株式会社朋栄は、NTTスマートコネクトが番組制作業務のDX化をスマートに実現するクラウドサービスとして「遠隔編集サービス」の提供を開始したことを受け、同社と販売連携して同サービスの提供を、2023年8月1日より開始した。
本サービスは、8月6日から22日まで甲子園球場にて開催される第105回全国高等学校野球選手権記念大会において複数の放送局が活用し、リアルタイム編集を行う。
朋栄は2022年4月、放送局と番組制作会社間の映像素材の運搬コスト削減など番組制作ワークフローの見直しや、番組制作現場のDX推進における「オフィス環境と同等水準の操作性」「高精細な編集映像を遠隔地にロスなく伝送する技術」「経済性」という課題を解決するため、NTTスマートコネクトをはじめNTTビジネスソリューションズ株式会社、西日本電信電話株式会社のNTT西日本グループ各社と株式会社メディアリンクスと協力し、「遠隔編集サービス共創プロジェクト」を発足させた。
その後、朝日放送テレビ株式会社、株式会社愛媛朝日テレビ、中京テレビ放送株式会社、株式会社ytv Nextryの協力を得て実証実験を行い、リモート環境下での安定した操作性と映像編集業務における適合性を確認。「遠隔編集サービス共創プロジェクト」の活動を通じて、本サービスの事業化に向けた検討を進めてきたという。
遠隔編集サービスは、編集者が遠隔地からNTTスマートコネクトのデータセンター上にある編集サーバーにリモート接続を行って、映像編集が行えるサービス。メディアリンクス製マルチメディアIP伝送装置MDP3020※1を使用し、サーバー上で編集した映像をJPEG XS形式に変換してIPネットワーク経由で伝送することにより、遠隔地でも高精細映像をモニター表示させることが可能。 編集者が自宅から編集作業を行い、ディレクターが職場環境から高精細映像の確認をするなど、編集作業場所を問わない新たな働き方が可能になるという。
※1 MDP3020は、数ミリ秒程度の処理時間で映像データを10分の1以下に圧縮し、かつ視覚的に損失のない映像品質を持つ"JPEG XS"規格でIP映像伝送を行う
遠隔編集サービスの特長
高精細映像の編集、確認が可能
本サービスのオプションメニュー※2にて、高精細映像伝送可能なメディアリンクス製マルチメディアIP伝送装置MDP3020を提供可能。 編集者が編集サーバー上で編集した高精細なビデオ信号をMedia over IP伝送し、遠隔地のモニターに表示させることで、グラウンド環境を通じて高精細映像の確認ができる。
放送局/制作会社設備との接続が可能
放送局/制作会社に設置されている映像素材ストレージと本サービスのクラウド環境をVPN接続することにより、クラウド環境から素材ストレージのファイル参照を可能にする。映像素材や編集後の映像素材をクラウド環境にアップロードすることがないため、放送局/制作会社の環境にて素材管理が可能。
定額料金※2でサービス利用が可能
データ転送量、利用時間などによる従量課金なしで、本サービスを利用することが可能。
※2 サービス提供メニュー、サービス利用料についてはお問い合わせください。