Blackmagic Design導入事例:カンザス州の現像所「Midwest Film Co.」の場合

Blackmagic Designによると、Midwest Film Co.がスチル写真および映像のリアルタイムスキャンにCintel Scannerを使用しているという。カンザス州ウィチタに拠点を置く同社は、スチルのスキャンに映像と同じワークフローを用いている点でユニークな現像所だ。

2019年の創業以来、同社はすでに何十万フィートにも及ぶフィルムをスキャンしている。オーナーのジャスティン・ケリー氏によると、同社では、低価格でリアルタイムの速度でスキャンが行えるCintel Scannerを中心としてワークフローが構築されているという。

ケリー氏は、次のようにコメントしている。

ケリー氏:映像作家が、多額の費用を掛けずにフィルムで作品を制作できる手助けになればと思い、Cintelを購入しました。

私自身も撮影監督であるので、何かが戻ってくることを祈りながら、未現像のネガを遠く離れた現像所に発送するのは神経がすり減るようなことだと理解しています。手頃な価格で、可能な限り美しい映像を適時に納品するサービスを提供したいと考えました。また、その過程の各所でクライアントと連絡を取り続けることも重要だと理解していました。

Cintel Scannerが同社のワークフローの基軸となっていることで、同氏は他社とは一味違ったサービスを提供できると考えた。

ケリー氏:映像のスキャンはもちろんスタンダードとして提供するサービスだとは分かっていましたが、スチルのスキャンサービスは面白いアイデアだと思いました。

Cintelでは、大手の現像所と同じ映像のスキャン用のワークフローが使用できます。それに加えて現在では、世界各地のスチル写真家に対してフィルムの処理とスキャンサービスを提供しています。スチル写真から弊社のことを知ったフィルムで撮影を行っている映像作家からの依頼数が増えており、これも全てCintelのおかげだと思っています。

Blackmagic Design導入事例:カンザス州の現像所「Midwest Film Co.」の場合

同氏によると、スチルのスキャン過程は映像のスキャンより複雑だという。フィルムを処理した後、ロールに継ぎ合わせ、Cintel Scannerで各ロールを個別にスキャンする。

ケリー氏:標準の35mmフィルムのフレームは24×36mmです。これは、VistaVisionとして映像の世界では知られています。つまり、イメージの幅はパーフォレーションが8つ分の幅です。Cintelでは、最大4つのパーフォレーションを一度にスキャンできます。そういったことから、これらのイメージはTIFFとしてレンダリングされ、特別なソフトウェアを使用して、これらを繋ぎ合わせ、8つのパーフォレーションのイメージ全体を完成品として納品します。

これがこの処理の重要なポイントです。それぞれのイメージのLogスキャンを納品しているので、顧客は必要に応じて好きなようにグレーディングできます。また、ダウンロードしたらすぐに使用できるように、わずかなグレーディングを施したロールも納品しています。

Cintelは非常によく働いてくれています。

225,000フィートの映画をアーカイブ用にスキャンしたこともあるので、フルで活用していますね。DaVinci Resolve StudioをCintelの操作だけでなく、納品用にネガをカラーグレーディングするためにも使用しています。また、DaVinci Resolve Micro Panelも使用しているので、この処理を迅速に行うことができます。カラーグレーディングに何年もResolveを使用しており、最近、編集にも使い始めました。非常に満足しています。

フィルムでの写真や映像の撮影が急激に増えている中で、弊社の事業は極めて独自です。映像のスキャナーでスチルをスキャンするサービスは非常に専門的で、独特のサービスです。弊社ではスチル写真の限界を押し広げているのは確実です。スチル写真家にとって全く新しいカラーネガの扉を開いています。映像や写真業界の小さな一片に過ぎませんが、クライアントがフィルム業界の一部となるお手伝いができることを誇りに思います。

Blackmagic Design導入事例:カンザス州の現像所「Midwest Film Co.」の場合