Blackmagic Design導入事例:環境ドキュメンタリー「Common Ground」の場合

Blackmagic Designによると、長編ドキュメンタリー「Common Ground(原題)」が、Blackmagic Designのデジタルフィルムカメラで撮影され、編集およびフィニッシングに、編集、グレーディング、VFX、オーディオプロダクション・ソフトウェアであるDaVinci Resolve StudioとBlackmagic Cloudが使用されたという。

高評価を得たドキュメンタリー「Kiss the Ground」の続編である「Common Ground」は、引き続き"再生農業"と呼ばれる古く新しい取り組みに光を当てる。再生農業は、気候のバランスを調整し、膨大な水の供給を補充し、世界中に食料を供給できる可能性を持っている。ジョシュ・ティッケル氏とレベッカ・ティッケル氏が制作・監督した「Common Ground」は、2023年のトライベッカ映画祭でプレミア公開され、"解決志向"の作品に贈られるヒューマン・ネイチャー賞を受賞した。同作では、ローラ・ダーン、ジェイソン・モモア、ロザリオ・ドーソン、ウディ・ハレルソン、イアン・サマーホルダー、ドナルド・グローヴァーらがナレーションを務めた。

Blackmagic Design導入事例:環境ドキュメンタリー「Common Ground」の場合

ティッケル監督たちは、「Kiss the Ground」を制作した際にBlackmagic Designカメラと出会い、続編ではBlackmagic Designカメラをさらに活用しようと考えていたという。

ジョシュ氏は、次のようにコメントしている。

ジョシュ氏:柔軟性が高い堅牢なフォーマットのカメラで撮影したいと思っていました。

その答えがBlackmagic Designワークフローでした。

「Common Ground」の撮影では、2台のBlackmagic URSA Mini Pro 12Kデジタルフィルムカメラと、2台のBlackmagic Pocket Cinema Camera 6Kデジタルフィルムカメラが使用された。

ジョシュ氏:12Kカメラは、着席式のインタビューの他、高スピードのシーンで使用しました。

PocketカメラはCカメラとして使用し、野外撮影の多くは12Kで撮影しました。

制作チームは、ドキュメンタリーフォーマットを忠実に守りつつ、純粋なドキュメンタリースタイルにはしたくないと考えていたという。

ジョシュ氏:明るい太陽に照らされたルック、壮大で大胆な青や緑、そして美しいスキントーンを目指しました。

特に夏の野外の様々なシチュエーションでは、シネマライクなイメージを維持することと、テレビのようなルックを作ることの難しさに直面しました。Pictorのズームレンズとプライムレンズが、Blackmagicのカメラに適していることを発見しました。これらのレンズでは、環境が様々に変わる状況においても、素晴らしいルックが得られました。

Blackmagic RAWの固定ビットレート12:1で撮影したことで、フッテージに十分なラティチュードが得られたので、ポストプロダクションで様々な条件に対応することが可能となった。

Blackmagic Design導入事例:環境ドキュメンタリー「Common Ground」の場合

ポストプロダクションは、それまでのNLEからDaVinci Resolve Studioに移行したという。

ジョシュ氏:Resolveへの移行は驚くほどシームレスでした。

10GBのワークフローで、300時間以上のフッテージをResolveで処理しましたが、多くの面で、それまで使用していたNLEよりも優れていました。

ポストプロダクションでは、Blackmagic Cloudを使用。ポータブル・ドライブの映像を送り、クラウドベースのプロジェクトを共有することで、アーティストたちに仕事を割り振った。

ジョシュ氏:Blackmagic Cloudシステムを使用した編集はシンプルで、それぞれの作業を全員が確認できました。

Resolveのメディアアドレス指定は非常に役立ちました。新しいアーティストの新しいドライブでも、プロキシからフル解像度のイメージに移動する時も、ファイルの再リンクで問題が生じることはほとんどありませんでした。オン/オフを切り替えるだけで12Kや6Kのファイルをすべて使用できたので、フル解像度のショットがどう見えるかオンラインで確認でき、その後ワンクリックでプロキシに戻って作業できました。これは本当に便利な機能です!

グレーディングでもResolveが使用された。ティッケル監督たちは、映画祭での上映とそれ以降に対応した柔軟性を高く評価している。

ジョシュ氏:カラリストのショーン・P・キーナン氏は、トライベッカ映画祭のプレミア公開用にグレーディングし、私たちは観客と一緒に劇場で作品を鑑賞しました。その後編集室に戻り、特定のショットの編集とグレーディングをさらに洗練させ、劇場用に出力しました。この時点で、様々な劇場のスクリーンで再度鑑賞し、配信版のリリース用に最終的な調整を行いました。

ドキュメンタリー制作においては、このような柔軟性が必要です。DaVinci Resolveシステムの優れた点は、プロジェクトを常にResolve内で扱えることです。ファイルを書き出す必要はなく、常に同じプロジェクトで作業できます。カラーを修正したい場合は、単にプロジェクトを開くだけで作業できます。

Blackmagic Design導入事例:環境ドキュメンタリー「Common Ground」の場合