キヤノン「RF16-28mm F2.8 IS STM」実機レポートメイン写真

「RF28-70mm F2.8 IS STM」のコンセプトを受け継ぐ高画質・軽量な広角ズームレンズ

キヤノンは、広角ズームレンズ「RF16-28mm F2.8 IS STM」を発表した。実機を体験できる機会が得たので、その模様をリポートする。

「RF16-28mm F2.8 IS STM」は、2023年9月に発売した標準ズームレンズ「RF28-70mm F2.8 IS STM」と同じくF2.8通しの小型ズームレンズというコンセプトで作られた2本目のレンズだ。

2025年1月28日(火曜日)10時からの予約を予定しており、2月下旬の発売を予定している。価格はオープンで、同社オンラインショップ価格では税込18万8,100円。

キヤノン「RF16-28mm F2.8 IS STM」実機レポート説明写真

手が届く、明るい光学ズームレンズ登場

同レンズの発表により、RFレンズは合計49本目となる。レンズの位置付けは、RFレンズにおけるF2.8通しの広角ズームだ。従来はLレンズではないレンズ群においてはF2.8という明るいズームレンズは発売されておらず、明るいズームレンズを選ぶときにはLレンズという選択肢しかなかった。RFレンズでF2.8となると、どうしてもサイズが大きくて重く、価格も高くなるという印象が一般的だった。

そのような中で「RF16-28mm F2.8 IS STM」は、明るくて軽いレンズを持ちたいというニーズを満たせるレンズシリーズである。今までEFレンズでは実現できなかった小型軽量なF2.8ズームだ。また、「RF28-70mm F2.8 IS STM」とセットで使用することで、広角から中望遠までをF2.8でカバーすることもできる。

一部においてはLレンズには及ばないものの、小型軽量を優先した設計を実現

「RF16-28mm F2.8 IS STM」はLレンズに迫る存在ではあるが、Lレンズと違う点がある。Lレンズはプロが満足できるレンズで、描写性能、操作性、堅牢性、そして信頼性を兼ね備えたレンズラインだ。

一方、「RF16-28mm F2.8 IS STM」と「RF28-70mm F2.8 IS STM」は、堅牢性やコーティングなど、一部においてはLレンズには及ばないものの、小型軽量を優先した設計となっている。手軽にF2.8のズームを楽しめる新しいレンズラインだ。

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収納機構や光学設計で小型・軽量を実現

未使用時には短くすることができるレンズ収納機構を採用している。持ち運びが便利になっている。さらにRF28-70mm同様、ISユニットの小型化により本体の小型化を実現した。

高画質化を実現する光学設計では、RFレンズ最大級のレプリカ非球面レンズを初めて前面に配置した。レプリカ非球面レンズとは加工技術によって球面ガラスレンズの上に特殊な樹脂をつけて、非球面レンズの形を形成したレンズだ。こちらのレンズによって、ボディ側の電子歪曲修正を組み合わせることで、高画質化と小型化を両立している。

ボディ側での補正を前提としたレンズで、色収差や歪曲収差に関しては、Lレンズの超広角ズームの方が優れているという位置付けだ。

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その他の特徴としては高速、高精度AFを実現。今回リードスクリュータイプSTMを搭載しており、撮りたい被写体を素早く正確に捉えることができる。レスポンスが早いので、静止画でも動画でもAFの迷いがなく、動きの激しい被写体でも高品質に撮影できる。

手ブレ補正機能も搭載しており、室内で手持ち撮影をする方でもシャープな映像を撮影できる。レンズ単体では中央5.5段で、ボディ内手ブレ補正を搭載したカメラと組み合わせることで、協調制御中央8段、周辺7.5段を実現する。動画撮影時には動画電子IS搭載のカメラと協調制御が可能だ。

その他にも動画撮影時のフォーカス操作によって生じる画角変動を補正できる。フォーカスブリージング補正機能にも対応。カメラで電子的に補正に対応する。