。
M2とM2 Proでパフォーマンスがさらに向上
前世代のMac miniと比較して、M2とM2 Proはより高速な次世代のCPUとGPU、より高いメモリ帯域幅、よりパワフルなメディアエンジンをMac miniにもたらし、高いパフォーマンスと電力効率を実現するとしている。どちらのモデルも先進的なサーマルシステムを備えており、パフォーマンスが持続する。
M2搭載Mac mini
M2搭載Mac miniは、4つの高性能コアと4つの高効率コアで構成される8コアCPUと10コアGPUを搭載し、超高速のパフォーマンスと驚くべき生産性を、買いやすい価格で手に入れたいユーザーに最適だとしている。アプリの起動、複数のアプリで同時に複数の作業を行う、ウェブをブラウズするといった毎日のタスクが圧倒的に速くなるという。
より複雑な作業を行うユーザー向けに、M2搭載Mac miniは、さらに負荷の高いワークロードも可能。最大24GBのユニファイドメモリと100GB/sの帯域幅を備え、Adobe Photoshopでの画像編集のような作業が前世代よりも最大50%高速になるという。M2によってMac miniにProResアクセラレーションも加わり、Final Cut Proでのビデオ編集のような作業が2倍以上高速になるとしている。
M2モデルは、最大2本の30fpsの8K ProRes 422ビデオストリームまたは最大12本の30fpsの4K ProRes 422ビデオストリームを同時に再生可能。Appleによると、このMac miniは最も売れているWindowsデスクトップより最大5倍高速だという。
Intel Core i7搭載Mac miniと比較した場合のM2搭載Mac miniの性能
前世代のM1搭載Mac miniと比較した場合のM2搭載Mac miniの性能
M2 Pro搭載Mac mini
M2 Proは、Mac miniに初のプロレベルのパフォーマンスをもたらすという。8つの高性能コアと4つの高効率コアで構成された最大12コアのCPUと、最大19コアのGPUを搭載。M2の2倍の200GB/sのメモリ帯域幅を持ち、最大32GBのメモリに対応している。次世代のNeural EngineはM1より40%高速で、映像分析や画像処理などの機械学習タスクが速くなるという。
ビデオの再生とエンコーディングをわずかな電力で加速させるよう設計されており、パワフルなメディアエンジンを提供する。最も一般的なビデオコーデックを高速処理し、最大5本の30fpsの8K ProRes 422ビデオストリームまたは最大23本の30fpsの4K ProRes 422ビデオストリームを同時に再生可能。M2 Pro搭載のモデルは、最も高速なIntelベースのMac miniより最大14倍高速だという。
Intel Core i7とRadeon Pro 5500 XTを搭載した27インチiMacと比較した場合のM2 Pro搭載Mac miniの性能
前世代のM1搭載Mac miniと比較した場合のM2 Pro搭載Mac miniの性能
M2 Proにより、Mac miniユーザーは、以前ならこのようなコンパクトなデザインでは考えられなかったような高いパフォーマンスを必要とするワークフローが可能になるとしている。
ミュージシャンは驚くほどパワフルなプラグインやエフェクトを使って、音が途切れることなく音楽制作ができ、写真家は巨大な画像を瞬時に調整でき、クリエイターはマルチカムで、ProResビデオなど複数のカメラフォーマットでシームレスに作業ができ、ゲーマーは負荷の高いタイトルもコンソール品質でプレイできるとしている。ゲームのパフォーマンスは最も高速なIntel搭載のMac miniより最大15倍高速だという。
先進的な接続性
Mac miniは引き続き、豊富なポートで優れた接続性を提供する。M2モデルは2つのThunderbolt 4ポートを搭載し、最大2台のディスプレイに対応。M2 Proモデルは4つのThunderbolt 4ポートを搭載し、最大3台のディスプレイに対応する。
さらに、M2 ProモデルはMacで初めて1台の8Kディスプレイに対応している。両方のモデルに、2つのUSB-Aポート、HDMIポート、ギガビットEthernetポート(10GBのオプションあり)、およびハイインピーダンスヘッドフォンに対応するようアップグレードされたヘッドフォンジャックを搭載している。
また、ワイヤレス接続用に、どちらの新しいモデルも従来よりスループットが最大2倍高速な最新の規格であるWi-Fi 6E、およびBluetooth 5.3を備えている。
Studio DisplayとMagicアクセサリで圧倒的なデスクトップ体験を実現
Studio DisplayおよびMagicアクセサリと組み合わせることにより、Mac miniは圧倒的なデスクトップ体験を提供するという。Studio Displayは、広々とした27インチ5K Retinaディスプレイ、センターフレームに対応した12MP超広角カメラ、スタジオ品質の3マイクアレイ、空間オーディオを楽しめる6スピーカーサウンドシステムを搭載。Mac miniとStudio Displayのデザインを引き立てるよう、マッチするMagicアクセサリの追加が可能だ。
macOS Ventura
macOS Venturaにより、Mac miniはさらなるパフォーマンスと生産性を提供するという。連係カメラなどのアップデートにより、デスクビュー、センターフレーム、スタジオ照明などのビデオ会議機能がすべてのMacに使いされる。
また、FaceTimeのHandoffにより、ユーザーはiPhoneやiPadでFaceTime通話を開始してMacにスムーズに引き継ぐことができ、その逆も可能となる。ステージマネージャのようなツールは、アプリとウインドウを自動的に整理して、ユーザーが作業に集中しながらも、一目ですべてのものを確認できるようするという。
メッセージとメールはこれまで以上に優れたものになり、Macに搭載されているSafariは将来、パスキーによってパスワードを必要としなくなるという。iCloud共有写真ライブラリでは、ユーザーは最大6人の家族メンバーと一緒に別の写真ライブラリを作成して共有が可能。新しいフリーボードアプリは、より生産的で表情豊かに、自分一人で、またはほかの人と一緒に計画を立てたりブレインストーミングしたりするための柔軟なキャンバスを提供するという。
AppleシリコンとMetal 3の新しいデベロッパツールによって、Macでのゲームがこれまでで最高のものになるとしている。
Mac miniと環境
Mac miniは、筐体のアルミニウム、すべてのマグネットの希土類元素、メインロジックボードのはんだ付けのスズ、複数のプリント基板のメッキの金に100%再生素材を使用するなど、環境に対する影響を最小限に抑えるように設計されている。
また、複数の部品に35%以上の再生プラスチックが使用されており、エネルギー効率に関するAppleの高い基準クリア。Mac miniは多くの有害物質を一切使用していないという。パッケージの96%は繊維ベースの素材で作られており、これによってAppleは、2025年までにパッケージからプラスチックを完全に取り除くという目標に一歩近づいたとしている。