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ソニー株式会社とKDDI株式会社は、放送・メディア業界のDX推進に向けた映像関連ソリューション事業の共同推進を加速する。その一環として、ソニーの映像伝送用通信デバイスとKDDIの5G SA(スタンドアローン)ネットワークを利用したDXソリューションの2024年内の提供開始を目指す。

放送・メディア業界向けDXについて

放送・メディア業界では、クラウドなどIPベースの効率的な映像制作へ移行する流れや、場所や規模を問わずリモートで映像制作できる環境を実現したいニーズの高まりがある。特に番組中継においては、中継現場での有線ケーブルの布線(敷設)や映像処理作業のための中継車の配備などが必要であり、スタッフの働き方改革面での要望もあるという。

ソニーとKDDIは2023年に実証実験で、KDDIの5G SA商用ネットワークとスマートフォンの利用により、無線環境においても安定した映像伝送が可能であることを確認している。この技術と高速・低遅延で安定した映像伝送を実現するソニーの5G対応映像伝送用通信デバイスを組み合わせた同ソリューションを両社で構築することで、安定的なワイヤレス中継を実現するほか、中継現場の作業負荷を軽減し業務効率化を図る。

あわせて、固定ネットワークやデータセンター、クラウドなどを活用した放送機材のリソースシェアリングについても技術検証を進める。クラウド上に映像制作設備を集約し共有化することで、設備投資の効率化を図るほか、ワークシェアリングによる遠隔地などからの映像制作業務を実現する。さらに撮影映像のAI解析など、放送・メディア業界の幅広い業務においてDXを進めるとしている。