Appleは、iPhoneのみを使って写真や映像を撮影するキャンペーン「iPhoneで撮影 ー Shot on iPhone 」の一環として、全編iPhone 15 Proを使って撮影したショートフィルム「ミッドナイト」を公開した。
本作は、「マンガの神様」手塚治虫の隠れた名作「ミッドナイト」を実写化したもので、三池崇史監督がそのストーリーに息を吹き込んだ。主演の賀来賢人をはじめ、小澤征悦、加藤小夏らの俳優陣とともに、iPhone 15 Proのカメラで、壮大かつ、鮮明に色彩を映し出し、躍動感のある19分のショートフィルムを実現した。
Apple ワールドワイドプロダクトマーケティング担当副社長 ボブ・ボーチャーズ氏はこの作品について、次のようにコメントしている。
iPhone 15 Proのビデオ撮影機能は、プロのカメラシステムと比べても別格です。初心者でもiPhoneを手に取れば、直感的に使うことができ、素晴らしい映像を撮影することができます。本作品「ミッドナイト」は、三池崇史監督のような一流のクリエイターが、iPhoneにインスパイアされ、誰もがポケットに入れて持ち歩くデバイスで、力強いストーリーを伝えられること実証しています。
ストーリー
舞台は夜の東京。もぐりのタクシードライバー「ミッドナイト」は、若い女性トラック運転手「カエデ」と出会う。カエデがとある事情で命を狙われていることを知ったミッドナイトは、「第5の車輪」を持つ改造タクシーで彼女の逃亡に手を貸すことに。ネオン煌く東京で繰り広げられる一夜限りのカーチェイスをiPhone 15 Proのカメラが捉えます。
三池崇史監督は次のようにコメントしている。
手塚先生は、エンターテインメントを志す者にとって神のような存在です。先生の作品を「iPhoneだけで実写化する」という大冒険、とても幸せに思っています。企画をいただいた時、「iPhoneだけで映画が出来るのだろうか?」という不安もありましたが、その機能をテストする中で不安は消し飛ばされ、撮影が始まる頃には「iPhoneだからこそ生み出せる映画になる」と確信していました。撮影が始まるとスタッフ全員がiPhoneの表現力に魅了され、クリエイターとして楽しく充実した時間を楽しみました。
そして、映画のカメラじゃできないようなことを可能にする力を、iPhoneは持っていると感じました。皆さんもiPhoneの機能をフルに引き出して、日常をクリエイティブな世界にして下さい。
アクションモードは、躍動する者の表情を的確に捉え、心を映し出すモードです。例えば、カエデが父親の不吉な知らせを聞いて駆け付けるというシーン。激走する少女。その全力で走る姿にiPhoneは彼女の「驚きと不安」、「嘘であってほしい」という感情を映し出しました。通常のスタビライザーの機能を超えた優れた表現力です。しかも画質の劣化も感じさせない。魔法のようなモードです。
シネマティックモードは、ルックを映画的にする機能なのですが、それよりも撮影後にフォーカスを調整できる機能に感動しました。撮影後に自分の好きな所に、好きなタイミングでピントを合わせることができる。このような通常の撮影機材では不可能な機能がどんどん追加され、映画人の常識を打ち破ってくれることを期待しています。
多くの人にとってiPhoneはいつでもどこでも一緒にいる存在、だから、日常生活の中の何気ないことでも、今にしか撮れない奇跡的な瞬間を記録することができるわけですよね。それはきっとすごく価値のあることだと思うし、そういういつでも撮れるカメラって他にないじゃないですか、そこが一番iPhoneらしいと思います。
監督 三池崇史
大阪府八尾市出身。作品数は100以上。海外での評価も高く、カンヌ国際映画祭コンペティション部門に「一命」(11) と「藁の楯 わらのたて」(13) 、ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に「十三人の刺客」(10) が選出された。代表作には「クローズZERO」シリーズ(07/09)、「悪の教典」(12)などがある。
原作「ミッドナイト」とは
1986年5月から1987年9月に手掛けられ、手塚治虫最後の週刊誌連載作品でありながら、これまで映像化されていなかった隠れた名作。「夜はいろいろな顔を持っている。その顔をひとつひとつのぞいていく男がいる。その名はミッドナイト」というプロローグで始まるこの物語は、深夜の街を走る無免許のタクシードライバー「ミッドナイト」が出会う、奇妙な乗客の姿を描いたヒューマンドラマ。ネオン輝く東京の街を、どんな道でも走ることができる「第5の車輪」を搭載した特別仕様のタクシーで駆け抜け、困難を乗り越える。