Blackmagic Designによると、映像制作会社「New Territory Media」が、ATEM SDI Extreme ISOライブプロダクションスイッチャーを使用して、Don’t Tell Comedyのスタンダップコメディ・ショーをライブ配信することで、人気のポップアップ・ショーに新しい視聴体験を導入し、150万人以上のYouTube登録者にリーチを広げているという。
Don’t Tell Comedyは、毎週世界中の200以上の都市で100以上のライブ・イベントを行っているスタンダップコメディの会社であり、非公開の会場で、シークレットラインナップのコメディアンによるポップアップ・ショーを開催している。Don’t Tell Comedyは、YouTube、TikTok、Instagramチャンネル(@DontTellComedy)でバイラルコメディのコンテンツを配信しており、合計500万人近いフォロワーに向けて、イベントから傑出したコメディを紹介している。
New Territory Mediaは、カリフォルニア州サンディエゴで最近行われた2つの収録にライブ配信のエレメントを取り入れた。一部のイベントは収録され、Don’t Tell Comedyのソーシャル・チャンネル用のクリップに分解されるが、これらのショーではライブ配信を試すことで、Don’t Tell Comedyのイベントが行われる都市以外のファンにも視聴体験を届けたいと考えた。
Don’t Tell ComedyのCOOであるブレット・クシュナー氏は、次のようにコメントしている。
クシュナー氏:ショーをライブ配信するアイディアを最初に検討した際、気がかりだったのはライブ配信の複雑さと、必要な機材にかかる費用でした。しかし、New Territory MediaとBlackmagic Designが提供したコンパクトでパワフルなセットアップを見て、考えが180°変わりましたね。
ATEM SDI Extreme ISOでは、最小限の装備で高品質のライブ配信が可能なので、会場から物理的に離れた場所にいる視聴者にもユニークなコメディ・ショーを届けることができます。
この業界で15年以上に渡り、ドキュメンタリーやブランド映像、そしてクリエイティブ技術に関する「VP Land」などを手がけており、ATEMのことも知り尽くしていたNew Territory MediaのCEO、ジョーイ・ダウド氏は、ATEMは信頼性が高く、マルチカムプロダクションや配信にも対応しているため、今回のプロジェクトに最適だと確信していたという。
ダウド氏:会場の物理的な距離の関係で、多くのケーブルを使用する必要があり、カメラ用に少なくとも7つの入力が必要だったのでATEM SDI Extreme ISOを使用することを決めました。
ダウド氏によると、直感的で可搬性に優れ、Don’t Tell Comedyの既存のセットアップに目立たず簡単に実装できる配信ワークフローを設計することが目的であった。ATEM SDI Extreme ISOと Micro Converter SDI to HDMI 3G、そしてDeckLink 8K Pro Miniキャプチャー・再生カードを併せて使用することでこれを実現できたという。
ダウド氏:ATEM SDI Extreme ISOは、マルチカムワークフローに十分対応できる数の入力を搭載しているだけでなく、直接配信が可能なので、メインのフィードに問題が生じてホットスワップが必要になった場合に備えて、YouTubeにシームレスなバックアップライブ配信を行えます。
ショーをYouTubeにライブ配信するのは初めてのことだったので、思いもよらない問題が生じた場合に備えてセーフティネットを準備していましたが、ラッキーなことにすべてスムーズに運びました。またATEMは、マルチビュー、DVE、クロマキーなど、多くのプロ仕様の機能を搭載していますが、非常にコンパクトで可搬性にも優れています。
出演者のラインナップや会場の正確な場所を当日まで視聴者たちに知らせないので、Don’t Tell Comedyは非常に大らかな番組となっています。会場はボクシングジムからヨガスタジオ、裏庭まで何でもありです。コメディクラブではないので、伝統的なコメディショーという感じではありません。この大らかな雰囲気が、これらのイベントをユニークなものにしている一方、ワークフローへのアプローチは正反対です。つまり、信頼性が高く可搬性に優れた製品を中心にすべてが計算し尽くされています。
ATEMの個別収録機能を使っていろいろと試してみましたが、将来的には、バックアップとしてだけでなく、録画したコンテンツをソーシャルメディアで配信する際のワークフローを簡素化するためにも、重宝すると思います。ATEMのこれらの追加機能により、ワークフローが一段とレベルアップしますね。
また、一般的な劇場やコメディ・ショーの会場にあるような、広いスペースや技術的な設備がなかったので、ワークフローは、パワフルな技術を提供しながらも、小型である必要がありました。ATEM SDI Extreme ISOはまさに理想的な製品でしたね。
ライブ配信の目的は、Don’t Tell Comedyがすでに達成したライブ・イベントの成功を土台に、今後のショーの拡大に備えて高品質かつ高技術で何ができるかを試してみることでした。ATEM SDI Extreme ISOで実現できることに非常に満足しています。ここからどこへ向かうのか、とても楽しみです。