株式会社シグマは、ミラーレス専用レンズ「SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS|Sports」を2023年12月7日に発売する。希望小売価格はオープン。
SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS|Sportsは、全ズーム、フォーカス域において、安定した高い描写性能を大口径F2.8の明るさで発揮するミラーレス専用レンズだ。フローティングフォーカス構造を基盤に搭載されたデュアルHLAによる高速AFと、手ブレ補正機構OS2による最大7.5段の補正効果により、シャッターチャンスを確かなものにするという。
高い耐久性、剛性感、そして質感を備えた機動力の高いレンズボディには、取り回しの良いインナーズーム機構に加え、絞りリングや各種カスタマイズ機能を備えたスイッチなど、撮影を快適にアシストする豊富な機能を備えている。
高速AFと手ブレ補正機構
プロユースを想定して開発されており、高い光学性能はもちろん、デュアルHLA(High-response Linear Actuator)による高速AF、最大7.5段の手ブレ補正機構など、全機能に最先端の技術を用いた高い性能を有しているという。全ズーム、フォーカス域で高い描写性能特殊低分散ガラスのFLD6枚、SLD2枚をはじめとした贅沢な硝材を採用した最新の光学設計により、ズーム全域で高い解像力を発揮する。
今や優れた光学性能とレンズ構成の合理化に欠かせない存在である非球面レンズは3枚使用。高い精度の非球面レンズがさらなる光学性能の向上を実現させているという。近距離性能の向上に有利なフローティングフォーカスの採用により、最短から無限遠にいたる全域で安定した高水準の画作りが可能だとしている。
デュアルHLAによる高速AF
フローティングフォーカスの採用により、2つのフォーカス群をお互いに逆方向へ動かす構造を取ることにより、フォーカスレンズの移動量を約半分に短縮している。さらに、2つのフォーカス群それぞれに大推力のリニアモーターHLA(High-response Linear Actuator)を採用することで高速なAFを実現。高速かつ正確なだけでなく、静粛性にも配慮した制御プログラムを採用しているため、動画も雑音を気にせず快適に撮影できるという。
手ブレ補正機構OS2を採用
最新の手ブレ補正アルゴリズムOS2の採用により、ワイド側で7.5段、テレ側で5.5段という高い手ブレ補正効果を発揮する。一般的な撮影に適している手ブレ補正モード1、モータースポーツ等の流し撮りに最適な手ブレ補正モード2の2つの補正モードを搭載。モード2は流し撮り専用のアルゴリズム、インテリジェントOSにより、構図の横位置、縦位置を問わず、カメラを上下や斜め方向に動かした場合でも手ブレ補正が有効に働き、流し撮りの効果を損なうことなく被写体の動きを表現することができるという。
フォーカスブリージングを抑えた設計
フォーカスブリージングの抑制に配慮した設計を採用。ピント移動による画角変化が少ないので、動画撮影におけるフォーカス送りの自然な表現が可能だとしている。フレア、ゴーストに配慮した設計画質を低減させるフレア、ゴーストに関しては、最先端のシミュレーション技術をもとにあらゆる条件の入射光に対し対策を行っているという。高い逆光耐性により、どんな光の条件下でもクリアで抜けの良い撮影が可能だとしている。
高い機動力とビルドクオリティ
SIGMAは全てのレンズにおいて、高いビルドクオリティにこだわっているという。その中でも、SportsラインであるSIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sportsは、過酷な環境下での撮影にも対応する高い耐候性能はもちろん、合理化された光学設計と機構設計を基盤に、最先端の素材を適所に採用することで質感や耐久性を向上させつつ、高い機動力も同時に実現。長く信頼して使用できる撮影道具としてまとめ上げているという。
小型軽量ながら高い質感と耐久性
最新の光学設計と機構設計により、レンズ構成と内部構造を合理化することで、従来機種に比べ大幅な小型軽量化を実現しているという。フードを含めたボディにはマグネシウム、CFRP、TSCなどの材質を最適配置する「マルチマテリアル構造」を採用。機動力を高めたレンズボディの中でも、高い耐久性や、信頼できる剛性感、感触までこだわった各種操作リングやスイッチをはじめとした、高いビルドクオリティを備えている。
インナーズーム機構採用
ズーム機構にはインナーズームを採用。ズーム操作で全長が変わらないので、手持ち撮影での取り回しが良く、ジンバル設置時にも安定性が高いことに加え、塵や水滴も入りにくい構造となっている。
Sportsライン仕様の耐候性能
