Blackmagic Designは、より多くの信号に対応できる80×80 12G SDIルーターで、あらゆる組み合わせのSD、HD、Ultra HDビデオを同時に接続・ルーティングできる「Blackmagic Videohub 80×80 12G」を発表した。11月より、税込1,618,000円で発売予定。
同製品は、フロントパネルにショートカットボタン、ラベルやライブビデオを表示するLCD、ビデオソースのブラウズ用の金属加工スピンノブを搭載しており、リファレンス接続およびリダンダント電源も搭載。
Blackmagic Videohub 80×80 12Gは、IBC 2023のBlackmagic Designブース(#7.C49)にて展示される。
Blackmagic Videohub 12Gシリーズでは、ルーターにすべてのSDI機器をつなぎ、電子的に接続できるので、乱雑なケーブルを排除できる。
あらゆるビデオ入力をあらゆるビデオ出力に接続でき、単一のビデオ入力を複数のビデオ出力に接続することも可能なので、スタジオの複雑な系統図は不要。つまり、スタジオのモニターであらゆるソースを確認することが可能だ。
また、マスタリングに冗長性を追加するために複数のHyperDeckレコーダーを使用することも可能。複数の配信プロセッサーにビデオをルーティングし、使用している全てのプラットフォームで放送できる。
Blackmagic Videohub 12Gは、ATEMスイッチャーに入力を追加するためにも使用可能だ。
80×80のゼロレイテンシー12G-SDI超大型ビデオルーターは、SD、HD、Ultra HDをあらゆる組み合わせで同時にサポート。コントロールパネルを搭載し、SDIリクロッキングおよび外部イーサネットコントロールに対応する。
内蔵のフロントパネルではビデオのルーティングが可能なので、外付けハードウェアパネルを設置するスペースのないライブプロダクションの機材ラックに最適だ。
フロントパネルはVideohub Master Control Proと似ており、ナビゲーション用のスピンノブ、すばやい操作が可能な直接入力ボタン、ラベル表示に対応したLCDを搭載している。パネルがルーターに内蔵されているので、LCDでライブビデオも確認可能。また、LCDはルーターの設定を変更するためのメニューにも対応している。
Blackmagic Videohub 80×80 12GはLCDを内蔵しているので、ルーターの全入力のライブビデオを表示可能なので、ルーティングを変更する前に、ライブビデオとしてルーターの全入力を確認できる。
ライブビデオの下にはラベルが表示されるので、現在どの入力を視聴しているのか簡単に把握できる。
ルーターのソースをスクロールすると、アルファベット順に各入力をライブビデオとして表示が可能で、入力のビデオフォーマットが異なる場合でも問題ない。LCDスクリーンでライブビデオを確認しながら接続をスクロールできる。
Blackmagic Videohub 12Gの全機種に搭載されている高度な12G-SDI接続はマルチレートに対応しているため、2160p60までのあらゆるSD、HD、Ultra HDビデオフォーマットをサポートしており、あらゆるSD、HD-SDI、3G-SDI、6G-SDI、12G-SDI機器を接続可能。
Blackmagic Videohub 12Gは、同じルーターであらゆるビデオフォーマットを同時にルーティングできるので、80×80モデルでは最大80のビデオ信号を80の出力に同時にルーティングできる。
12G-SDIは、単一のBNC接続で高フレームレートUltra HDに対応でき、一般的なHD機器にも接続可能。12G-SDIは、既存の機材だけでなく、将来的に新しい機器を導入した場合にも対応できる未来を見据えたテクノロジーだ。
Videohubは、すべての12G-SDI入力にSDIリクロッキング機能を搭載。SDIリクロッキングは、ビデオ信号を最高品質で再生成する。長いケーブルを使用すると信号が劣化するため、この機能は非常に重要だ。
高価な"デジタル"プレミアムケーブルは、この劣化を多少抑えられるが、ケーブルが長くなれば、この品質劣化を完全になくすことはできない。SDIリクロッキング機能により、スタジオの全SDI機器が再生成された信号を受信し、ジッターが改善される。長尺のケーブルを使用しても、ビデオが途切れることはないという。
Blackmagic Videohubルーターの全機種は遠隔操作が可能。これは、建物内の異なる場所にあるルーターに機器が接続されている大規模な放送スタジオでは欠かせない機能だ。
ハードウェアパネルは2種類ある。Videohub Master Control Proはフロントパネルと似ており、スピンノブ、LCD、ショートカットボタンを搭載。Videohub Smart Control Proには全ボタンが搭載されている。
また、カスタマイズ可能なので、各ボタンをルーター入力にプログラムし、単一のルーター出力をコントロール可能だ。パネルのボタンを押すだけで、ルーター出力を瞬時に変更できる。
各ビデオモニターの下に、スマートパネルを設置すると最も効率良く機能する。
低コストで、外部ルーターコントロールを実行したい場合は、無償でダウンロードできるVideohub Software Controlが最適だ。Videohub Software ControlはMacとWindowsの両方に対応しているため、クリエイティブな作業に使用している既存のコンピューターで起動可能。
ソフトウェアは押しやすい大きなボタンで構成されており、各ボタンはルーター入力およびルーター出力にカスタマイズできる。
また、視覚的に把握しやすいようにアイコンが割り当てられている。ボタンが大きいので、タッチスクリーンPCで使用するのに最適。ソフトウェアを大画面のXYコントロールパネルとして使用可能。Apple iPad用のソフトウェアもダウンロードできる。
Blackmagic DesignのCEOであるグラント・ペティ氏は、以下のようにコメントしている。
Blackmagic Videohub 80×80 12Gの機能
- ミックスフォーマット対応の80×80 12G-SDIビデオルーター
- ゼロレイテンシーの12G-SDIで、2160p60までのSD、HD、Ultra HDに対応
- 直接入力ボタンおよびスピンノブ・コントロールを搭載した内蔵コントロールパネル
- LCDモニターにはライブビデオとラベルを表示でき、ビジュアルルーティングが可能
- 12G-SDIの全入力でSDIリクロッキングに対応
- Videohub Master Control ProおよびVideohub Smart Control Proコントロールパネルと使用可能
- Mac、Windows、iPadでVideohub Software Controlをサポート
- 放送用オートメーションシステムに統合するための無償SDKを同梱
- 2つの100-240v AC電源接続で冗長性を確保
- 外付けハードウェアパネルやソフトウェアコントロールパネルからイーサネットを介して遠隔操作が可能
- 13ヶ国語のユーザーインターフェース