ティアック株式会社は、業務用デジタルミキサーTASCAM Sonicviewシリーズで使用可能なSMPTE ST 2110に準拠したTASCAM Sonicview 24/16用オプションインターフェースカード「IF-ST2110」をTASCAMブランドにて開発を進めている。
2024年夏にグローバル市場に向けて出荷開始を目指すという。
ネットワーク技術の発達により、IPベースの映像・音声伝送システムへの移行が世界的なトレンドとなっており、様々な市場で各運用に最適なIPプロトコルを採用したシステムの普及が進んでいる。
放送市場においては、標準規格であるSMPTE ST 2110をベースとしたIP化がグローバル規模で始まっており、従来のSDIなどのベースバンド伝送からの置き換えによって機材コスト・作業工数削減、リモートプロダクションの実現によるワークフローの改善、コンテンツの共有や放送標準化の促進など多くのメリットが期待されているという。
業務用デジタルミキサーTASCAM Sonicviewシリーズは2022年の上市以来、高い音質と信頼性、直観的な操作性により、世界各国の様々な市場へ導入が進んでいる。SMPTE ST2110に準拠した同オプションカードの商品化により、放送IPシステムに導入可能な小型音声卓になる。
IF-ST2110の主な機能
(以下、プレスリリースより引用)
- ST2110-30/31規格とAES67規格に対応
- リダンダント(ST2022-7)に対応
- 入力数64ch/出力数64ch @48kHz、入力数32ch/出力数32ch @96kHz
- NMOS対応により、ネットワーク経由で機器の自動検出や、接続、切り替え等が可能
TASCAM Sonciview 24/16の主な機能
(以下、プレスリリースより引用)
- 3×7インチのタッチパネルを備えたマルチディスプレーを搭載し直感的な操作をサポート
- 44インプットチャンネル(40チャンネルモノラル入力、2チャンネルステレオ入力)
- 31バンドグラフィックEQ、コンプレッサー、ディレイ搭載の22 MIXバス + MAIN L/Rバス
- 96kHz、54-bit float FPGAミキシングエンジン
- ミキシングエンジンでの遅延は2xサンプル(20.8μS)を実現。アナログ to アナログでも0.51msの超低レイテンシー 32 bit/96 kHz ADコンバーター搭載
- Class 1 HDIA 高音質マイクプリアンプ
- リダンダント対応の64in/64outのDanteインターフェース
- 32in/32out、32bit/96kHz オーディオインターフェース機能
- 24マイク/ライン入力(Sonicview 24)、16マイク/ライン入力(Sonicview 16)、16ライン出力
- 4マルチエフェクトプロセッサー
- TASCAM Sonicview ControlはWindows/MacOS/iPadOSに対応しリモートコントロールとオフライン編集を実現
- TASCAM 拡張スロットx2基
- 2スロットにはオプションでMADI、Dante、AES/EBU、アナログ出力、32チャンネル・マルチトラックレコーダーの各種カードを実装可能