ライカとXiaomiは、2024年2月26日から2月29日にバルセロナで開催されるMobile World Congress 2024(MWC Barcelona 2024)で、国際市場に向けて共同開発した「Xiaomi 14」シリーズを発表した。戦略的なモバイルイメージングパートナーシップで開発されたデバイスの第3世代として、Xiaomi 14シリーズはライカ ズミルックス光学系を搭載し、新しい光学性能と演算機能を備える。
ライカカメラAGモバイルビジネスユニットバイスプレジデントのマリウス・エシュバイル氏は、次のようにコメントしている。
マリウス氏:新しいXiaomi 14シリーズでは、強力なライカ ズミルックス光学レンズシステムをモバイルデバイスに搭載します。
強力な光取込み、広い焦点距離範囲、そして多段階に可変する大きな絞りの組み合わせにより、ユーザーは無限のシーンで完璧な写真を撮影することができます。
ライカのクアッドカメラを搭載したフラッグシップ
Xiaomi 14 Ultraは、12mmから120mmまでの焦点距離を提供するライカのクアッドカメラ構成を装備。メインカメラはƒ/1.63からƒ/4.0までの多段階可変絞りで、ユーザーは様々なシーンでシームレスに露出を調整できる。超大型1インチLYT-900イメージセンサーを搭載し、厳しい環境下でも優れた画質を保証するという。可変絞りと複数のフォーカス設定の組み合わせにより、ユーザーはプロフェッショナルなストリート写真撮影に取り組むことができる。絞りをF1.8からF1.63にすることで、前モデルよりも集光性が大幅に向上し、低照度下でも見事なディテールを捉えることが可能。
ライカ75mm望遠カメラ(フローティングフォーカス)、ライカ120mmペリスコープカメラ、ライカ12mmウルトラワイドカメラがクアッドカメラのセットアップを完成させる。焦点距離75mmは、特に表現力豊かなポートレート撮影に適しているという。超広角レンズは、ユニークなアングルやパースペクティブを試すことができ、プロポーションを誇張し、写真にドラマと面白さを加えるという。120mmの望遠レンズは、遠くの被写体を鮮明に捉えることが可能。野生動物、スポーツイベント、建築物の細部など、同レンズがあれば遠くからでも被写体に近づくことができる。
ストリートフォトグラファーがよく使う「超焦点距離」撮影方法にインスパイアされた「Fastshotモード」は、調整可能な可変絞りにより、さらなる可能性をもたらすという。これは、フォーカスポイントを手動で設定することを意味し、フォーカスフリーのスナップショットを撮影できる。
Xiaomi 14 Ultraは、全焦点8K 30fps撮影をサポートし、ライカ光学系と50MPセンサーで比類のない鮮明さを捉えるという。さらに、5倍のスローモーション効果に適応可能な4K 120fps撮影と、4K解像度で60fpsのフルレンジズーミングにより、プロフェッショナルなポストプロダクション編集を容易にするという。ドルビービジョン、4K 60fpsの撮影とシネマグレードの手ぶれ補正により、ユーザーは高品質でスムーズなビデオキャプチャを期待できる。新しいUltraRAW 2.0には、上級ユーザーがより多くのポストプロダクション作業を行えるという利点があり、最大16ビットのリニアファイルを提供する。
ライカのトリプルカメラで多彩な写真体験を
Xiaomi 14は、包括的なトリプルカメラ構成を採用し、14mmから75mmまでの幅広い焦点距離をカバーする。さらに、メインカメラには開口部が1.6倍にアップグレードされたライカ ズミルックス光学レンズが採用され、ライトフュージョン900イメージセンサーと組み合わさっている。また、ライカ14mmウルトラワイドカメラの解像度は50MPにアップグレードされ、ライカ75mm望遠カメラは、最短撮影距離10cmのフローティングフォーカスグループを搭載している。
Xiaomi 13シリーズと同様に、「Leica Authentic Look」と「Leica Vibrant Look」という2つの異なるイメージプロファイルを選択することができる。Leica Authentic Lookは、ライカが特別に開発したもので、スマートフォンで撮影された画像は、「Leica Image Look」を象徴するような、美しく自然な色再現、くっきりとした陰影、リアルなコントラスト、細部の再現性に優れているという。さらに、周辺光量補正を低減することで、画像の中央部と四隅の光量落ちを最小限に抑え、ライカ ズミルックスレンズで撮影した写真のような典型的なルックを実現する。
「Leica Vibrant Look」は、Xiaomiとライカが共同で開発。Xiaomiのスマートフォン撮影のノウハウとライカの特徴的な画像美学が融合した同ルックにより、写真家は鮮やかでありながらリアルな色彩の世界で瞬間の感情を完璧に捉えることができるという。
シャオミ×ライカ光学研究所。新しい画質基準の開発
コアコンセプトである「Leica Optics」は、共同設計製品の成功の理由の一つであると証明されているという。その結果、2023年6月、ライカとXiaomiの経営陣は、光学を中心とした共同研究所の設立を決定した。
Xiaomi×ライカ光学研究所は、Xiaomiとライカが共同で設立した光学中心の研究所で、北京Xiaomiキャンパスに位置し、総面積は2644m2。同研究所は、スマートフォン撮影における画質と光学イメージング性能の新しい品質基準を開発することを目標に、事前開発と研究の分野における協力をさらに強化するために、現場での緊密な協力に焦点を当てている。主な研究分野は、光学フィルム、平面光学、回折光学、精密光学加工、光学材料、精密光学試験装置などの光学技術としている。