ディストームは、英国LightWave Digital社の製品「LightWave 3D」の最新バージョン「LightWave 2024」を発売した。国内では、LightWave 2024英語版として発売開始し、日本語版の準備が整い次第、LightWave 2024 日本語版として発売を開始する。
■発売開始日
- LightWave 2024 英語版:2024年7月26日(金)
- LightWave 2024 日本語版:2024年8月初旬~中旬(予定)
発売開始と同時に、既存のLightWave 2023ユーザーを対象とした「LightWave 2024」への早期アップグレード割引サービス(早割)を提供する。
■新規ライセンス商品
- LightWave 2024 通常版 税込198,000円
- LightWave 2024 通常版/クロスグレード 税込154,000円
- LightWave 2024 学生・教員版 税込47,080円
- LightWave 2024 スクール版 47,080円~
■アップグレード商品
- LightWave 2024 アップグレード for LightWave 2023 ユーザー向け(早割特価) 税込52,800円
- LightWave 2024 アップグレード for LightWave 2023 ユーザー向け 税込85,800円
- LightWave 2024 アップグレード for LightWave 2020 以下ユーザー向け 税込107,800円
- LightWave 2024 アップグレード for 学生・教員版 税込24,200円
2023年4月にLightWave 3Dの開発がLightWave Digital社に移管され、2024年1月末に初めてのバージョンLightWave 2023がリリースされた。それから半年で、LightWave 3Dは「LightWave 2024」へと大幅な進化を遂げる。
LightWave 2024は、起動の迅速さ、定評のあるユーザーインターフェイスなど、これまでの使いやすさを保ちながらも、多くのユーザーが待ち望んでいた数々の新機能が搭載される。これらの機能は完全にLightWave 3Dへと統合され、 アーティストがクリエイティブな作業に集中できる環境を提供する。
LightWave 2024の主な新機能
LW Rhiggit(LWリギット):リギングシステム
キャラクター・アニメーション・リギングツールLW Rhiggit(LWリギット)は、ユーザーが複雑なキャラクターリグを簡単かつ効率的に作成するための高度な機能をLightWave 3Dに提供する。自動化機能によりリギングの構築工程を簡素化し、効率の良いセットアップと調整を可能にする。さらに、使いやすさを重視して設計されたLW Rhiggitのインターフェイスは、初心者から経験豊富なプロフェッショナルまで幅広く対応するという。
Weight Brush(ウェイトブラシ)
レイアウト上のオブジェクトにウェイトマップを直接作成・編集を可能とするツール。同ツールは、レイアウト内でウェイトマップを直接リアルタイムに、かつ直感的にコントロールすることができ、キャラクターリギング、インスタンス、サーフェス処理などの調整を精密、かつ効率的に行うことができるという。
Tendril(テンドリル):ハイパーペイントとブランチ
家の壁や岩山などのジオメトリ上に植物の”つる”などをペイントし、時間軸に沿って成長するようなアニメーションを作成することが可能。タイムラプスシーケンスやモーショングラフィックスの作成など、建築、広告、映画、テレビ番組などの制作に最適としている。さらに、このツールを使用して3D空間上に、ブラシ・ストロークをリアルタイムに描き、アニメーションする線や形状、パターンを調整することができるという。
Flow(フロー):流体シミュレーション
ハードボディとソフトボディの相互作用をサポートし、リアルタイムにグラスに液体が注がれるシーンや、水が床に飛び散るシーン、ゼリーキューブが跳ねたり変形したりするシーンまで、さまざまな粘性流体を作成することができるという。
Open VDBの更新
Open VDBのサポートバージョンについて、従来のバージョン8から、現在最新のOpen VDB 11へとアップデート。このアップデートにより、ツール群に多くの改善と最適化がもたらされ、特にリアルな炎、煙、その他の流体エフェクトを作成するTurbulenceFD(タービュランスFD)や、LightWave 2024に新しく搭載された流体や粘性流体エフェクトツールFLOW(フロー)などのパフォーマンスをさらに強化した。
ポイントスライド(Point Slide)、エッジスライド(Edge Slide)ツール、 ホールドエッジ(Hold Edge)
フリーフォームでモデリングを行う場合、ひとつのポリゴンのエッジの前後、または左右のポイントやエッジを移動させることで、オブジェクトのディテールや折り目を正確に配置する必要がある場合があった。LightWaveの新しいポイントスライド(Point Slide)やエッジスライド(Edge Slide)ツールなどを使用することで、しわを作成したり、ポイントやエッジを変更して正確なベベル配置を行えるようになるという。
Frames(フレーム)機能:ノード編集内で便利なポストイット
すべてのノード編集ウインドウに新機能「フレーム(Frames)」ツールが追加された。フレーム(Frames)ツールを利用することで、ノード編集ウインドウ内のノードツリーの視覚的なグループ化やコメント付けが可能になるだけでなく、自分自身へのメモを残したり、他の人に構築したノード接続の機能を解説したり、外部の学習資料や共有プリセットへのリンクを追加することができるという。
Octane Photon ShaderとFog Toolのサポート
LightWave 2023で初めて搭載されたOctane Prime レンダーは、LightWave 2024においてさらに新オプション「フォトンシェーダー(Photon Shader)」と「フォグ(Fog)」ツールをサポートする。これらツールは、フォトリアリスティックなコースティクス、フォグ(霧)効果、比類のないリアリズムを追加することで、レンダリングを向上させる。さらに、Octane Studio Edition(別売り)のマルチGPUレンダリングもサポートする。
LightWave ネイティブレンダリングエンジンの改良
アンチエイリアシングのパフォーマンスが向上し、レンダリング速度が最大で30%向上。また、クリップマップのモーションブラーが改善され、アニメーションのリアリズムが向上する。
プリファレンス(設定)パネルの改良
ユーザーインターフェース(メニュー)のサイズを任意に調整できるようになった。これにより、最近インターフェイスが小さくて見づらいと感じていた方にも、より快適な操作環境を提供する。その他、数多くの改善、パフォーマンスの向上を提供する。