Blackmagic Designは、「Blackmagic Videohub 120×120 12G」を発売した。希望小売価格は税込2,108,000円。
同製品はVideohub 12Gルーターシリーズの最新モデル。大型のBlackmagic Videohub 120×120 12Gは、フロントパネルにショートカットボタン、ラベルやライブビデオを表示するLCD、ビデオソースのブラウズ用の金属加工スピンノブを搭載しており、リファレンス接続およびリダンダント電源も搭載ゼロレイテンシー、フルSDIリクロッキング、イーサネット経由の外部コントロールにも対応する。
Blackmagic Videohub 12Gでは、ルーターにすべてのSDI機器をつなぎ、電子的に接続できるので、乱雑なケーブルを排除できる。あらゆるビデオ入力をあらゆるビデオ出力に接続でき、単一のビデオ入力を複数のビデオ出力に接続することも可能なので、スタジオの複雑な系統図は不要。つまり、スタジオのモニターであらゆるソースを確認することが可能としている。継続的な変更や、緊急事態にも対応できる高い柔軟性が得られる。また、マスタリングに冗長性を持たせるために複数のHyperDeckレコーダーも使用可能。複数の配信プロセッサーにビデオをルーティングし、使用している全てのプラットフォームで放送を行うこともできる。Blackmagic Videohub 12Gは、ATEMスイッチャーに入力を追加するためにも使用できる。
内蔵のフロントパネルでビデオのルーティングが可能なので、外付けハードウェアパネルを設置するスペースのないライブプロダクションの機材ラックに最適。フロントパネルはVideohub Master Control Proと似ており、ブラウズ用のスピンノブ、すばやい操作が可能な直接入力ボタン、ラベル表示に対応したLCDを搭載している。パネルがルーターに内蔵されているので、LCDでライブビデオも確認可能。また、LCDはルーターの設定を変更するためのメニューにも対応している。
Blackmagic Videohub 12GはLCDを内蔵しており、ルーターの全入力のライブビデオを表示可能。つまり、ルーティングを変更する前に、ルーターの全入力をライブビデオとして確認できるとしている。ライブビデオの下にはラベルが表示されるので、どのビデオの入力を見ているのか簡単に把握できる。ルーターのソースをスクロールすると、アルファベット順に各入力をライブビデオとして表示することが可能。これは、入力のビデオフォーマットが異なる場合でも問題ない。LCDスクリーンでライブビデオを確認しながら接続をスクロールできる。また、ビジュアル・ルーティングに対応しているため、SDIモニターを追加せずにビデオ入力を確認できるので、スペースが限られている移動用の機材ラックに最適。
Blackmagic Videohub 12Gの全機種に搭載されている高度な12G-SDI接続はマルチレートに対応しているため、2160p60までのあらゆるSD、HD、Ultra HDビデオフォーマットをサポートしており、あらゆるSD、HD-SDI、3G-SDI、6G-SDI、12G-SDI機器を接続可能。また、Blackmagic Videohub 12Gは、同じルーターであらゆるビデオフォーマットを同時にルーティングできる。つまり、120×120モデルでは最大120の異なるビデオ信号を120の出力に同時にルーティング可能としている。12G-SDIは、単一のBNC接続で高フレームレートUltra HDに対応でき、一般的なHD機器にも簡単に接続できる。12G-SDIは、既存の機材だけでなく、将来的に新しい機器を導入した場合にも対応できる未来を見据えたテクノロジーであるという。
Videohubは、すべての12G-SDI入力にSDIリクロッキング機能を搭載。SDIリクロッキングは、ビデオ信号を最高品質で再生成する。長いケーブルを使用すると信号が劣化するため、この機能は重要としている。高価な”デジタル”プレミアムケーブルは、この劣化を多少抑えることが可能だが、ケーブルが長くなれば、この品質劣化を完全になくすことはできない。SDIリクロッキング機能により、スタジオの全SDI機器が再生成された信号を受信し、ジッターが改善される。長尺のケーブルを使用しても、ビデオが途切れることはない。
Blackmagic Videohubルーターの全機種は遠隔操作が可能。これは、建物内の異なる場所にあるルーターに機器が接続されている大規模な放送スタジオでは欠かせない機能。ハードウェアパネルは2種類。Videohub Master Control Proはフロントパネルと似ており、スピンノブ、LCD、ショートカットボタンを搭載。Videohub Smart Control Proには全ボタンが搭載されている。また、カスタマイズ可能なので、各ボタンをルーター入力にプログラムし、単一のルーター出力をコントロールできる。パネルのボタンを押すだけで、ルーター出力を瞬時に変更可能。各ビデオモニターの下に、スマートパネルを設置すると最も効率良く機能する。
低コストで外部ルーターコントロールを実行したい場合、Videohub Software Controlは無償でダウンロードできるので最適としている。Videohub Software ControlはMacとWindowsの両方に対応しているため、クリエイティブな作業に使用している既存のコンピューターで起動可能。ソフトウェアは押しやすい大きなボタンで構成されており、各ボタンはルーター入力およびルーター出力にカスタマイズできる。また、視覚的に把握しやすいようにアイコンが割り当てられている。ボタンが大きいので、タッチスクリーンPCで使用するのに最適。ソフトウェアを大画面のXYコントロールパネルとして使用できる。Apple iPad用のソフトウェアもダウンロード可能。
Blackmagic DesignのCEO、グラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。
弊社のアップデートされたUltra HDルーターシリーズは、ユーザーの皆様から大変ご好評をいただいております。しかし、さらに大型のモデルを求める声が寄せられていたため、この新しい120×120モデルの開発に取り組んできました。本製品では、SD、HD、Ultra HDのあらゆる組み合わせで、最大120という多くのビデオ信号を接続およびルーティングできます。この製品が、スポーツ、大規模なコンサート、ポストプロダクション施設、放送局で活躍するのを見るのが大変楽しみです!
Blackmagic Videohub 120×120 12Gは、NAB 2024のBlackmagic Designブース(#SL5005)にて展示される。