株式会社セキドは、同社が取り扱うHasselbladのデジタルミラーレス中判カメラ Xシステム対応レンズ「HASSELBLAD XCD 2,5/90V」を2023年12月21日に発売する。昨年9月に発表され、発売時期未定としていたもの。希望小売価格は税込671,000円。
XCD 2,5/90Vは、焦点距離71mm(35mmフルサイズ換算)の中望遠レンズで、クローズアップのポートレート撮影や静物撮影に最適だという。この焦点距離と絞り値f/2.5により生み出される美しく柔らかいボケ味を活かし、被写体を際立たせることができるとしている。
コンパクトな光学デザイン、小型かつ軽量なフォーカシング モジュール、そして最適化されたレンズシャッターを搭載。重量わずか551gで、XCD 3,2/90よりも11%軽量化を実現している。
光と影の繊細なニュアンスを表現できるかどうかは、レンズの性能次第であり、レンズが優れた解像度と色再現性を合わせ持つことで、初めてイメージングの確固たる基盤が形成される。中判センサーはセンサーサイズが大きく、画素数が高いため、高いレンズ精度を達成するための条件は厳しいものになってくる。Hasselbladのエンジニアは、高品質のガラスの選別から各レンズの研磨に至るまで、細部までこだわりながら、光学品質を最高レベルまで引き上げ、1億画素の解像度の要件を満たすレンズを設計したという。
高精度レンズ、卓越した映像品質
1枚のEDレンズと特別に設計された1枚の大口径非球面レンズを含む6群9枚で構成され、細部まで精巧に設計されたこのレンズは、コンパクトなだけでなく、色収差を軽減し、正確な色補正を行う。Hasselbladのミラーレス中判カメラで使用すると、美しい映像を撮影できるとしている。
高速、軽量、高精度の新フォーカシング モジュール
アップグレードされたフォーカシング モジュールは、リニアステッピングモーターと軽量で小型のフォーカスレンズ群を採用。レンズ群の動きによるバックラッシュの影響を受けることがなくなり、X2D 100Cに搭載されたPDAF(位相差AF)技術を組み合わせれば、フォーカスレンズ群は素早く合焦位置まで移動し、正確な位置で停止する。その結果、素早く柔軟で、より正確なフォーカシングを実現するという。
小型レンズシャッターがパワフルに、巧みに撮影をサポート
XCD 2,5/90Vレンズは、アップグレードした大口径レンズシャッターを搭載。小さいながらも前モデルと同様の精度を維持し、高速で静かに動作するので、撮影の邪魔にならないという。また、中判レンズの中で最速の最大1/4000秒で撮影でき、どのシャッター速度でもストロボと同調する。
歴史を引き継ぎつつ、斬新な外観デザイン
XCD 2,5/90Vは、精巧に作られた金属製レンズで、フォーカスリングに加え、今回新たにコントロールリングが追加された。どちらのリング部分にも、Hasselbladのロゴ「H」が刻印されている。