DJIは、プロ向けシネマカメラプラットフォームRonin 4Dで、新たな撮影方法を可能にする「Ronin 4D Flex」を発売した。ラインアップと販売価格は以下の通り。
- Ronin 4D Flex:税込111,650円
- DL PZ 17-28mm T3.0:税込200,420円
- Ronin 4D Apple ProRes RAW アクティベーションライセンスキー:税込142,890 円(オンラインストアのみの販売)
DJI 3ch Follow Focus と DJI Ronin 4D拡張プレート(SDI/XLR/TC)は、2023年5月までに発売予定
Ronin 4D Flexを使用すると、柔軟で効率的なカメラワークが実現できるという。ワンオペレーションでの撮影では、X9ジンバルカメラをRonin 4D本体から取り外して使用することで、Ronin 4Dのハンドヘルド重量がわずか1.8kgまで低減可能。イベント撮影やドキュメンタリー撮影のような動きの多いシーンでも疲れにくく、容易に長時間の撮影ができるようになるという。
また、X9ジンバルカメラを様々なリグに取り付けでき、これまで難易度が高く不可能だった、車内のような狭い場所を通り抜ける、といったダイナミックに動く必要のあるショットでも、シネマレベルの映像を撮影することができるとしている。
Ronin 4D FlexとRonin 4D本体を接続する2mの極細同軸ケーブルは、最大8K映像のロスレス伝送に対応。カメラセンサーから本体まで瞬時に高速信号を伝送し、制御信号やモニター信号もリアルタイムで伝送可能。このソリッドケーブルを使用した接続方法により、4D Flexは狭い空間での撮影でも、今まで以上に柔軟にカメラ位置を調整できる。さらに、Zenmuse X9ジンバルカメラをシネマグレードの小型リモートヘッドとしても使用可能という。
Ronin 4D Flexは、Roninエコシステムと互換性を実現。Ronin 4D Flexは、Ronin 4Dのハンドグリップやメインモニターと完全な互換性があり、シネマティック映像イメージング、3軸安定化機構、LiDARフォーカス制御、プロ向けのモニタリング&操作体験などの撮影ソリューションを映像制作者に提供できる。これにより、現高い利便性と効率性を備えた撮影体験をもたらすという。
Flexを使用する構成とRonin 4D本体のみを使用する構成を、道具を使わず現場で素早く切り替えられるため、幅広い撮影シーンで活躍できるという。固定ショットを撮影する場合、同梱のパン軸クイックロックを4D Flexに取り付けることで、望遠レンズ、シネマズームレンズ、アナモルフィックレンズなど、より幅広い種類のペイロードに対応し、直面するシーンに適したレンズを自由に選ぶことができるとしている。
DJI初となるシネマズームレンズも同時発売する。DL PZ 17-28mm T3.0レンズは、DJI初となるシネマグレードズームレンズ。正確なバックフォーカス制御とネイティブシステムキャリブレーションにより、オートフォーカス、マニュアルフォーカス、自動マニュアルフォーカス(AMF)のどのモードでも正確に制御が可能。このレンズをZenmuse X9に取り付けると、中央から端まで超高精細に撮影でき、また、最短撮影距離は0.19mで、超広角から広角の焦点距離をカバーできるという。
ボディ部分がマグネシウムとアルミニウム合金で作られたDL PZ 17-28mm T3.0レンズは、重量が約520gと軽量で、サイズ・重量ともに、X9ジンバルカメラに最適なレンズとしている。レンズにサーボズームモーターが内蔵され、スムーズで安定したズームを利用可能。外部フォーカスモーターを取り付けたり、レンズキャリブレーションは不要。DL PZ 17-28mmレンズは、ズームを調整してもレンズ自体のサイズは変化しないため、レンズの再バランス調整も必要ないとしている。
DJIシニアプロダクトラインマネージャーのPaul Pan氏は次のようにコメントしている。
Ronin 4Dは、その汎用性、画質、画像の安定性の点において新たなスタンダードを確立し、たった一台のシネマカメラで実現できる可能性の常識を刷新しました。今回発表したRonin 4D FlexとDL PZ 17- 28mmレンズを使用することで、この撮影プラットフォームでできることがさらに広がり、映像制作者は全く新しい方法で映像を撮影することができます。これらの製品により、DJI Pro の可能性はこれからもさらに広がっていくでしょう。