Blackmagic Design導入事例:ボリウッドのロマンティックコメディ「Fake Boyfriend」の場合

Blackmagic Designによると、監督にサム・ドゥスーザ氏を迎え、ムンバイのA6 Productionsにより制作された、ボリウッドのロマンティックコメディ「Fake Boyfriend」の撮影にBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K ProとBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kデジタルフィルムカメラが使用されたという。同作のカラーコレクションには、編集、グレーディング、VFX、オーディオポストプロダクション・ソフトウェアであるDaVinci Resolve Studioが使用された。

同作は近日公開予定で、予算は限られていたが、世界的に期待されるようになったボリウッド映画の美しい高品質の映像を目指して撮影されたという。

同作はインドの最も美しい風景を巡り、友人や家族と奮闘しながら、学び、成長するミレニアル世代の物語を描きだしている。タニシュク・シュクラ、パヤル・カウシャル、サウラブ・シャルマ、ウパスナ・ラス、カジャル・タークール等が出演し、サウラブ・カウルとして知られるサム・ドゥスーザ氏が監督を務め、A6 Productionsのオーナーであるアンジュ・ディングラ氏が制作を行った。同作は、Pocket Cinema Camera 6K ProおよびPocket Cinema Camera 4Kの両方で撮影された。

Blackmagic Designのカメラは、高品質の映像が得られ、低照明条件に優れ、ポストプロダクションワークフローで使い勝手が良いだけでなく、小型なので場所を問わずに撮影できたため、ドゥスーザ氏は撮影を詳細に計画できたという。

ドゥスーザ氏は、次のようにコメントしている。

ドゥスーザ氏:本質的に、このロマンティックコメディの撮影においては、綿密な計画と準備を戦略としていました。低予算だったため課題がありましたが、細心の注意を払ったアプローチにより、障害を克服し、期待を上回る洗練された面白い映画を制作できました。

Blackmagic Design導入事例:ボリウッドのロマンティックコメディ「Fake Boyfriend」の場合

ロケハンのプリプロダクションでPocket Cinema Cameraを使用し、撮影スタッフは、予算内で必要なショットを撮影できるかどうかを事前に確認した。

ドゥスーザ氏:本作のロマンティックな雰囲気をさらに高める、絵のように美しく、コスト効率の高い場所を見つけるために、大規模なロケハンを行いました。

シーンの振り付けから登場人物の感情にいたるまで、撮影のあらゆる側面が事前に綿密に計画・演出されました。

同作は若い視聴者をターゲットにしており、同氏は、光沢のある鮮やかなルックで、視覚的に魅了する体験を生み出すことを目標とした。

ドゥスーザ氏:Pocket Cinema Cameraは、このビジョンを実現する上で重要な役割を果たしました。Blackmagic RAWではポストプロダクションで柔軟性が得られ、グレーディングにおいてカラーを調整できました。

また、DaVinci Resolve Studioで作業を行うことでポストプロダクションワークフローが大幅に迅速化し、ルックを完璧になるまで微調整できました。

同作は美しい風景を背景に撮影されたが、最も重要な要素は、若い俳優たちとその家族の間の感情的な交流だった。これには、十分な照明を用いて撮影されたクローズアップや多数の低照明の夜間シーンが含まれる。多くのロマンティックコメディと同様に、同作には静かな環境と、ビリヤードセンターでの喧嘩シーンや動く車のショットなどのアクションシーンが混在している。

同氏は、シーンごとに機種を使い分けたという。

ドゥスーザ氏:現場では6Kと4Kカメラは異なる目的で使用され、それぞれが特定のショットやシーンに合った独自の機能を提供しました。

主に、高解像度の映像を得るために6Kを使用しました。特に、複雑なディテールが必要なシーンでは欠かせませんでした。高い解像度により、鮮明さとシャープさを維持でき、作品全体の視覚的な品質が向上しました。

Blackmagic Design導入事例:ボリウッドのロマンティックコメディ「Fake Boyfriend」の場合

ドゥスーザ氏:一方、4Kカメラは汎用性と実用性が高いので、様々な撮影シナリオで使用しました。小型のフォームファクターと軽量設計の使いやすいカメラです。

4Kカメラのクロッピングされたセンサーは低照明条件でその威力を発揮し、画質を犠牲にすることなく、困難な照明条件に適応できました。

同作では、特に2つのシーンでBlackmagic Designのカメラが役立ったという。主人公の一人であるタニシュクが父親と対峙するシーンは、ロールの街明かりを背景に、照明に電球1個を使用して夜間に撮影された。

ドゥスーザ氏:Pocket Cinema Camera 4Kの低照明における高い性能のおかげで、登場人物を照らす電球一つだけでこの魅惑的なシーンを捉えることができました。

カメラのダイナミックレンジにより、登場人物の感情と雰囲気のある街並みの両方の複雑なディテールを捉えることができ、視覚的に美しく、感情的に共鳴する瞬間を作り出せました。

2番目のシーンは、ヤシュという登場人物が、恋人のピフを抱えて山を登るシーンです。カメラオペレーターも登山する必要があり、重くて大きなリグでは撮影はほぼ不可能でした。

山岳地帯の息を呑むような風景を表現したこのショットは、軽量で汎用性の高いPocket Cinema Cameraなくしては撮影できませんでした。困難な地形と悪路にもかかわらず、ポータブルなカメラのおかげで、楽に山を登ることができました。

軽量のアクセサリと最小限の装備を使用することで、柔軟性と機動性を保ち、この荘厳な瞬間を捉えられました。その結果、自然の美しさと登場人物たちの絆の強さを際立たせる、視覚的に印象的なシーケンスとなりました。

Blackmagic DesignのカメラとDaVinci Resolve Studioのおかげで達成できたことについて、同氏は次のようにコメントしている。

ドゥスーザ氏:映画制作においては、時間がお金に直結するため、予算内に収めることがプロジェクトの成功にとって最も重要です。監督として、制作プロセスを合理化し、潜在的な問題を最小限に抑えるために技術的な側面を考慮する必要がありました。

Pocket Cinema Cameraの性能を活用することで、多くの時間とお金を節約でき、インディーズ映画の予算内で高品質の作品を制作できました。

Blackmagic Design導入事例:ボリウッドのロマンティックコメディ「Fake Boyfriend」の場合