シグマは、ミラーレスフルサイズ対応のLマウント用/ソニー Eマウント用「SIGMA 50mm F1.2 DG DN」を2024年4月18日に発売する。希望小売価格はオープン。公式オンラインショップの販売価格は税込242,000円。
SIGMA 50mm F1.2 DG DNは、開放値F1.2の明るさに、SIGMA Artライン最高レベルの描写力を搭載し、クラス最軽量を実現している。
シグマがこのレンズで重視したのは、絞り開放から申し分なく使える描写力と、そしてその性能をどんなフィールドでも発揮させる携行性だという。描写に関しては開放から全フォーカス域で高い解像力を実現するとともに、F1.2の大きなボケの美しさにも注力。その上で、無駄を削ぎ落したレンズ構成と機構設計により、大幅な小型軽量化に成功している。
推力はそのままに体積を削減した新方式のHLAによる高精度AFなど、プロフェッショナルユースにも適応する充実の機能を搭載。写す全てと撮影体験さえも特別なものに変えるとしている。
F1.2の明るさを活かしきる最高の描写力
絞り開放から全フォーカス域での高い解像力と、大きく美しいボケ表現に重点を置いて設計。ピント面のシャープさと、とろけるようなボケ味の対比が、F1.2だからこそ可能な立体感を作り出すという。さらに、13枚の絞り羽根による美しい玉ボケ表現も可能。フォーカスブリージングも抑制されているので、F1.2の描写を動画撮影で存分に活かせるという。
開放値F1.2の明るさと、最短から無限遠までの高い解像力
最新の光学設計により、各収差を徹底的に抑制した高い解像力を絞り開放から実現。どんな場面でも、色にじみなく精細に描写できる。また、近距離性能の向上に有利なフローティングフォーカスの採用により、最短から無限遠にいたる全域で安定した高水準の画作りが可能だという。
色にじみのない豊かで美しいボケ
球面収差、サジタルコマフレア、軸上色収差といった諸収差を良好に補正することで、ピントの合った面から色にじみのない滑らかで自然なボケ描写を実現した。二線ボケも抑制されているので、とろけるようなボケ味を表現に活かせるという。
13枚の絞り羽根による円形絞り
SIGMA初となる13枚の絞り羽根を採用。開放から絞り込んでも円形を維持するという。非球面レンズの面精度を極限まで高めることで、滑らかで美しい玉ボケ表現を可能にしている。
フォーカスブリージングを抑えた設計
フォーカス群の配置と非球面形状の最適化により、フォーカスブリージングを大幅に抑制。ピント移動による画角変化が少ないので、動画撮影におけるフォーカス送りの自然な表現が可能。
フレア、ゴーストに配慮した設計
画質を低減させるフレア、ゴーストに関しては、最先端のシミュレーション技術をもとに、あらゆる条件の入射光に対し対策を行っている。高い逆光耐性により、どんな光の条件下でもクリアで抜けの良い撮影が可能。
幅広い用途に適応するクラス最軽量のレンズボディ
本来相反する高い光学性能と携行性を妥協なく追求することで、最高レベルの性能をクラス最軽量のレンズボディに凝縮している。限られたシチュエーションや用途でしか使えるものではなく、あらゆる環境に適応するF1.2レンズを実現したという。
新方式を採用したデュアルHLA採用
高い駆動精度と静粛性が特徴のリニアモーターHLA（High-response Linear Actuator）から、推力はそのままに体積を大幅に削減した新方式を開発。2つのフォーカス群それぞれに採用している。この技術革新により、高速なAF撮影とコンパクトなレンズボディの両立が実現したのだという。
極限まで削ぎ落したレンズ構成と機構設計
高屈折率硝材と非球面レンズ4枚を採用しつつ、ガラス1枚1枚を極限まで薄型化。薄いレンズを高精度に加工することには困難が伴うというが、SIGMAの会津工場の技術がこの難しい量産を可能にしている。
さらに、フローティングフォーカスにより高い性能を確保しつつ全長を短縮し、コンパクトなレンズ構成にまとめている。機構設計においても軽量化を追求し、各パーツを無駄なく削ぎ落していくことで、745g（Lマウント用）のクラス最軽量を達成した。
プロフェッショナルユースに対応する各種機能とビルドクオリティ
AFLボタン※や絞りリングといった撮影をサポートする各種機能の搭載に加え、レンズボディ自体のつくりや上質な操作感も追求。プロフェッショナルの高い要求にも応える機能性と信頼性、そして長く安心して使える高いビルドクオリティを備えている。
※対応しているカメラに限る。また、カメラによって割り当てられる機能が変わる。
Artライン仕様の高いビルドクオリティ
軽量かつ強度の高いTSC（アルミニウムと同等の熱収縮率を持つポリカーボネート）をはじめとした素材で作られた高精度なパーツを組み上げていくことで、携行性を損なうことなくArtライン仕様の高いレベルの剛性感と耐久性、そして撮影道具として長く信頼して使用できるビルドクオリティを実現している。
各種撮影アシスト機能を搭載
任意の機能を割り当てられるAFLボタンを搭載。絞りリングに加え、絞りリングのロックスイッチと、クリックのオンオフを切り換えられるクリックスイッチも搭載している。
防塵防滴構造・撥水防汚コートを採用
防塵防滴仕様のボディに加え、レンズ最前面には撥水防汚コートが施されているため、屋外の厳しい環境下でも安心して撮影できる。
※防塵・防滴に配慮した構造となっており、防水構造ではない
ロック付花形フード付属
専用の花形フードを付属。ロック機構付きなので、確実な装着が可能。
特長一覧
- レンズ構成枚数12群17枚（非球面レンズ4枚）
- インナーフォーカス
- 高速AF対応
- 「HLA（High-response Linear Actuator）」搭載
- 「レンズ光学補正」機能に対応 ※ 対応しているカメラに限る。また、カメラによって補正できる項目が変わったり、自動補正を行ったりする。
- DMF、AF+MF対応
- AFアシスト機能に対応（ソニーEマウント用のみ）
- スーパーマルチレイヤーコート
- 撥水防汚コート（最前面）
- 絞りリング
- 絞りリングクリックスイッチ
- 絞りリングロックスイッチ
- AFLボタン ※ 対応しているカメラに限る。カメラによって割り当てられる機能が変わる
- フォーカスモード切換えスイッチ
- リニアフォーカス/ ノンリニアフォーカス（Lマウントのみ） ※ 対応しているカメラに限る。
- 防塵防滴構造
- ロック付花形フード（LH782-03）
- SIGMA USB DOCK UD-11対応（別売・Lマウント用のみ）
- フレア、ゴーストに配慮した設計
- シグマ独自のMTF測定器で全数検査
- 13枚羽根の円形絞りを採用
- 高精度、堅牢な真鍮製バヨネット・マウント
- マウント交換サービスに対応
主な仕様
（数値はLマウント用）
| レンズ構成 | 12群17枚（非球面レンズ4枚） |
| 画角 | 46.8° |
| 絞り羽根枚数 | 13枚（円形絞り） |
| 最小絞り | F16 |
| 最短撮影距離 | 40cm |
| 最大撮影倍率 | 1:6.2 |
| フィルターサイズ | φ72mm |
| 最大径×長さ | φ81.0mmx108.8mm |
| 質量 | 745g |
| 付属品 | ケース、レンズフード（LH782-03）、フロントキャップ（LCF-72 III）、リアキャップ（LCR II） |
