ソニーピーシーエル株式会社(以下:ソニーPCL)は、日本国内におけるバーチャルプロダクション(以下:VP※)を活用した制作環境の拡大を目指し、2024年5月よりVPレンタルサービスの提供を開始することを発表した。
※大型LEDディスプレイ、カメラトラッキングとリアルタイムエンジンを組み合わせた撮影手法のひとつ。主に3DCGで作成した背景(バーチャル背景)を大型LEDディスプレイに表示し、その手前に実際のオブジェクトや人物を配置してカメラで撮影することで、背景に映し出された場所で実際に撮影したかのような映像を制作する技術。
ソニーPCLが提供するVPレンタルサービスは、LEDディスプレイに、臨場感のある高精細な映像を映し出すソニー製Crystal LED VERONA(8K×4Kサイズ)、カメラトラッキングシステムなどの関連システムに加え、ソニーPCLがVP撮影において開発してきたVPワークフローや専門知識をベースに、VPスペシャリストが背景制作から本編撮影までの一貫した制作技術を提供する。
同VPレンタルサービスにより、日本国内においてVP撮影をフレキシブルに行える環境を提供し、クリエイターがコンテンツ制作にVP技術を取り入れやすい環境の醸成を図るという。なお、レンタル利用期間については、撮影内容に合わせ短期間からの対応が可能。
ソニーPCLは2020年より、VP技術を活用したコンテンツ制作ソリューションの開発に取り組んできた。
現在は、「清澄白河 BASE」内の常設VPスタジオを中心に、多種多様なコンテンツ制作、スタジオ構築のためのシステムインテグレーション、VP専門人材を育成する教育プログラムの国内展開などを進めている。今後もさまざまな先端テクノロジーを活用したソリューションの開発・提供を加速する予定だという。
VPレンタルサービス主要機器
- 背景LEDディスプレイ
ソニー製Crystal LED VERONA(型名ZRD-VP15EB:ピッチサイズ 1.56mm) 基本サイズ:8K×4K(解像度 7,680×4,160pixel) - カメラトラッキングシステム
Mo-Sys StarTracker - 送出システム
インカメラVFX:Unreal Engine 5.2以上対応
XR送出:SMODE
※VPレンタルサービスに加え、オプションとしてユーザーの要望に応じた最適なシステムとサービスを提供。
- ソニー製デジタルシネマカメラ「VENICE」シリーズ、カメラレンズ、Virtual Production Tool Set
- 360°カメラカー
- ソニーPCL製インテリジェントメディアサーバー「ZOET 4」
- 制作サービスなど