ソニーは、米国ネバダ州ラスベガスにて現地時間1月9日より開催される「CES 2024」に出展する(ラスベガスコンベンションセンター/ブースNo.21800)。
クリエイション技術からファンエンゲージメント、感動空間の拡張までクリエイターの創造力を支え、世界を新たな感動で満たす、魅力的な表現やエンタテインメントを生み出すためのテクノロジーや取り組みを紹介する。ブースでは、昨年使用した素材の再利用や大きな構造体を減らすデザインなど、環境負荷低減につながる取り組みも行っている。また、展示パネルには、ソニーが開発した紙素材「オリジナルブレンドマテリアル」を使用しているという。
Expanding Creativity:先進的なテクノロジーで制作環境に新たな可能性をもたらす
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SPE) の次世代ビジュアライゼーション(事前映像化)施設:Torchlight
ソニーは、世界で最もオープンで先進的なリアルタイム3D製作ツール「Unreal Engine」を提供するEpic Gamesと協業し、独自の最新技術を搭載した次世代ビジュアライゼーション施設「Torchlight」を公開する。Torchlightは、ソニーのデジタルシネマカメラ「VENICE」を使った撮影手法を「Unreal Engine」上でシミュレーションできる「Virtual Production Tool Set」を活用し、映画製作者が撮影前にリファレンスとなる映像の制作を可能にする。モバイルモーションキャプチャー「mocopi」など、さまざまな技術を組み合わせたTorchlightは、クリエイターがリアルタイムで創造性を発揮できるワークフローをサポートするという。
進化する映像制作 – ソニーグループ連携で広がるバーチャルプロダクションの取り組み
ソニーは、クリエイターの創作を支援するため、新しいコンテンツ制作手法「バーチャルプロダクション」の普及をテクノロジー開発から制作ソリューションの提供まで推進している。コンテンツ制作では、イメージング、センシング、ディスプレイ技術などをいち早く複合的に組み合わせるとともに、ゲームエンジンによるリアルタイムレンダリングも活用。Pixomondo、ソニーPCL、SPEが、プリプロダクションからバーチャルプロダクションでの本撮影、ポストプロダクションまでの一貫した制作ワークフローとインフラをグローバルに提供するという。
Fan Engagement:リアルとバーチャルの融合でファンに最先端の体験を届ける
PlayStation5関連商品とソフトウェアタイトル
PlayStation5(PS5)の最新ハードウェアラインアップとして、各種商品を展示する。小型化を実現したPS5の最新モデルに加えて、PS5のゲームを手元で楽しめるPlayStation Portalリモートプレーヤー、PULSE Exploreワイヤレスイヤホン、Accessコントローラー、また今後発売予定のPULSE Eliteワイヤレスヘッドセット、さらにメタリックカラーがスタイリッシュな新色のPS5用カバーやDualSenseワイヤレスコントローラーも紹介する。ブースでは、没入感の高いレーシング筐体においてPS5およびPlayStationVR2 (PS VR2)で「グランツーリスモ7」が体験できるほか、Naughty Dogが開発を手掛け、2024年1月19日発売予定の「The Last of Us Part II Remastered」に搭載されるNO RETURNモードもプレイ可能。
テクノロジーとエンタテインメントの融合による新しいファンエンゲージメント
ソニーは、スポーツの領域でファンエンゲージメントの取り組みを進めている。新たなサービスの提供に向けたマンチェスター・シティ・フットボール・クラブとのオンラインファンコミュニティの実証実験は、すでに開始している限定公開のテストがファンからも好評で、2024年中にはベータ版を一般公開する予定。ブースではバーチャル・エティハド・スタジアムでの新しいコンテンツ視聴や、チーム・選手への熱い思いを表現する体験などができる。
また、Hawk-Eye Innovationsのトラッキング技術やBeyond Sportsのビジュアライゼーション技術、およびPulseliveのファンエンゲージメントに関する知見を組み合わせながら、世界中の主要なスポーツリーグや大会・チームと連携して取り組んでいる、若年層を含む多様なオーディエンスに向けた新しい体験も紹介する。
次世代のイマーシブな音楽体験
ソニー・ミュージックは、ゲームエンジンやバーチャルプロダクションの技術をクリエイションに活用することで、アーティストがゲームのプラットフォームなどのエンタテインメントの場で、ファンとのエンゲージメントを拡大する新たな機会の提供を目指している。ブースでは、次世代の3つの没入型音楽体験を試すことができる。
Columbia RecordsのアーティストInikoの曲「Jericho」のミュージックビデオと、それを基にFortnite上につくられた島「Journey Through Jericho」が、どのようにソニーのバーチャルプロダクションとEpic GamesのFortnite向けUnreal Editor(UEFN)を使って生み出されたかを紹介する。
また、UEFNを使って作られたFortnite上の新しい音楽中心の島Nitewaveも体験できる。さらに、アリスタ・レコードのアーティストであるPaul Russellを含むソニー・ミュージックのアーティストの音楽をフィーチャーした、音楽関連のゲームやバーチャルグッズ収集など中心としたRobloxの新しい音楽ゲーム「AVNU: Where Music Meets」をプレイできる。
Sony Pictures Virtual Reality
最新のクロスプラットフォーム、マルチプレイヤーVRゲーム「Ghostbusters: Rise of the Ghost Lord」の展示では、PS5向け最新世代のバーチャルリアリティシステムであるPS VR2の視覚トラッキングやヘッドセットのフィードバック、PS VR2 Senseコントローラーのアダプティブトリガー等を体験できる。Sony Pictures Virtual Realityは、VRゲームの制作および販売を通じて、家庭内やロケーションベースエンタテインメントを含むさまざまな場所で没入型エンタテインメントを提供し、SPEのIPの活用を拡大する。
Immersive Storytelling:ロケーションベースエンタテインメントで創造の世界を現実空間でのリアルな体験に広げる
ロケーションベースエンタテインメント向けのセンシング&インタラクティブ技術
クリエイターに新たな表現の場を提供し、コンテンツIPの価値を広げるため、センシングやインタラクティブ技術を活用した没入体験のPoC(Proof of Concept:概念実証)をグループ連携により推進している。ブースでは、独自の触覚提示技術(ハプティクス)、広範囲で多人数のセンシングが可能なマーカレスモーションキャプチャー、モバイルモーションキャプチャー「mocopi」を活用した「ゴーストバスターズ」のイマーシブな世界が体験可能。
さらにSPEは、世界各地でロケーションベースエンタテインメントに注力しており、タイの”Columbia Pictures Aquaverse”は、CNNワールド・ベスト・ニュー・テーマパークに選ばれている。ブースでは、今年1月に米国シカゴ近郊にオープンする、SPE初の自社運営によるイマーシブ(没入型)エンタテインメント施設”Wonderverse”などを含む取り組みを映像で紹介する。
New Creative Spaces:モビリティの進化が未来の感動空間を拡張する
モビリティの安全性を高めるセンシング技術
「Safety Cocoon」は日常のさまざまなドライブシーンにおいて自動車の周囲360°を検知し、早期に危険回避行動を支援することで車の安全性を高めるセーフティ領域をコンセプトとしている。ブースでは、本コンセプトを支えるソニーの多様なセンシング技術が体感できる。ソニーは、肉眼を超える解像度や感度を追求したセンシング技術により、モビリティの「眼」として車の安全性を高め、新たな移動体験の実現に貢献する。