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ヒビノ株式会社は、株式会社エルロイを擁するCHホールディングス株式会社に出資し事業提携を行うことを決定した。

今回の事業提携によって2024年5月31日より、映像制作サービスの一気通貫体制をもつCHグループ10社がヒビノグループに参画する。イベントプロモーションや広告映像制作を求める*ユーザーへ、コンテンツ制作から大型映像システムの活用まで、ソフトとハードの両面から総合的なビジュアルサービスを提供することが可能となる。

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ヒビノは「音と映像で、世界に感動をクリエイトする」をパーパスに掲げるAV&ITのトータルソリューション企業だ。同社ヒビノビジュアル Div.は、コンサートやイベントに「大型映像サービス」を提供している。大型イベントに対応できる機材、人材の供給体制及び高度な現場遂行能力を強みに、大規模コンサートをはじめ、スポーツ大会、国際博覧会、展示会、国際会議といったイベントをサポートしている。

2021年7月には、コンサート・イベントで培った大型映像技術を土台に、インカメラVFX技術を提供するバーチャルプロダクションスタジオ「Hibino VFX Studio」を国内他社に先駆けて開設。さらに2022年1月からは、広告制作を手掛ける大手映像プロダクションとの共同プロジェクト「メタバース プロダクション」を展開し、数多くのCM、映画、ドラマ、ミュージックビデオ撮影をサポートしてきた。

バーチャルプロダクションに係る撮影環境の構築、ワークフローを理解したディレクターおよびオペレーターの活躍により、現在では、3つの常設スタジオが稼働している。

CHホールディングスは、エルロイを含む9社の映像制作関連企業で構成されるクリエイティブコングロマリットを形成。映像プロダクションのエルロイ、デランシー、RECO、ボールドタイプ、massive、CG・VFX制作のサザビー、モーショングラフィック制作のilli、先端技術のCHAMELEON、撮影技術のカナンなど、多様な専門分野の企業が協力し、約80名のスタッフで総合ビジュアルソリューションを提供している。

テレビCMやウェブムービーを中心に、ウェブやイベントなど広範囲にわたる分野で実績を上げている。また、CHホールディングスは起業プラットフォームとしても機能し、多くのクリエイティブ・スタートアップを創出し日本の創造産業の発展に貢献しているという。

2023年の日本の総広告費は、約7.3兆円となり、前年に続き過去最高を更新した。インターネット広告費が広告市場全体の成長を後押ししたほか、イベントの再開、大規模化によりプロモーションメディア広告費における「イベント・展示・映像ほか」が高い伸びを示している。

こうした時流を踏まえ、CHホールディングスがヒビノグループに参画することによるシナジーは、大きく3点あるとしている。

イベントにおけるソフトとハードの総合的なビジュアルサービスを提供

イベントにおける機材提供及びオペレーションサービスに留まらず、映像コンテンツ制作までサービス範囲を拡大します。イベントプロモーションのトレンドを知り尽くした"見せ方"のプロであるヒビノグループが企画の段階から関与し、ソフトからハードまで包括的にサポートすることで、より印象深い体験とユーザーの心に刺さる唯一無二の提案を実現する。

バーチャルプロダクションをより身近な広告映像制作手段に

テレビCMやウェブ広告分野においてバーチャルプロダクションの需要を喚起し、普及を推進する。これまでバーチャルプロダクションの活用は、大規模ハイエンド案件が中心だったという。今回の事業提携により映像制作を内製化し、利用しやすい価格帯を実現することで、バーチャルプロダクションをより一般的で取り入れやすい撮影手法にしていく。日本におけるバーチャルプロダクションのリーダーとして、市場を拡大していくとしている。

新たな映像体験、エンターテインメント体験の創出

クリエイティビティと先端テクノロジーを掛け合わせた新しい映像演出、コンテンツの創造に向けた研究開発を共同で推進する。

ヒビノグループは、既存事業の有機的な成長を目指すとともに、強い推進力を持つ成長エンジンとして、映像制作サービス事業を開始する。ビジュアルソリューションのエキスパートを束ねるCHホールディングスとともに、映像制作サービス事業を新たな事業の柱に育てていく方針を示している。

両社のコメント

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左から、ヒビノ取締役常務執行役員 芋川淳一、CHホールディングス代表取締役 和田篤司

ヒビノ株式会社 取締役常務執行役員 芋川淳一氏

当社グループは、「ハニカム型経営」による事業ポートフォリオ改革に取り組んでおり、私自身、ヒビノビジュアルグループの事業責任者としてフルコミットしています。既存事業の有機的な成長に加え、新領域に求める成長エンジンがまさに映像制作でした。これには、強い推進力を持つクリエイティブリーダーが必要です。2012年にエルロイを創業し、数年で総合映像プロダクショングループを作り上げた起業家精神あふれる和田氏を当社グループに迎え、エキスパートが集うCHグループとともに映像制作サービスという新たな事業の柱を築いていくことを楽しみにしています。

イベントの領域では、イベントプロモーションに精通する当社が、コンテンツからその見せ方までビジュアルマーケティングの広域に関与することで、お客様に刺さる唯一無二の提案が可能になると考えています。また、効率性の高いワンストップ体制をもつCHグループの強みを活かし、バーチャルプロダクションをさらに選択しやすい映像制作手法として確立していきます。両グループの取り組みにどうぞご期待ください。

CHホールディングス株式会社 代表取締役 和田篤司氏

この度の事業提携が実現したことを心から嬉しく思います。現在上場している日本の広告映像制作企業は1位が売上1,000億円、2位が500億円、3位が125億円程度の規模だと捉えています。

今回の提携により、ヒビノ×CHホールディングスは、広告映像を事業ポートフォリオに連ねる上場企業として、ここから業界No.1を目指す新たなステップを踏み出すことになります。今後は、両社の技術と知識を共有しお互いの強みを活かしたプロジェクトを展開していく予定です。具体的には、バーチャルプロダクション技術や生成AIを活用した映像の提案やイベントプロモーションの開発に取り組んでいきます。

さらに、ヒビノの豊富な撮影機材や確固な顧客基盤を最大限に活用し、多くのお客様にご満足いただけるサービスを提供していきます。我々のソフトとヒビノのハードの能力を融合させ、事業の有機的な成長を加速させることを楽しみにしています。

日程

  • 契約締結日:2024年5月13日
  • 株式譲渡実行日:2024年5月31日(予定)

参画する各社

  • ヒビノ株式会社
  • CHホールディングス株式会社
  • 株式会社エルロイ
  • 株式会社サザビー
  • 株式会社デランシー
  • 株式会社RECO
  • 株式会社illi
  • 株式会社CHAMELEON
  • 株式会社ボールドタイプ
  • 株式会社massive
  • カナン株式会社