株式会社朋栄は、マルチチャンネルプロセッサー「FA-1616」シリーズの出荷を順次開始している。
FA-1616シリーズは、12G-SDIに対応した、16入力・16出力のHD-BNC端子を持つ「FA-1616HB-12G」と16入出力の標準SDI端子を持つ「FA-1616B-12G」、3G/HD-SDIで32入出力が可能なHD-BNC端子を持つ「FA-1616HB-3G」の3モデルで構成されている。希望小売価格は、いずれも税込3,080,000円。発売時期は以下の通り。
- FA-1616HB-12G:発売中
- FA-1616B-12G:2023年11月下旬予定
- FA-1616HB-3G:2024年2月下旬予定
1RUのコンパクトな筐体のFA-1616は、最大32系統の入出力を搭載し、4K/HDに対応した各種信号処理を行えるマルチ チャンネルプロセッサーだ。ビデオ/オーディオの信号処理を行うプロセッサーを最大4つ使用できるプロセッサーブロックを2つ搭載しており、1つのプロセッサーで、4Kビデオ1系統またはHD4系統、16chオーディオ4系統の信号処理が可能。
各プロセッサーブロックは、用途や必要な機能に応じて、プロセッサーブロックごとに同一あるいは異なるコンフィグレーションを設定できる。
FA-1616は、フレームシンクロナイザーの基本機能に加え、標準でプロセスアンプ、クリップ、テストシグナル出力、RGBカラーコレクターの各機能を利用できる。さらに、ユーザーが使用する環境に応じてソフトウェア機能を追加可能なSoftware Definedアーキテクチャーを採用。アスペクト変換、アップ/ダウン/クロス変換、HDR/SDR変換、 3D LUT変換、リサイズ/ポジション移動、3G Level-A/B変換、SQD/2SIギアボックス、フレームディレイ、簡易フレームレート 変換などの各機能を追加できる。
FA-1616は、オーディオ処理に対応していることも特長。標準でオーディオMUX/DEMUX、オーディオサンプルレート変換、オーディオリマップ、オーディオディレイ、オーディオゲインの処理が可能。標準のSDIエンベデッドのオーディオ処理に加えて、各種オーディオ入出力基板を追加することにより、MADI、Dante、AES、アナログの各オーディオ入出力の信号処理を可能にする。
オプションでSMPTE ST 2110/2022-6入出力が可能で、SDI/MoIPゲートウェイ機能によりSDI/MoIP混在環境に対応する。Media over IP入出力基板を追加することでSMPTE ST 2110、ST 2022-6によるMoIP入出力にも対応し、SDI/IPゲートウェイ機能によりSDI入力MoIP出力、MoIP入力SDI出力が可能になる。
Media over IP入出力基板は25GbE(SFP28)ポート2系統を2組搭載しており、SMPTE ST 2022-7ヒットレス2重化に対応する。ST 2022-6時に3G 14ストリームまたは1.5G 16ストリームの送受信、ST 2110時に3G/1.5Gで16ストリームまたは 4K 4ストリームの送信または受信、あるいは3G/1.5G 8ストリームまたは4K 4ストリームの送受信が可能。MoIP基板を2枚実装することで、送受信チャンネル数の拡張や、ST 2022-6とST 2110の相互変換にも対応している。