株式会社エーディテクノは、Dante AV Ultraエンコーダ/デコーダ「DAV-01シリーズ」より、12G-SDI/HDMI対応エンコーダ「DAV-01ST」およびデコーダ「DAV-01SR」、HDMI対応エンコーダ「DAV-01HT」およびデコーダ「DAV-01HR」を2025年2月下旬に発売する。希望小売価格はオープン。
DAV-01シリーズは、海外での先行リリースと国際展示会での数々のBest Of Show受賞を経て、日本市場へ初登場。豪州Audinate社が開発したDante AV Ultra規格に準拠し、1GbEネットワーク上で4K Ultra HDの高精細映像と極めて低遅延のオーディオ・ビデオ同期ストリーミングを実現する。
Dante AV Ultraは、既に業界標準のオーディオ伝送ソリューションとして幅広く採用されているDanteネットワークに、8チャンネルのオーディオ、映像、USB/KVM、RS-422シリアル信号、IR信号といった複数の信号を統合。Dante Controllerを使用してオーディオ同様にこれらの信号を個別にルーティングでき、3,800以上の既存Dante製品との互換性も備えている。
DAV-01シリーズは、ProAV用途に特化したColibriコーデックを採用し、1GbE環境で4K60の高精細な映像をロスレスかつ正確にエンコード・デコード。IEEE 1588 Precision Time Protocol(PTP)による単一クロックで映像と音声信号の同期を保ち、リップシンク問題を完全に解消しつつ、4K60でも8ms以下の超低遅延を実現。
Audinate社シニアプロダクトマネージャーのWim Roose氏は次のようにコメントしている。
エーディテクノがDante AVファミリーに加わったことを大変嬉しく思います。エーディテクノは、プロフェッショナルAV分野のリーディングカンパニーとして認知されており、エンドユーザー目線のソリューションを提供することで、我々のエコシステムに新たな視点をもたらしてくれました。
Dante AV UltraエンコーダとデコーダDAV-01シリーズの導入は、次世代機能の到来を告げる重要な飛躍となります。スタジアム、アリーナ、劇場、礼拝所などの重要な環境向けに特別に設計されたこれらの製品は、シームレスで高品質なオーディオビジュアル体験に対するエーディテクノのコミットメントを体現しています。
エーディテクノとの協業の旅は、我々にとって貴重なものであり、今後も革新的なDante AV製品が発表されることを期待しています。
ProAV向けに最適化されたColibriコーデックの採用
ProAVの用途では、複雑なグラフィカルコンテンツの高品質を保つことが大きな課題とし、新しいColibriコーデックは、この課題を解決するために設計されており、1GbE環境で4K60の高品質なグラフィカルコンテンツをスムーズに配信するとしている。
Dante AV Ultraは、この最適化されたコーデックを搭載しており、あらゆるグラフィカルコンテンツを視覚的にロスのない状態で正確にエンコードする(互運用性を確保するためには、エンコーダとデコーダの両方で同じビデオコーデックを使用する必要がある)。
音声と映像の完全な同期
Dante AV Ultraは、IEEE 1588 Precision Time Protocol(PTP)を使用してネットワーク上で単一のクロックによるシームレスな同期を実現し、サブマイクロ秒単位の同期精度を提供する。
知覚できないほどの非常に低い遅延
Dante AV Ultraは、最高のパフォーマンスで映像と音声を伝送し、遅延を最小限に抑え4K60の映像でも8ms以下の遅延を実現するという。
映像ソース間の高速かつシームレスな切り替え
Dante AV Ultraは、途切れのないクリアな視聴体験を提供。解像度やリフレッシュレートが異なるソース間でも、瞬時で滑らかに切り替えられるため、ネットワーク自体がビデオスイッチャーの役割を果たすとしている。
12G-SDIとHDMI各2系統から同時出力
Dante AV UltraデコーダのDAV-01SRは、2系統の12G-SDI出力と2系統のHDMI出力からの計4信号同時出力に対応しており、複数のスクリーンに同時接続することが可能。HDMIモデルのDAV-01HRでは、2系統のHDMIビデオ出力を同時に接続できるデュアル出力に対応している。
使いやすい2.0型 IPSスクリーン
Dante AV Ultraには、使いやすい2.0型IPSスクリーンが搭載されており、入力される映像プレビューや8チャンネルのオーディオレベルメーターを表示。さらに、Dante設定メニューも備えておりロータリースイッチを使ってサンプリングレートや遅延などの設定を簡単に変更することが可能だ。
自動ダウンスケーリングとHDCPリビジョン変換
Dante AV UltraデコーダのHDMIポートは、接続された各スクリーンの拡張ディスプレイ識別データ(EDID)を読み取り、最適な表示解像度を確保するために出力映像の解像度を自動的に調整。さらに、接続されたスクリーンに適したHDCPリビジョンに自動で変換する。
19インチラック取付金具
DAV-01RU1は、19インチEIAラックにDAV-01を固定するために特別に設計されており、ラック取付金具は1Uスペースにぴったりと収まり、整理された効率的な設置が可能だ。
業界最大のAV over IPエコシステム
市場で入手可能な3,800以上の既存Dante製品と互換性を持つ。Dante Controllerソフトウェアを使用すれば、オーディオ、映像、制御信号の管理が容易だ。Dante AV Ultraは、既存の1GbEネットワークインフラに簡単に導入でき、管理の難しさやパフォーマンスの問題に直面することなく運用できるとしている。
なお、同製品は11月13日(水)~15日(金)に幕張メッセで開催される「Inter BEE 2024」の同社ブース(ホール5、No.5306)にて展示予定。