ARRIは、LEDフレネルの新世代モデル「L-Series Plus」を発表した。オリジナルのL-Seriesより最大90%明るく、ネットワークへの直接データ入力、ARRI SkyPanelで知られる直感的なオンボードコントロールインターフェースを搭載した同製品は、スポットからフラッドまでの連続的なフォーカシング、スムーズで均質なライトフィールド、光の色と強度の完全なコントロールなど、オリジナルの特徴はそのままに、さらなる利点を提供するという。
2011年に発売されたARRI L-Series LED照明器具は、一般的なタングステン・フレネル照明器具に代わるプロ仕様の照明器具で、色温度と明るさの独立制御、消費電力と冷却要件の大幅削減によるコスト削減など、LEDならではの利点を備えている。正確な光場制御は、バーンドアやフラグを使用しても達成でき、照明デザイナーが頼りにするビーム整形やカットが可能。さらに、完全に調整可能な白色光により、様々な肌色、カメラセンサー、混合光環境でも最良の結果を得ることができるという。
L5-C Plusは5インチ、L7-C Plusは7インチのフレネルレンズを搭載。L-Series Plus製品は、従来の製品とほぼ同じサイズと重量であるにもかかわらず、光出力が最大90%増加し、ライティングツールとしてよりパワフルで汎用性が向上(モデル、ビームアングル、色温度によって異なるが、平均出力は60%増加)。既存のバーンドアやその他すべてのL-Seriesアクセサリーは、新しいPlusシリーズと完全な互換性を持つ。
L-Series Plusは、ArtNetとStreaming ACNの業界標準を介したネットワークデータ入力と照明制御を実装することで、接続性を強化。ワークフローは、使い慣れたSkyPanelのオンボードコントロールとユーザーインターフェースによって簡素化され、光出力は放送用カメラやデジタルシネマカメラでの最適な再現のために特別にキャリブレーションされ、美しい肌色と鮮やかな色彩を保証するという。
堅牢で人間工学に基づいて設計されたL-Series Plusフィクスチャーは、ARRIが誇る品質と信頼性の基準を満たしているという。その品質と柔軟性により、映画やテレビのスタジオやロケから、ライブ・エンターテインメント、写真、演劇、企業プロダクションまで、幅広い用途に適している。パッシブ冷却筐体と目立たないカプセル化ファンの組み合わせにより、最も過酷な環境でも静音動作が保証されるという。
L-Series Plusのコンセプトの核となる、調整可能性、色の忠実性、堅牢な耐久性、使いやすさはそのままに、最新の接続規格にアップグレードされた。3つの個別ノブにより、明るさ、色温度、グリーン/マゼンタポイントの微調整が可能で、各フィクスチャーの側面にあるフォーカスノブにより、従来の光源と同様にビームの広がりをスムーズに調整可能。
- ヨーク:手動ヨークとポール操作式ヨークから選択可能
- カラー:ハウジングカラーは2色。象徴的なブルーとシルバーに加え、ライブ・エンターテインメント用途に合わせた洗練されたオールブラック・バージョンも用意
- サイズ:5インチのフレネルレンズを搭載したL5-C Plusと7インチのフレネルレンズを搭載したL7-C Plusの2つのバリエーションを用意
L-Series Plusは、2024年6月から発売予定。既存のL-Series(L5-C、L7-C、L10-C)は、L-Series Plusの発売と同時に販売終了となる。