マウント接合部、マニュアルリング、ズームリングや、カスタムスイッチ等の操作系スイッチ、スイッチパネルや外装部の接合部などに防塵防滴構造を採用し、ゴミやホコリの侵入を防ぐ仕様。レンズ最前面には撥水防汚コートを採用し、水滴や粉塵が付着した際のメンテナンスを容易にしているという。
撮影をアシストする豊富な機能
SIGMAのズームレンズでは初搭載の絞りリングに加え、マグネシウム製三脚座、各種スイッチなど、撮影をより快適かつ幅広いものにする豊富な機能を、高い機動力を持つレンズボディに凝縮している。
絞りリング搭載
SIGMAのスチル用ズームレンズでは初となる絞りリングを搭載。絞りリングクリックスイッチ、絞りリングロックスイッチも備えており、撮影用途に合わせた絞り操作が可能。
新規開発の三脚座
アルカスイス対応のマグネシウム合金製三脚座を組み込んだ。着脱式の脚部は小型軽量化追求のため、SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sports用に新規設計されている。
充実のカスタマイズ機能
フォーカスリミッタースイッチを搭載。必要に応じてAF時のフォーカス駆動範囲を制限し、素早い合焦を可能にする。カメラ側から任意の設定を割り当てられるAFLボタンは3カ所に搭載。どのような構え方やセッティングでも操作が容易だという。Lマウント用ではSIGMA USB DOCKUD-11を使用することでカスタムモードスイッチに任意のOSの動作やフォーカスリミッター範囲を設定できる。
Lマウント用テレコンバーター(1.4/2.0倍)対応
Lマウント用テレコンバーターTC-1411(1.4倍)、TC-2011(2.0倍)に対応。テレコンバーターと組み合わせることで焦点距離を1.4倍または2倍に伸ばすことができ、最大400mmの超望遠でAFでの撮影が可能だ。
かぶせ式レンズフード付属
CFRP製の軽量かつ高強度な専用かぶせ式レンズフードが付属している。レンズの機動力を損なわないスリムな設計に加え、先端にはレンズの逆置きなどでの擦れや傷から保護するラバーを施している。
特長一覧
- レンズ構成枚数15群20枚(FLD6枚、SLD2枚、非球面レンズ3枚)
- 手ブレ補正OS機構搭載(新アルゴリズム「OS2」採用)
- インナーズーム
- インナーフォーカス
- 高速AF対応
- HLA(High-response Linear Actuator)搭載
- 「レンズ光学補正」機能に対応
※対応しているカメラに限る。また、カメラによって補正できる項目が変わったり、自動補正を行ったりする。※レンズ収差補正のON/OFFを選択できるカメラの場合は、カメラメニューから各種収差補正をON(AUTO)に設定して使用する - DMF、AF+MF対応
- AFアシスト機能に対応(ソニーEマウント用のみ)
- ナノポーラスコーティング
- スーパーマルチレイヤーコート
- 撥水防汚コート(最前面)
- 絞りリング
- 絞りリングクリックスイッチ
- 絞りリングロックスイッチ
- AFLボタン(3カ所)
※対応しているカメラに限る。また、カメラによって割り当てられる機能が変わる - フォーカスリミッタースイッチ
- フォーカスモード切換えスイッチ
- Lマウントボディでのフォーカスリングのリニア/ ノンリニア設定の切換えに対応
※対応しているカメラに限る - OSスイッチ
- カスタムモードスイッチ
- 防塵防滴構造
- レンズフード(LH860-01)
- 三脚座(TS-151)※着脱式
- SIGMA TELE CONVERTER TC-1411 / TC-2011対応(別売・Lマウント用のみ)
- SIGMA USB DOCK UD-11対応(別売・Lマウント用のみ)
- フレア、ゴーストに配慮した設計
- SIGMA独自のMTF測定器で全数検査
- 11枚羽根の円形絞りを採用
- 高精度、堅牢な真鍮製バヨネット・マウント
- マウント交換サービスに対応
- 「Made in Aizu, Japan」のクラフツマンシップ
主な仕様
(数値はLマウント用)
レンズ構成 | 15群20枚(FLD6枚、SLD2枚、非球面レンズ3枚) |
画角 | 34.3° -12.3° |
絞り羽根枚数 | 11枚(円形絞り) |
最小絞り | F22 |
最短撮影距離 | 65(W)-100(Tcm |
最大撮影倍率 | 1:5.2(焦点距離200mm時) |
フィルターサイズ | φ77mm |
最大径×長さ | φ90.6mm×205.0mm |
質量 | 1,345g |
付属品 | ケース、レンズフード(LH860-01)、三脚座(TS-151)、フロントキャップ(LCF-77mm Ⅲ)、リアキャップ(LCR II) |
マウント | Lマウント用、ソニーEマウント用 |