パナソニック コネクトは、2025年5月に、同社が管轄する福島工場を閉鎖することを発表した。
1970年に設立された福島工場は、ラジオの生産からスタートし、以降システムステレオ、ポータブルCD、CDラジカセ、といったオーディオ関連製品の生産、2004年からデジタルスチルカメラの生産を手掛けるなど、これまでパナソニックのオーディオ・イメージング事業を支えてきた拠点。
2015年5月からは、10年間の定期建物賃借契約をパーソルファクトリーパートナーズ(以下、「PFA」、契約当時の社名はパナソニック エクセルプロダクツ)との間で締結。PFAは福島工場を活用し、現在に至るまでの間、パナソニック社内外の製品の生産受託を行ってきた。
しかしながら、現在の福島工場は経年劣化などによる工場としてのインフラの老朽化が著しく、建屋については今後使用するにあたっての安全性を十分に確保することは困難である状況。これらの状況を鑑み、現在、福島工場を管轄するコネクトとして、PFAとの賃借契約が満了する2025年5月に福島工場を閉鎖する判断に至ったという。
この結論に至るまで、地元の経済へ引き続き貢献したいという思いで工場の建て直しへの投資も視野にパナソニックグループ含め社内での利活用策を徹底的に検討してきたが実現できず、結果として、これまで長きに亘って使用してきたこの地を閉鎖することとしたという。なお、2025年5月を予定している拠点閉鎖後については現時点で決定しておらず、今後、活用策を広く探っていくとしている。