Blackmagic Designによると、塗り絵を芸術のレベルまで高めることで知られるサラ・レネー・クラーク氏の超人気SNSチャンネルが、ATEM Television Studio HD8 ISOライブプロダクションスイッチャーおよびBlackmagic Studio Camera 6K Proで制作されているという。また、複数のエディターがコンテンツに高速でアクセスできるようにBlackmagic Cloud Store Mini 8TBネットワークストレージも使用されているという。

同氏は、YouTube、Facebook、TikTok、Instagram、PinterestなどのSNSチャンネルから配信を行っており、世界中から多数のフォロワーを集めている。総視聴回数は数千万回、総登録者数は50万人を超えるチャンネルを運営する同氏は、SNSコンテンツ会社を設立し、極めて高品質のライブ配信と事前収録したコンテンツを制作し続けている。

チャンネルを成長させるためには高品質のワークフローが必要だと気づいた同氏は、制作パートナーであるシェーン・クラーク氏と共に、Blackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proデジタルフィルムカメラを使用することに決めた。1台目のPocket Cinema Camera 6K Proに非常に満足した同氏は、新製品のATEM Television Studio HD8 ISOとBlackmagic Studio Camera 6K Proに加え、追加で複数のPocket Cinema Camera 6K Proを同社によるチャンネルの配信ワークフローに採用した。

サラ氏は、次のようにコメントしている。

サラ氏:Blackmagicのカメラ、Resolve、ATEMのおかげで、配信初心者から本格的なマルチカムスタジオに成長することができました。また、より長尺のビデオを観たいという視聴者に対して、追加でメンバー限定コンテンツを制作したり、ライブ配信の数を増やしたり、舞台裏コンテンツを作成できるようになりました。

多くのYouTuberと同様に小規模で最初は始めました。アイロン台をデスク、あらゆるものを携帯電話やDSLR用の三脚として使用しました。しかし、私はアーティストなので、カメラに話しかけながら、ディテールや美しい色、作品の異なるアングルを見せることが非常に重要でした。そういった経緯で最初のBlackmagicのカメラを導入することになりました。現在ではその数は6台に増え、創造性を思う存分に発揮できています。

Blackmagic Design導入事例:「サラ・レネー・クラーク氏のSNSチャンネル」の場合

2023年5月以来、2台のBlackmagic Studio Camera 6K Pro、4台のPocket Cinema Camera 6K Pro、ATEM Television Studio HD8 ISO、編集、グレーディング、VFX、オーディオポストプロダクション・ソフトウェアであるDaVinci Resolve Studio、DaVinci Resolve Speed Editorキーボードが、配信ワークフローに加わっている。コンテンツは6Kで撮影され、各プラットフォームには4Kで送信されている。

シェーン氏:アートスタジオ兼配信スタジオのような環境で撮影を行っています。作品を完成させるには長時間かかるので、複数のカメラで多数のアングルから撮影しています。すべてを6Kで撮影するため、必要なもの全てを捉えることができ、必要に応じて一部のショットを後でリフレームしますが、品質が損なわれることはありません。

6台のカメラからの全フィードはATEM Television Studio HD8 ISOに送信されている。スイッチャーに内蔵されているマルチビューにより、シェーン氏は制作サイドから、サラ氏は作品を製作しながらモニタリングを行っている。各カメラのファイルは、スイッチャーの個別収録機能を使用して収録されており、そこから得られるDaVinci Resolveファイルをシェーン氏が使用して、DaVinci Resolve Studioで編集とカラーコレクションを行っている。

シェーン氏:作り込んでいない感じのビデオやチュートリアルなどでは、個別収録機能のおかげで、編集が大幅に効率化できています。ATEMで個別収録を行う際、ネットワークで全ファイルに瞬時にアクセスできるのは非常に便利で、USBディスクからファイルを転送する作業と比較すると遥かに楽ですね。

特にBlackmagic Studio Camera 6K Proは、制作ワークフローを大きく改善しているという。

Blackmagic Design導入事例:「サラ・レネー・クラーク氏のSNSチャンネル」の場合

シェーン氏:従来のDSLRで制作していた時から比べて極めて大きなステップアップとなり、ATEMとPocket Cinema Cameraとシームレスに動作します。

Studio Cameraは画面が大きく、カメラコントロールが搭載されているので、直感的かつ簡単に使用できます。最近Studio Cameraを別のベテランクリエイターのスタジオに持っていったのですが、使いやすさと機能性の高さを誰もが評価していました。カメラの性能に感心していて、たくさんの質問を受けました。

新しいカメラとATEM Television Studio HD8 ISOを組み合わせることで、同社はマルチカム撮影を可能とするワークフローを構築した。

シェーン氏:ライブ配信では、緑と赤のタリーライトや大きな画面、シンプルにセットアップできるカメラコントロールなどが、作業全体をより直感的で簡単にしています。また、様々なフレームレートで撮影でき、複数のカメラの収録や表示が簡単に実行できることには本当に助けられています。

入力にラベルがつけられるので、他のスタッフが必要に応じて簡単に手助けできるため、それぞれの負担が減ります。中央制御することで、テクノロジーについて心配することなく、制作と成長を続けられます。

大量のフッテージを扱う上で同氏は、Cloud Store Mini 8TBで複数のエディターと共に作業を行っている。これには、フッテージのインジェスト、プロジェクトのセットアップ、最初のカット割を行うアシスタントエディターが含まれる。それと同時に別のエディターが同じプロジェクトファイルを使用して、クリエイティブな編集を行い、多くの場合、同時進行で複数のプロジェクトの作業が行われる。

シェーン氏:標準のNASをすべてに使用していたので、以前はラグが多かったり、遅い場合は非常にイライラさせられました。Cloud Store Miniは6Kのマルチカムフッテージを非常に良く取り回していて、フッテージに高速にアクセスでき、複数のスタッフが同時に作業できることで効率が大幅に改善されました。

Blackmagic Design導入事例:「サラ・レネー・クラーク氏のSNSチャンネル」の場合