Blackmagic Designによると、包括的なプロダクション施設であるBrilliant Screen Studiosは、DaVinci Resolve Studioを社内およびクライアントのポストプロダクションワークフローに使用しているという。
エース・アンダーヒル氏により2005年に設立された同社は、当初サンディエゴに所在していた。2011年、同氏はザック・ウォード氏に出会い、その後、二人は多数のプロジェクトでコラボレーションを行うようになった。ウォード氏は1983年のクリスマス映画「クリスマス・ストーリー」でいじめっ子のスカット・ファーカスを演じたことで広く知られており、現在は様々な作品で俳優業を続ける一方で、プロデューサーおよび監督としても活躍している。同社は事業拡大のためにロサンゼルスに移転し、制作とポストプロダクション両方のサービスを提供し始めた。現在は、制作レンタルも行っており、最近ではバーチャルプロダクション部門も加わった。
両氏は最先端のテクノロジーを用いて、制作に必要なあらゆる要素を取り扱う総合的なプロダクション施設を構築し、インディーズ市場にサービスを提供する一方、自らも制作を行っている。ウォード氏は次のように語る。
ウォード氏:これにより、私たち自身によるプロジェクトのワークフローを簡素化できると同時に、その知識を活かしてクライアントのお金と時間を節約するためのお手伝いをしています。
繰り返すアップグレード、ソフトウェアのミスマッチ…。ポストプロダクションの困難をDaVinci Resolve Studioで解決
両氏は、制作においてはこれを達成していたが、ポストプロダクションでは困難を抱えることになった。
ウォード氏:ポストプロダクションにおける不明瞭な要素に嫌気が差していました。
アップグレードの繰り返し、ソフトウェアのミスマッチ、コンフォームの問題、通信エラー、VFXショットのロギング、納品用ファイルなど、本当に煩わしいことが沢山あります。しかし、巨大な予算を持った大規模なスタジオでなければ、このプロセスを心ならずも受け入れています。
アンダーヒル氏も次のように述べる。
アンダーヒル氏:ポストプロダクションにおける最大のチャレンジは、あらゆる作業に伴う、異なるアプリケーション間でのラウンドトリップです。
編集に変更が加えられると、VFX、サウンド、カラーすべてをアップデートし、再コンフォームする必要がありました。
アンダーヒル氏は、この長年にわたるジレンマに対する答えを探し始めた。同スタジオではすでにDaVinci Resolve Studioをカラーグレーディングに使用しており、Blackmagic Designがポストプロダクションの他の要素も同ソフトウェア内にすべて内蔵していることを同氏は把握していた。ウォード氏も次のように述べる。
ウォード氏:他の編集ソフトウェアからDaVinci Resolveでカラーグレーディングするために、一週間かけて作品全体のアスペクトレシオと変換をマニュアルで調整した経験がきっかけでした。
このプロセスにおいて、気が狂いそうなほど苛立ったと言うのは恥ずかしいのですが、これは自動化され、直感的であるべきだと感じていました。そんな時、エースが解決法を見つけたんです。
ウォード氏:誰もがDaVinci Resolveを非常に気に入りました。
アンダーヒル氏:オールインワンのポストプロダクション・ソリューションであり、誰もがアクセスできるため、時間を無駄にしたり、複雑さが無くなりました。
Resolveのコラボレーション・ワークフローでは、必要に応じてスタッフやクライアントが遠隔から作業でき、包括的なソリューションなので時間とお金を節約できます。これにより、クライアントに対して優れた価値を提供でき、またザックと私が制作している自身の作品においても非常に有益となっています。
バーチャルプロダクション用にURSA Broadcast G2カメラやUltraStudio 4Kなどを導入
DaVinci Resolve Studioの他に、同スタジオでは特にバーチャルプロダクションの作業用に多数のBlackmagic Design製品を導入している。
アンダーヒル氏:現在、撮影にURSA Broadcast G2カメラ、ラックにはSmart Videohub CleanSwitch、HyperDeck Studio 4K Pro、SmartView 4Kモニター、UltraStudio 4K、Ultimatte 12 4Kを設置しています。
また、多数のBlackmagicのコンバーターも使用しており、すべて12Gで接続してゲンロックされています。これは、バーチャルプロダクションでは極めて重要です。
Unreal Engineを弊社のLEDのVolumeとグリーンバックのステージに統合したことで、弊社は映画・テレビ業界における最新テクノロジーを備えたスタジオとなりました。Blackmagicの製品はこのワークフローに不可欠な存在です。
同社は今後も引き続き事業を拡大していくことで、クライアントに対しても、また社内でのプロジェクトにおいても、より多様な種類の仕事に対応できるようになると同氏は考えている。
アンダーヒル氏:現在、撮影にURSA Broadcast G2カメラ、ラックにはSmart Videohub CleanSwitch、HyperDeck Studio 4K Pro、SmartView 4Kモニター、UltraStudio 4K、Ultimatte 12 4Kを設置しています。
また、多数のBlackmagicのコンバーターも使用しており、すべて12Gで接続してゲンロックされています。これは、バーチャルプロダクションでは極めて重要です。
Unreal Engineを弊社のLEDのVolumeとグリーンバックのステージに統合したことで、弊社は映画・テレビ業界における最新テクノロジーを備えたスタジオとなりました。Blackmagicの製品はこのワークフローに不可欠な存在です。
最近完成したフィニッシング用のスタジオには、DaVinci ResolveとFairlightのコントロールサーフェス両方を設置しているので、効率と品質を最大限に高めています。
新しいバーチャルプロダクション用のステージもこのワークフローを導入しているので、世界各地のクライアントに対して、セットのカメラからライブ配信したり、ポストプロダクションのサービスを提供できます。
DaVinci Resolve Studioによってプロダクションにパラダイムシフトが起きている
俳優からプロデューサー・監督と、映画業界で長いキャリアを持つウォード氏は、すべての映像作家が直面する業界における落とし穴を見てきたという。
ウォード氏:エンターテイメント業界で過去43年のキャリアがありますが、つい最近始めたばかりのような気がします。
そして今、DaVinci Resolveによって、プロダクションにパラダイムシフトが起きています。原則は『早く、安く、良い品質のうち、どれか2つを選ぶ』です。しかし今、この3つすべてを成し遂げられる領域に近づいています。ワークフローがスマートで円滑になるにつれ、プリプロダクションからポストプロダクションまで途切れなく作業を進めることができます。これはエキサイティングな新しい作業方法で、それを牽引していきたいと思っています。