Pixotope、「PIXOTOPE 23.3.0」発表メイン写真

Pixotopeは、バーチャル・プロダクション・プラットフォーム「PIXOTOPE 23.3.0」を発表した。同アップグレードにより、PIXOTOPEはUnreal Engine 5.3をサポートし、ワークフローを大幅に改善することで、バーチャルコンテンツをこれまで以上に簡単に作成できるようになったという。

Unreal version 5.3.1をサポート

Pixotope Engine/Editorは、Unreal Engine version 5.3.1.で動作可能となった。

新機能は以下の通り:

  • スパース・ボリューム・テクスチャ:煙、火、水などのボリュメトリックなメディアを表現するベイクド・シミュレーション・データを保存
  • Nanite:レンダリング機能とパフォーマンスの向上
  • ルーメン:反射とパフォーマンス全般の向上
  • バーチャルアセット:ローカルプロジェクトデータのサイズを大幅に削減
  • テクスチャ変換のOCIOサポート:アセットがどこでオーサリングされたかに関係なく、正しく見えるようにサポート
  • DMX:コントロールコンソールとピクセルマッピングツールの改良

レンダーグループ

AR、VS、XRを個々のマシンで有効にするには、時間がかかり、エラーが発生しがちだったという。Pixotope 23.3.0では、この問題に対処するため、合成タイプ設定を導入。同設定は、レンダリンググループを使用することで、Director内から制御できる。異なるマシンをそれぞれのレンダーグループ(AR、VS、AR+VS、XR)に追加すると、対応する設定が自動的に適用される。レンダリンググループを使用することで、XRセットアップのすべてのマシンで、設定されたエクステンションで同じレベルを実行可能。

マニュアルツイン

新しいマニュアルツインは、XRのセットアップを効率化する。マニュアルツインでは、平面、曲面、コーナーLEDウォールのセットアップをエディター内で簡単に実行可能。ただし、Digital Twinの自動ワークフローとは異なり、アライメントプロセスは手動で行う必要がある。

PIXOTOPE 、バーチャル・プロダクション・プラットフォーム「PIXOTOPE 23.3.0」発表
床、中央、右の壁
PIXOTOPE 、バーチャル・プロダクション・プラットフォーム「PIXOTOPE 23.3.0」発表
湾曲した単一壁

ストリームエンジン

ピクセルストリーミングを有効にするだけで、ネットワーク内のどこからでもストリームの確認が可能。他のマシンを見ているときにエディターで起動する機能と組み合わせれば、Pixotopeエディターをストリーミングして、Macからもリモートで作業を開始できる。

PIXOTOPE 、バーチャル・プロダクション・プラットフォーム「PIXOTOPE 23.3.0」発表

ワークフローの改善

マシン・パネル

マシン・パネルの導入により、ディスプレイ名やカラーを変更したり、前述の新しいRenderグループを使用してAR、VS、XRマシンを定義可能に。

PIXOTOPE 、バーチャル・プロダクション・プラットフォーム「PIXOTOPE 23.3.0」発表

キーヤーの改良

PX1キーヤーを完全に廃止し、PX2キーヤーを大幅に改良。新しいモデルでは、エッジが改善され、細かいディテールの保持が向上し、より安定した結果が得られる。

PIXOTOPE 、バーチャル・プロダクション・プラットフォーム「PIXOTOPE 23.3.0」発表

ブラウザでディレクター

コントロールパネルをブラウザで開くと、タブレットや携帯電話を含む他のデバイスで使用することができる。今回のアップデートで同機能をディレクターにも拡張し、Pixotopeネットワーク内のどのデバイスでも、ブラウザでお気に入りのパネルが開けるようになった。モバイルデバイスでURLを入力するのは面倒なため、QRコードで簡単にアクセス可能。

ショーの設定

エラーの原因を取り除くため、ショーのフレームレートをグローバルに設定。それにより、すべての入力と出力がまったく同じタイミングで実行可能に。

トラッキングの進化

トラッキングシステムから提供されるトランスフォームとレンズのデータが同期していない場合、遅延を個別に編集できるようになった。 また、Pixotope Plotterを使用することで、全てのトラッキングデータを時系列で確認することができ、接続されている全てのエンジンのFPSなど、API経由で配信された値も表示される。

TSRによるアンチエイリアス

DirectorのEffectsパネルで、DLSSとTAAと共に、Temporal super-resolutionが選択可能に。

XR

Director内部からXRマッピングへのレンダーマシンの割り当てが簡単になった。また、Digital TwinsまたはManual Twinsの表示モードを公開。

PIXOTOPE 、バーチャル・プロダクション・プラットフォーム「PIXOTOPE 23.3.0」発表

ファイル同期の詳細

どのような変更をプッシュまたはプルしているかを追跡するために、最初のイテレーションの同期ストレージパネルを追加。利用可能なすべての変更に関する詳細情報を提供する。すべての紛失プロジェクトが起動パネルに表示され、そこから直接プルが可能。Asset Hubはクラウドサーバーにも対応。

Pixotope Pocketアプリのアップデート

Pixotope Pocketアプリは、ポケットの中のモバイルデバイスをトラッキングされたプロダクションカメラに変換する。同アプリがアップデートされ、使いやすさと機能が向上。アクセスするには、カスタマーサポートに連絡が必要。現在、iPhoneのみで利用可能。

Pixotopeクラウドの2FA

管理者アカウントで2ファクタ認証が利用可能となった。ライセンスとユーザーを管理するためのセキュリティを強化したい場合は、管理者ユーザーメニューから2FAを有効にする必要がある。